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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~360


それで、摂食障害のことを話されて、どんな気持ちになりましたか。

「そうですね。友達は私のことを特別扱いすることもなかったので、私も割と落ち着いて話が出来たと思います。友達も、変に深刻になったりすることもなく、それでいて真剣に話を聞いてくれたので、思い切って話して良かったなぁ、って思いました」

それなら良かったですね。それから、どんな話をされたのですか。

「はい。私がお店でパフェを食べることは、一種の『成功体験』だと思ってるから、安心して食べられるリスト、みたいなのに入ってるんだよね。って話したら、

お店で誰かと一緒ならパフェが食べられるんだね!良かったじゃん、全然『普通に』食べられるんだから。

って言ってくれて。私の中では、たったそれだけのことで『普通に食べられる』ことには全然ならないんですけど、何だかそう言われるとそんな気もしてきたりして、不思議な感じでした」

なるほど。確かに摂食障害になったことがない方からすれば『普通に』食べられる、という感覚かもしれませんね。他には、どんな話をされたのですか。

「それから、私が

出来ないことばかり考えて『何で出来ないんだろう、何でダメなんだろう』って、自分を責めちゃうの。それでね、落ち込んで、自分にイライラして、やけになってじゃないけど『もう、食べなきゃいらんない』みたいになって、大量に買い物しちゃったりするんだ。

っていう話しをしたんです。そしたら友達が

私もね、自分の出来ないところとか、気にならない訳じゃないし、むしろ気になって仕方がないの。でもね、気にしたって出来ないものは出来ないし……そんな時は、こう考えることにしてるの。『どんだけ自分が出来る人間だと思ってるの!どんだけ自分に期待してるの!そんなに期待したって、私はどこにでもいる「普通の」「普通にもなれない」人間なんだから仕方がないよ。出来た時に「出来たじゃん!」って褒めてあげよう』って。そう思って、悔しい思いをやり過ごすことにしてるの。

って言ったんです。私、今まで『自分に期待してる』なんて考えたこともなかったから、その言葉がすごく心に沁みた、っていうか、ハッとさせられたんです」


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