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樫の木通信

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#子供

第九章:マボと3人の小人5 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-(連続小説/児童文学)

第九章:マボと3人の小人5 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-(連続小説/児童文学)

「やっぱり、そうだ、君は妖精の騎士なんだね!?」
「ぼ、僕は…その…」
さすがにマボはうそをつくわけにもいかないので、口をごにょごにょさせました。ですが、勘違いしたチャッピは大喜び、ぴょんぴょん飛び跳ねながら言いました。
「僕たちはずっと妖精の騎士を探し回っていたんだ。君のような子供の妖精の騎士がいるなんて、ちっとも思わなかったよ!」



チャッピはすっかり安心して近づくと、マボを見上げて言い

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第八章:しゃべるオウム2 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-(連続小説/児童文学)

第八章:しゃべるオウム2 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-(連続小説/児童文学)

「でも、マボは迷い森に今ひとりぼっちで歩いているのよね……私だったら、怖くって耐えられないわ。それに、本当のこと言うと、私もう、家に帰りたいの!」
ネネはもうすっかり弱気になってしまい、今にも泣き出しそうでした。その不安は伝わり、モモは苛立ちながら言いました。

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あれほど強気なモモでさえ、やはり今は不安で不安で仕方ありませんでした。ネネはついに目に手を当てて泣きはじめてしまいましたし、実のと

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第六章:マボはぐれる2 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

第六章:マボはぐれる2 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

まだ時刻はお昼前、暖かな日差しが木の上には届いています。迷い森でもこの辺りは木がわさわさしておらず、日差しが十分にさして、のどかに思える場所でした。木の上で豊かなひと時を楽しんでいる小鳥たちはさえずり歌い、素敵な一時を満喫しています。しかし、子供たちを見つけると、すっかり心配になり”ピイチク、ピイチク”といっせいに鳴きはじめました。

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最初は怖いとばかりに思っていた迷い森ですが、かわいい動物

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第五章:迷い森へ8 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

第五章:迷い森へ8 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

「あのおじさん…いえ、お兄さんは、妖精や双頭の魔女を見たことがあるの?」
こうたずねると男は酒を飲むのをやめ、袖からキセルを出して吸いながら言いました。

「ああ、見たともさ。見ただけじゃないさ。悪い妖鬼なんかは、俺様の魔法でちょちょいのちょいでやっつけたさ」
「魔法を使えるの!?」

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マボは素直な子供ですので、男の言うことを信じてたずねました。

「もちろんだとも、ゴブリンなんかは朝飯前さ

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第五章:迷い森へ6 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

第五章:迷い森へ6 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

ばあちゃんが戸棚に大事にしまっている袋には、一握りの銀貨が入っているだけです。マボがへとへとになりながらガラクタ集めでもらえるのは、銅貨数枚でした。ですので、金貨など初めてお目にかかったのです。マボは太陽のかけらのようにまばゆく光る金貨から、なかなか目が離せませんでした。しかし、モモは言いました。

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「ネネ、あなたはわかってないわね。私はお金なんてちっともほしくもないし、興味がないの! 私は

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第五章:迷い森へ3 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

第五章:迷い森へ3 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

ですので、子供を送り出す大人たちも少しは安心していました。ニルバーニア様のお知り合いならば、とても確かな人に違いない、森の中も熟知して、魔法も使え、とても強くて聡明で、それはそれは子供思いの方だろう、そう思い込んでいたのです。

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そして、その”偉大なるニルバーニア様のお知り合い”は森の中からいきなりぬっとあらわれたのです。その”お知り合い”を見ると、大人も3人の子供もぎょっとして、言葉を失い

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第四章:ニルバーニアと選ばれし3人の子供9 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

第四章:ニルバーニアと選ばれし3人の子供9 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

ランプに照らされているニルバーニアは、まったくもってこの世の人とは思えませんでした。ランプの炎で彼女の影がゆらめき、世界のどこかに魔法の国があるならば、そこににいざなわれているかのように思われます。

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ニルバーニアは取り出したシルクの布きれを床に敷き、その上に小袋の中身をまき散らしました。それは、星石と呼ばれるとても貴重で、世にも珍しいものでした。赤、青、紫、黄、緑など様々な色をしており、そ

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