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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~269


「私は『食べること』からは離れて『幸せ』になれる方法を探してみたけれど、どうやら『食べること』からは離れられないようね」

『食べること』で壊れてしまった心は、『食べること』でしか癒すことが出来ないのかもしれない……

『たまには、食べ物以外の買い物でもしようかなぁ』なんて思って出かけてみたけれど、行き着く先は『食べること』になってしまった。それでも、今日ここに辿り着いたことには満足しているし、それが単なる『偶然』ではないような気がした。


いつものように考え事をしながら街を彷徨っていたら、見覚えのあるホテルのラウンジが目に入ったこと。

そして、このラウンジのカフェには、以前チェックしていた推しメニューのフルーツパフェがあることを思い出したこと。

その『芸術品』のような見た目通り、いやそれ以上に贅沢で、ただただおいしかったこと。

そのおかげで『おいしいものを、おいしくいただく』という、当たり前のことを心と身体全体で感じることが出来たこと。


「私は、生きていく上での大切な『何か』を、ずっとずっと犠牲にしていたのかもしれない……」

『食べること』は生きること

『食べること』は幸せなこと

『食べること』は楽しいこと

『おいしい』を楽しむこと

『食べること』は嬉しいこと

『嬉しさ』を分かち合うこと

『食べること』はコミュニケーション

『食べること』で人と繋がることも出来る……


『食べること』は、単に『太る』か『痩せる』かだけに関わっている訳ではない。もちろん、必要以上に食べ続ければ『太る』し、適正な制限により『痩せる』ことも出来る。

『食べること』には、もっともっとたくさんの大切な『役割』がある。生きていく上で欠かせないことであり、楽しみでもあり、おいしさを感じることで幸せになれることでもある。

それに『食べること』を通じて、人とコミュニケーションをとること、人と繋がることも出来る。

今まで、私は『痩せること』を優先するあまり『食べること』を犠牲にしてきた。

それは正に、人とコミュニケーションをとること、人と繋がることを犠牲にしてきた、ということなのかもしれない。


人は、一人で生きてはいけない。

私が今まで追い求めてきた『痩せること』は、人とのコミュニケーションや人と繋がることを自ら遠ざけることになっていたのかもしれない。


今日もありがとうございます。

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kei
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