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第四章:ニルバーニアと選ばれし3人の子供9 樫の木庵のマボ-大賢者ニルバーニアと双頭の魔女-

ランプに照らされているニルバーニアは、まったくもってこの世の人とは思えませんでした。ランプの炎で彼女の影がゆらめき、世界のどこかに魔法の国があるならば、そこににいざなわれているかのように思われます。

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ニルバーニアは取り出したシルクの布きれを床に敷き、その上に小袋の中身をまき散らしました。それは、星石と呼ばれるとても貴重で、世にも珍しいものでした。赤、青、紫、黄、緑など様々な色をしており、その多くがクリスタルのように半透明で透けています。どの石にも銀色で見たこともないどこかの国の文字が彫られています。ニルバーニアが再び指をならしてランプの火を消したのですが、それでも彼女の周りはまばゆいばかりの光に照らされて、ぼんやりと浮かび上がっています。宝石のように美しい星石が、煌めくような光を放ち、明滅しているからです。

「さてと…」
ニルバーニアはそうつぶやくと、手前に転がる星石を奥にあるものにぶつけはじめました。それを、何度も何度も繰り返します。これこそがニルバーニアだけができる星石占いでした。ニルバーニアはこの占いで、未来をうかがい知ることができるのです。子供たちは何のことだかさっぱりわかりませんが、空から降ってきた星のように輝く星石がぶつかってパチパチと音をたてては、転がっていく様を眺めていました。

一度占いを終えたニルバーニアは星石を小袋にしまいました。それから、また同じように中身をばらまき、占いをします。それを全部で三度繰り返しました。すると、まったくもって不思議な、とても考えられないことが起きたのです。3回とも最初と最後の石の配置が、寸分たがわず同じだったのです!

マボ:5歳の男の子。少し臆病で控えめだが、優しい子供。家は貧しく、町はずれの傾いた掘立小屋で暮らしている。モモ:5歳の女の子。おてんば、おしゃべりで元気な子供。施設育ちで、街一、二位を争う金持ちシュールレ奥さんにひきとられている。ネネ:5歳の女の子。お金持ちの子供で、つんとおすまししたお嬢様。

キッチュ:エルフの女の子。愛しのバブバブ坊やを探している。人間の子供を見つけると、虫に変えようとする。

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