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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~122
「紗希さん、お口に合うかしら?」
「はい、すごくおいしいです。こんなにおいしい白ワイン、今までに飲んだことないかもしれません」
「そう?それなら良かった」
あまりのおいしさに、新山さんよりも先にグラスを空けていた。新山さんが、さりげなくグラスにワインを注いでくれる。
「新山さん、これって、ロシアのワインなんですか?」
ワインを飲みかけていた新山さんが、ほんの少し笑いながら慌ててグラスを置いた。
「いいえ、カリフォルニアのワインよ」
「あっ、そうなんですか!さっき、確か『ロシアン……何とか』って言っていた気がしたから」
「あぁ、そうだったわね!『ロシアン・リヴァー・ヴァレー』でしょ?それはね、カリフォルニアの北部のノース・コーストにある産地の名前なの。確か、ロシア人が貿易会社か何かを設立したことが名前の由来だったかな?」
「そうだったんですか。それにしても本当においしいですね!」
「気に入ってくれたみたいで良かったわ。私も、お酒は好きなんだけど、ワインってハードルが高そう、っていうのと、赤だと酸味が強かったり、白だと辛い、っていうイメージがあって、ほとんど飲まなかったの。だけどね、あるきっかけでカリフォルニアのワインを飲んでみたら、すごくおいしくて、それ以来飲むようになったの」
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