摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~15
『完璧』なんて、そもそも私の人生にはあり得ないのだし、忘れるのが人間なんだし、一歩一歩、一つ一つ出来ることを積み重ねていけば、いつかきっと心地よくいられるようになるのだから。
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「おばあちゃん、『桜の花』と『うぐいす』の練り切りも、甘くておいしいね。私にとっての『甘いもん』っていうと、パフェとかケーキなんだけど、たまには和菓子もいいよね。甘さがダイレクトに身体に行き渡る感じがする」
(そうじゃろ。パフェやらケーキもいいかもしれんけど、やっぱり日本人には和菓子が合っとるじゃなかろうか)
「そうだね。そうかもしれないね。特に疲れた時には自分に合ったものが一番だよね」
(そりゃあそうさ。身体は正直なんだから)
『身体は正直』……そうだよね。頭で考えてばかりいて、身体の状態を気にしないで、あれもこれもやろうとすると、どこかで必ず無理することになってしまう。そして、身体は『ちょっと、ついていけない』って、サインを出しているはずなのに、それにも気付かないふりをして、理想を押し通そうとすると、出来ない自分にイライラしたり、自分を責めたりしてしまう。
もう、そんなことを何年も繰り返してきたのに、また同じようなことをしてしまっている。私って、いつまでたっても成長もしないし、過去の失敗から学ぶことも出来ない……それも仕方がないのかな。私は私で、そんな私と一緒に生きていかなければならないのだから。頭の中の私と、身体の私は一心同体、切り離すことは出来ないのだから。
それに『気が付いた時点で原点に立ち返ればいい』のだから、今からまたやり直せば、それでいい。そう、自分に言い聞かせてみた。
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