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障害者の「飼い殺し」

障害者の「飼い殺し」についての実話を書こう。
これは戒めであり、復讐だ。


現代の地獄

障害者の飼い殺し、それは「地獄」だ。
一般社員の飼い殺しが等活地獄であれば、障害者採用の飼い殺しは無限地獄だ。
そしてそれは障害者採用が推し進められる中、日本各地で広がっている。
 

「座敷牢」という地獄

ある日、私はとある企業のサテライトオフィスの見学に行った。
雇用率を大きく達成しているというその企業で私が見たものは、「座敷牢」だった。
 
小綺麗なオフィスの隣にある狭い一室。
使い古した小さな机とガタガタの椅子を所狭しと並べられ、座らされている障害者たちがいた。
他の部屋とは雰囲気がまるで違う、異様な空間だった。
 
薄暗い蛍光灯が数個並ぶ天井の下で、パソコンすら与えられずぼーっと座る障害者たち。
かろうじて仕事があるものは1枚1枚、ゆっくりゆっくりとコピーをとる。

置いてあるのに鳴らない固定電話。
電話線は繋がっていない。
 
1日8時間、その状況で障害者は飼い殺されていた。
 
まさに「地獄」。
 
私は恐ろしくて足がすくんだ。怒りを感じた。同時に、障害者たちのうつろな表情に悔しさを感じた。

「切り出し業務」という地獄

しかしこういった「飼い殺し」は珍しくない。
上記ほど酷い有様のものはなかなか見ないが、「切り出し業務」もひとつの飼い殺しである。
 
健常者様は言う。
 
「雇用率達成のために障害者を採用する。配慮が必要なのだから雑用を与えて低賃金で働かせる。働き口があるだけましだろう。感謝されるはずだ。」
 
これは私が勤めていた企業のHR内会議で実際にあった話だ。
 
「感謝されるはず」
 
その言葉について、健常者様は一度考えてみてほしい。
もし自分がその立場になって

「雑用でも低賃金でも働き口があるだけましです。ありがとうございます。」

と感謝できるか、と。
 

 「活躍詐欺」という地獄 

更にひどいのは「健常者同様に活躍してほしい!」と伝え入社させたものの、切り出し業務を任せるという非人道的かつ劣悪非道な企業である。
 
やっていることがまるで仁義のないヤクザだ。
釣り求人を出して候補者をひっかけ、雇用率とマンパワーを搾取する「活躍詐欺」は実在する。

 搾取への復讐

では一体どんな障害者がそんな「活躍詐欺」に釣られるのだろうか。
例を挙げるなら、大学卒、外資・日系大手人事経験の30代。
 
そう、私だ。

騙されたこと、搾取されたこと、経歴を汚してしまったこと。
あの時の屈辱は恨んでも恨みきれない。

何度も声を上げたが、マジョリティである健常者様の前では無力だった。
最終的には権力で握りつぶされるだけだった。

だから私は文字で復讐をする。
そしてひとりでも多くの障害者を、同じ目に遭わせないために。

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