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ちっぽけ蛙

自分の力の無さに愕然とする。
悔しい。悔しい。なんで、もっと。うぅ。

初めての展示会が終わった。
播州織の生地を使って0からデザインしたシャツ。

V字のフリルを前身頃にも後ろ見頃にも重ねて、
縫いづらいオーガンジーのリボンを沢山つけた。

ミシンの針は折れるし、指を切り病院送りだし、
買ってきたボタンは大きすぎて入らないし、
最後の方は焦りまくって雑になってしまうし、
どこもかしこもやり直したい所だらけだけど。

初めての割には、いい感じじゃん。ふふふん。

リボンがゆらゆら揺れて可愛いのです

けれど、いざ展示会で飾られているのを見ると、
悔しさばかりが募ってしまう。

他のクラスの子達は、4つも年下なのに、圧倒的で
地団駄踏むほどに可愛くて、面白くて、美しい
作品がいっぱいだったから。

先輩達の作品も。
0からブランドを立ち上げて、生地も作って、
見惚れるほどに完璧なショーをしていた。

もう、並べないでください。恥ずかしいって。

自分なりに頑張って宝物を作り出したはずなのに
顔を覆いたくなる程、陳腐なモノに見えてくる。

井の中の蛙、大海を知る

学べば学ぶほど、突き進めば進むほど、
自分の無力さを苦しいほど突きつけられる。

そういえば、音楽も研究もそうだったっけ。

最初は自信満々なのに、上手くなればなるほど、
本を読めば読むほど、ちっぽけな自分を知り、
大海が無限の彼方まで続いていることに気づく。

だから、「凄いなぁ」よりも「悔しいなぁ」って
思えたのは、きっと大海に飛び込んだ証拠だ。

さぁ、泳ぎに行こう。広い広い海の彼方へ。

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