裸足の思い出

裸足にまつわる思い出を語ります。 自身の体験にフィクションを織りまぜた裸足小説を書いています。 私自身、貧困家庭で校内を裸足で過ごし、いじめを受けていました。 「裸足でどこを歩こうが何をしようが個人の自由!」がポリシーです。 #裸足 #小説 #足フェチ #足裏 #素足

裸足の思い出

裸足にまつわる思い出を語ります。 自身の体験にフィクションを織りまぜた裸足小説を書いています。 私自身、貧困家庭で校内を裸足で過ごし、いじめを受けていました。 「裸足でどこを歩こうが何をしようが個人の自由!」がポリシーです。 #裸足 #小説 #足フェチ #足裏 #素足

最近の記事

ママさんバレーボールに素足で参加する青年④

僕は体育館の上に正座させられ、埃で汚れた裸足の足裏をママさんたちにさらす格好になった。恥ずかしい。とても恥ずかしくて耳が真っ赤になっているのが自分でもわかる。足裏をちらと見ると、体育館の床と擦れて親指の裏の皮がめくれて固くなった箇所に埃と汚れがこびり付き黒ずんでいた。こんな汚い素足の裏がママさんたちに見られ、ドン引きされているなんて、惨めすぎる。 「きったない足裏。いつになったらシューズ履くんだよ、この貧乏人」 「靴買う余裕もないんだ。たしかに、30歳過ぎてバイトだもんね

    • ドリアーヌさんと裸足の青年

      貧困家庭で育ち、靴と靴下を一度も履いたことがないまま大人になった青年は、施設を出た18歳から30歳の今に至るまで、裸足で路上生活を送っている。 二月の寒空の下、今日も裸足に空手着のズボン、ランニングシャツ一枚という恰好で、道行く女性たちに正座した足裏をさらしている。 なぜそんなことをしているかというと、OLや学生、主婦といった女性たちが、ストレス解消や靴底の汚れを落とすために、青年の裸足の足裏を踏みつけたり、靴底を擦りつけたりするためだ。女性たちはそれが済むと彼に小銭や食

      • ママさんバレーボールに素足で参加する青年③

         いよいよコートに入っての練習が始まった。僕はおそるおそる素足で体育館の床に引かれたラインを踏み越え、コートの中に入った。僕はネット際のポジションを与えられた。相手側のボールをブロックし、アタックで相手側のコートにボールを叩き込む役割だ。僕は正直、バレーボールのルールをよくわかっていなかったので、ママさんたちに言われるがまま動いた。 「ネット際、足、踏まれないようにね!裸足なんだから!」 「は、はい!」  自分のところにボールが来たらどうしようとぎこちない動きでコートを

        • ママさんバレーボールに素足で参加する青年②

           ウォームアップが終わると中野さんの後に続いて用具室に入った。用具室の床はむきだしのコンクリートでひんやり冷たく、埃っぽかった。汗で湿った素足の爪先に埃がまとわりつく。  僕はその素足の爪先で、ふくよかな30代のママさんである中野さんの新品のシューズの踵に触れてみた。硬い。じりじりと後ずさりする中野さん。そのとき、中指に鋭い痛みが走った。彼女の履いたシューズの踵に僕の素足の爪が引っ掛かり、持っていかれそうになったのだ。このままでは剥がれてしまう。「あっ、」っと中野さんに声を

          ママさんバレーボールに素足で参加する青年

           毎週木曜日の夜7時に小学校の体育館で行われるママさんバレーボールの練習に参加することになった。この日は初参加で、僕は緊張していた。ママさんバレーボールといえば、既婚女性だけが参加できるものと思っていたが、アルバイト先の職場に出入りしている保険の営業の女性から誘われたのだ。彼女は小林美由紀さんという40歳のシングルマザーで、ママさんバレーボールの副キャプテンを務めていた。サバサバした性格で、明るい茶髪に濃いめのメイク。年齢のわりに短めのスカート。ナチュラルストッキングが似合う

          ママさんバレーボールに素足で参加する青年

          裸足で過ごす路上のクリスマス

           季節はめまぐるしく移り変わった。肌寒くなり、人肌が恋しい時期に瀬村みきはいない。僕は人妻であるみきを抱くことはできなかった。いや、それは言い訳だ。なぜなら僕は彼女が独身であったとしても、生身の女性を前にして怖じ気付いただろうから。僕は何を恐れたのか。あの日以来、僕はあの日みきと再会したときと同じ場所で寝泊まりしていた。やがて12月になり、朝と晩はかなり冷え込み、路上で裸足でいるのが辛い時期になった。駅前を行き交う女性たちはコートにマフラー、黒やグレーのタイツにパンプスやブー

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          裸足で過ごす路上のクリスマス

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          瀬村みき、裸足の若者ホームレスと会う③

          「さすがにその足では家に上がってほしくないな…うーん、どうしよっか」 「水場があれば自分で洗うけど」 「ちょっとそこに正座して」  僕は言われるとおりにした。瀬村みきは、庭の園芸用ホースを延ばしてきて、僕の足裏に放水した。くすぐったかった。 「頑固な汚れ…全然落ちないよ…申し訳ないけど、デッキブラシ使っていい?痛かったら言ってね」

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          瀬村みき、裸足の若者ホームレスと会う③

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          瀬村みき、裸足の若者ホームレスと会う②

          瀬村みきから裸足でいる理由を問われ、路上生活者の男はしどろもどろになった。耳が真っ赤になっている。無理もない。艶やかでシャンプーの香りのする髪、染み一つない白い肌、品の良い眼鏡の奥から覗く知的なまなざし、控えめな淡いピンク色をした唇。この優しく美しい女性を前にして、生まれてからずっと貧困の中に育ち、童貞として三十路を迎えた裸足の男は、初めて自分が裸足であり、不潔にしていることを恥ずかしく思ったのだから。

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          瀬村みき、裸足の若者ホームレスと会う②

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          瀬村みき、裸足の若者ホームレスと会う

           瀬村みきは、30歳の主婦だ。夫がフランスに単身赴任していて、今は新型コロナの感染禍、もう一年以上も会えていない。子どもはいない。家は新築のときから変わらずきれいなままだ。この真新しい戸建の家は、女性が一人で住むには広すぎる。夫が毎月、生活費をたくさん送ってくれるので、お金には不自由せず、好きなものは何でも買える。服、靴、バッグ、化粧品、高級グルメ。贅沢な悩みであるが、みきはそういう生活に飽きていた。日々、幸せを感じなくなっている。ふと、死んでもいいかな、と思えるくらい生きる

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          瀬村みき、裸足の若者ホームレスと会う

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          6年間校内で裸足生活―保健室

           僕は、爪が欠けた足の親指にティッシュを被せ、輪ゴムできつく留める応急処置を施し、保健室まで一人で歩いた。後ろから瀬村みきが小走りにやってきて、 「さっきはごめん。わたしも一緒に保健室に行きます」  僕は無言でとぼとぼ歩き出した。瀬村みきは僕の手をにぎり、肩甲骨あたりに手を添えて、歩行を補助してくれた。途中、二人の足がもつれ、何度か彼女の上履きの端に裸足を踏まれた。そのたびに彼女はば申し訳なさそうに「ごめん」と白い歯を見せて笑った。  保健室に入室すると、養護教諭の青山

          6年間校内で裸足生活―保健室

          6年間校内で裸足生活―給食当番②

           教室に入り、配膳台でみそ汁をおわんに盛る。配膳室で低学年に踏まれた小指の皮が剥け、ひりひりする。裸足の親指と中指にまだ配膳室の床のぬめりが吸着した髪の毛や埃とともにまとわりついている。僕はさりげなく教室の床に足指を擦り付ける。霜焼けで腫れて蛸のように太くなった足指は学校中の汚れで表も裏も黒光りしている。 「熱いっ!!」  あまりの熱さに飛び上がった。足の甲から指先に熱湯による火傷のような刺激が走る。裸足にみそ汁をかけられたのだ。  「あははっ、その足、霜焼けなんでしょ

          6年間校内で裸足生活―給食当番②

          6年間校内で裸足生活―給食当番①

           僕は母子家庭で育ち、小学校6年間、校内を裸足で過ごした。今でいう「子どもの貧困」や「相対的貧困」という状態にあった。母は保険のセールスレディとパチンコ店で身を粉にして働いたが、生活は厳しく、毎日、朝食と夕食は、納豆とごはんだけで糊口を凌いでいた。もちろん、それすらもない日もあった。だから学校には、栄養バランスのよい給食を食べに行っているようなものだった。クラスメイトの女子が「私、ダイエットしているんだよね~」とか「私、これ苦手。食べられなーい」と言って食缶に捨てた残飯を、僕

          6年間校内で裸足生活―給食当番①