はるのもみじ

29歳女性。どうしても眠れない夜に、クスッと笑ってほっこりできるような文章を書けるようになりたい。 エッセイ/読書感想/映画感想/小説/ショートショート/日記/短歌

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  • 29歳無職日記

  • 【短編小説】へんなともだち

    眠れない夜に想い出したい私が出会ったへんなともだちのへんな話。きっと、クスッと笑ってほっこりするどこまでが実話なのかは、読んでくれているあなたの想像次第のショートショート。

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自己紹介&サイトマップ

ちょうどnoteを書きはじめてから約1年の月日が流れようとしている。 改めて、まずは簡単な自己紹介。 私の年齢は29歳。もうすぐ30歳になる。そして、29歳の途中から無職になり、30歳の誕生日をもうすぐ迎えるその日もどうやら無職っぽい。そんな感じ。 そして、noteを投稿しはじめて、ありがたいことに昨日、100日連続投稿を達成することができた。 飽き性の私がここまで続けることができたのは、まずもって、いつも記事を読んでくださる読者のみなさまが存在しているからこそなのであ

    • 【29歳無職日記】白か黒、じゃなくてグレー

      2024年11月15日 「白か黒」 自分なりの正義と照らし合わせて、それなりに善悪をはっきりとつけて生きてきた人生だったように思う。 「これは白でも黒でもなくて、グレー」 そんな選択肢が許せなくてずっと、自分が黒であることなんてありえなくてずっと、白になりたくて、自分が白であることを証明したくてずっと、強がって生きてきたように思う。 人はそれを「完璧主義」と呼んだりもするらしい。 「完璧主義」であることはそれなりにしんどい。 学生のときはそこまで自覚したことがなかっ

      • 【短編小説】へんなともだち ~そうくんと私のその後~

        「久しぶり~、元気にしてた?」 「うん、仕事は大変だけど、なんとか、、。」 そうくんと会うのは約2か月ぶり、くらいだろうか。 就職先こそ違ったけれど、私たちは配属先が、たまたま近くになり、就職して1年ほどが経った今も、こうしてときどき会うことが日常になっている。 「そっか。大変だよな。俺もインターンの頃、はるの会社の人と話したことあったけど、結構忙しそうだったもんな」 「そうね、忙しい、、かも。でも楽しいは、楽しいよ。そうくんは?」 咄嗟に嘘をついて話をはぐらかす。

        • 【短編小説】へんなともだち ~そうくんと私の就職活動~

          「ねぇ、今日のミーティングのアジェンダってないの?」 そう言って目の前に座ったそうくんは、最近買ったというりんごのマークのついた薄いパソコンを目の前で広げた。 「そもそもミーティングで事前に話し合いたい項目ブラッシュアップさせとかないと意味ないし、超非効率じゃん。とりあえず俺、ギジ取るから挙げてってよ」 あぁ、またはじまった。 目の前で議事録をおしゃれに「ギジ」と呼んでいる彼は、3年生になり、とあるスタートアップのベンチャー企業でインターンをはじめてからというもの、とた

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          【短歌】ひこうき雲の正義

          教えてよ どうしてそんなに まっすぐに 正しくきれいに 飛んで行けるの

          【短歌】ひこうき雲の正義

          選挙に行きたくなった若者

          「私は選挙に行きたい」 と人生で一度も思ったことがないままに、約30年を生きてきた。 幼いころから人一倍好奇心だけは旺盛で、割とありとあらゆる事象に対して興味を持つことのできる人間だったと思う。 幼い頃に見た映画「風の谷のナウシカ」に影響されて、自前の段ボールで虫笛を作り、テトを作り上げた。 学生の頃に見た映画「僕たちは世界を変えることができない」という発展途上国ボランティア活動に学生生活のすべてをささげる主人公たちに影響されて、学校にも行かず、バイトに明け暮れ、ごは

          選挙に行きたくなった若者

          【読書】人を殺める可能性は誰にだってあるということ『告白/町田康著』

          思わず伸びた手を引っ込めたくなるくらいの分厚さのあるその本を、今しかないと勇気を振り絞って手に取ってしまった。 実際に明治時代に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、人が人を殺めるまでの過程が、主人公熊太郎の人生と心情を通じて、もはや途中から嫌になり、目を背けたくなってくるほどに詳細に、こと細かく、約700ページにわたって描かれている小説である。 けれど、嫌になればなるほど、目を背けたくなればなるほど、結末を見届けたくなってしまうので、読み始めたが最後、著者の世

          【読書】人を殺める可能性は誰にだってあるということ『告白/町田康著』

          【映画】人間に戻るという感覚の大切さ『かもめ食堂/荻上直子監督』

          やっと自分にもこの映画を観るときがきたと思ったとある日の深夜、おもむろにamazonprimeを開いて観てしまった。 「あぁ、やっぱり今だったんだ。」 映画を観終えて、なんとなく、そんなことを感動の涙ながらに思った。 この映画の舞台は、北欧の国フィンランド。上記予告編の最後にも記載があるが、邦画初のオール・フィンランド撮影の映画らしい。そんな異国の地で、主人公さちえさんがヘルシンキで営む小さな飲食店「かもめ食堂」を中心に物語が展開されていく。 物語の中で、その食堂に、

          【映画】人間に戻るという感覚の大切さ『かもめ食堂/荻上直子監督』

          【読書】本と人と旅と、それらのバランスについて『人生を面白くする本物の教養/出口治明著』

          前々からずっと気になっていた著者の本を図書館ではじめて手に取った。と思っていたけれど、読み終えて、自分自身の教養をさらに身に付けていこうとモチベが上がって、家にある積読本たちを久しぶりに眺めていたら、埃の積もった本棚の奥から、この本が出てきたので驚いた。 本当に、無意識的に昔から、私は著者の本がずっと気になって仕方がなかったのだと思わず微笑んでしまった。 私が大学に進学した頃、ちょうど世の中は、空前の「グローバル人材」ブームだったように思う。例にも漏れず私もその波にのっか

          【読書】本と人と旅と、それらのバランスについて『人生を面白くする本物の教養/出口治明著』

          【短歌】逃げ場所

          今日もまた 眠れないから お願いね とにかく遠くに 連れて行ってね

          【短歌】逃げ場所

          点と点を、つなげてこ

          かの有名なスティーブジョブズは言った。 「Connecting the dots(点と点をつなげる)」 その意味を理解することができないままに義務教育を終えた人生だったことを振り返る。 「Not connecting the dots(点と点がつながらない)」 点は点で、どこまでいっても点でしかない勉強を今までしてきていたのだと今になってそう思う。 その事象が極めて顕著だったのは、私にとって数学だった。 私は数学が大の苦手だ。苦手どころか、今でも数字の羅列を見ただけ

          点と点を、つなげてこ

          【29歳無職日記】子どもを産むという選択について

          2024年11月6日 29歳の月日もあっという間に流れていき、もうすぐ、私は30歳になる。 「子どもを産むなら30歳までに1人は産んでおきたい」 日本社会において、医療は発達し、30歳以降に出産をするケースも多々あるとは聞くが、なんだかんだで、この考え方は今現在でも女性の生き方のいわば一本の軸として、私が幼いころから変わらずに、女性たちの中に根強く残っているように感じる。 実際、ここ1年2年で、私の同年代の友人たちも、数多く出産した。 そういう年齢であるという自覚はあっ

          【29歳無職日記】子どもを産むという選択について

          【読書】絶望的な自分の現状を言語化しておくということ『生きづらさについて考える/内田樹著』

          先日、とてもいい読書時間となった下記本の中に登場していた、内田樹さんという人物が気になって仕方がなくなった。 ので、図書館に行って、はじめて著者の本を手に取ってみた。 もちろん著者の本は他にもたくさんあって、気になるものもいくつかあったのだけれど、一番このタイトルに惹かれてしまって、借りてしまった私の無職の心境は察してほしい。 一気に読み切ってしまって、そこには絶望的なほどに、絶望的な日本社会の現状が、主に政治、教育、社会の歴史的観点から絶望的に考察されていて、もちろん

          【読書】絶望的な自分の現状を言語化しておくということ『生きづらさについて考える/内田樹著』

          【短編小説】転職をこじらせて~最終話~

          この投稿が、たまたまインスタをスクロールしていたときに目に止まった。 別にこの書店のアカウントをフォローしていたわけじゃない。 それなのに急に流れてきたこの投稿が気になってしまって、私は思わずその書店のアカウントページを開いた。 説明文はそれだけ。インスタ以外に他のSNSをしている気配もない。 いくつか投稿はあったけれど、どれも本の紹介ばかりであまり店舗の様子がわからない。 すぐさまgooglemapを開く。 店舗自体は簡単に見つかったものの、最近開店したばかりなのか、

          【短編小説】転職をこじらせて~最終話~

          【短編小説】転職をこじらせて~第2話~

          新卒で入社した人材紹介会社をたった1年で辞めてから、約7年の月日が流れた。 私はその間に、最初の企業を含めて、3回の転職をした。 シンプルに最初の人材紹介会社でのキャリアの影響が大きかったように思う。いい意味でも悪い意味でも転職へのハードルが大きく下がった。 そして、うまく転職できる術を無意識化のうちに、身に付けていのだと思う。 もはや転職が得意分野になった。 もちろん、そんなことを履歴書の特技欄には書かない。 「転職」が特技って これから受ける会社に対して失礼極まり

          【短編小説】転職をこじらせて~第2話~

          【短編小説】転職をこじらせて~第1話~

          「じゃあ、あとは代行でお願いします。」 そう言われて、きちんと受話器を置いたのを確認してから、私は思い切りため息をついた。 また、だ。 またこの人、自分の人生を丸投げしている。 そんなことを思った。 2016年春、晴れて社会人となった私は、とある人材紹介会社で働いていた。 入社して10か月目。キャリアアドバイザーとして求職者様の転職に毎日向き合う日々だ。 「給与上がる&残業はないところ&責任ない仕事で紹介してもらいたいんですけど。」 「仕事辞めたい。けれど自分のキャリ

          【短編小説】転職をこじらせて~第1話~