【読書】人文学について思うこと『彼岸の図書館ーぼくたちの「移住」のかたち/青木真兵・海青子著』
約10年ほど前、私はもれなく人文学、国際関係の学部に所属する大学生で、当時大好きだったゼミの先生の研究室に、暇なときによく訪れていた。
たしか、みんなが一斉に就職活動をはじめた時期だった気がする。
もちろん、もれなく私も行き詰って、とりあえず先生の研究室を訪れたときのことだった。
「先生は何で、ずっと研究して、大学で教えているんですか?」
「うーん。難しい質問だね。どうしてそんなこと聞くの?」
「だって、こういう文学とか、文系の研究みたいなものって、どんどん予算削られ