資格学校は行政書士をどう考えている? その7
また間が開きましたが、今日も斬って斬って斬りまくります!
皆様、ご無沙汰いたしております。
なんかインターネットに文章をアップロードする作業ばかりたまっています。Webライター名乗っていいですか?
まあこの行政書士批判は私の中で重要度「中」ってところです。
今後もだいたい週末の時間に余裕があるときに書いていくことになると思いますので、広い心で生暖かく見守って下さい。
では今日もよろしくお願いします。
循環しとるぞ
いま気がついたんですが、資格の●原の行政書士講座の案内って、開いて「行政書士を目指す方はこちら」というバナーをクリックしたら「資格の講座(社会人講座)」というページに行き、その中から「行政書士の資格・試験について」の「詳細を見る」というページをクリックしたら元のページに戻るんだけど…。
ここはやたらにたくさんの資格講座を開講しているとは言え、サイトが循環しているのはまずいと思うぞ。「アンサイクロペディア」の「たらい回し」じゃないんだから。
ビジネスコンサルタント?
行政書士の「相談業務」が、作成を依頼されている書面に関するものに限られるということはわかっているみたいですね。そこがわかってるんなら「ビジネスコンサルタント」というのはちょっと過大広告ってもんじゃないのかと私は思うんですが。
中小企業診断士っていう資格が日本にはありましてですね。いろいろ微妙な部分はあるんですが、事実上の名称独占と見做されています。試験経由ではなく講座の受講経由で中小企業診断士になる人が増えているとは言え、経営コンサルティングに関しては少なくとも専門家と言えると思います。つまり経営コンサルタントを名乗れるのは事実上中小企業診断士だけです。
そして中小企業診断士の試験はこうなってます。まず1次試験↓
そしてこちら↓が2次試験の筆記
2次試験の筆記も合格したら口述試験があります。
どう考えても行政書士より中小企業診断士の方がコンサルタントに相応しいでしょうが!
一事が万事でして、こじつけ臭い方法で以て「行政書士はあんなこともできる、こんなこともできる、何もかも行政書士におまかせあれ~い」ってやってるから嫌われてるってことにそろそろ気がついた方がいいと思うんですが。
行政書士法のどこをどう読んだらこれが行政書士の業務と思えるのやら…?
これは間違ってはいないけど、その「目的」っていうのは許認可をどうやって得られるかというようなことになり、幅はかなり狭いです。会社がどうやったら発展していくのかをコンサルする能力も権限もありません。まあ、それを言い出すと中小企業診断士も独占業務はないので立場的には行政書士と似たようなものだと言えば言えるのかも知れませんが、資格を取るために勉強した内容が中小企業の経営コンサルに向いているのは明らかに中小企業診断士の方だと思います。
例えばなんですけど、私がよく行っていたらラーメン屋があったんですね。いわゆる「下駄履き」の店舗の真ん中でして、目の前の道路も狭くてしかもその道路を挟んで向かいにまた結構高い建物が建っているという環境でした。採光という意味では決して好ましい環境ではありません。
飲食店の開店ということで、おそらくオーナーさんは行政書士に相談したと思うんですね。そしてどう頑張っても電気をギンギンにつけない限り室内は十分に明るくはならない。
で、結局のところ逆に暗さを利用して高級感を出したんだと思います。この辺は、もしかしたら行政書士の発案かも知れませんね。
ところが、明るさが一定以下のところで飲食物を提供するのは法律的に「風俗営業」と見做されます。バーとかと一緒です。というわけで、例のコロちゃん騒動によって行政から営業に関する厳しい制限がかかったんじゃないかと私は思うんですが、結局閉店してしまいました。
コロちゃん騒動で行きつけの店がこのラーメン屋を含めて2店閉店しました。どっちもいい店だったのにな…。
まあ、話がそれましたが行政書士の相談業務っていうのはそういうことになるわけです。
中小企業がより大きな利益を出すにはどうしたらよいかという相談に乗るのは行政書士の仕事ではありませんし、その訓練も受けてません。
うん、だから、具体的にどんな書類を作成できるのか、列記してからそういうことは発言しよう、な?
行政書士国家資格の魅力とは?
というのが次に書かれていることです。早速文章を読んでいきましょう。
まだ何も言ってませんので評価のしようがありませんが、なんかもう既に不穏な空気が流れていますね。
実務未経験でも独立開業が可能
行政書士試験合格者の中で、本当に行政書士業務で生きていきたいと考えている人は、最初はだいたいどこかの事務所で雇われて仕事を覚えてからって考えている人がほとんどだと思いますけどねえ。
実務経験をいくらか積んでから独立、というルートをだいたいの人は欲していると思います。
だけどそういう未登録合格者を雇うほどの余裕がある事務所なんてほとんどないんですって。
そういう土壌があるからこそ、「実務を教えてあげる、経験としていくらか業務も振ってあげる」と言って新人の心に侵入してお金を巻き上げるヒヨコ食いという人々が後を絶たないのであってね。
なお、取得後すぐに開業できます、という文章の意味ですが、これが試験合格後実務経験を経ずに独立開業できます、という意味であるならば問題はないと思います。それは事実です。
しかし本当に文章どおり「合格後すぐに開業」って意味だったらこれ惑わされないで下さいね。
以前にも言ったと思いますが、資格で独立っていうのも企業の一形態です。開業前に、綿密な経営戦略が必要です。
「開業してしまえば何とかなるさ~」とか言いながら見通しも立てずに登録開業してしまったら完全に滑落コースですね。
世の中のほとんどの人は行政書士に何かを依頼したことはないと思います。行政書士に対する需要っていうものがそれだけでわかるでしょ?
本当に独立開業したいのならば、とにかく石橋を叩いても渡らないぐらいの慎重さが必要です。
事業主…甘美な響きですなあ
いわゆる「ブラック企業」が幅をきかせる昨今、独立開業して事業主というのはまるで光り輝く宝石のような明るさを持っていますね。
これ、全部「お客さまのニーズに反しない限りにおいて」っていう前提がつきますよ。
給与の設定って、独立したら即従業員を雇うつもりなのかなと思ってしまうんですが、いずれにせよ個人事業主で事務所を構えたなら、最初の数年間は休みなしだと思っておいた方がいいです。
ひとり会社の社長なんかに話を聞くと、「最初は休みなし、体調が悪くても仕事、1日16時間勤務、作業を他の人と比べて倍の速さでやることを心掛けながら、ようやく軌道に乗せた」なんていう話は当たり前に出て来ます。
それは士業で独立の場合でも変わらないと思います。とにかくたくさん仕事を獲って、新人である間はいくらかディスカウントもして、ヒーヒー言いながらそれらをこなしていくうちに定評ができてやっと盆と正月に休みが取れるぐらいになるんだと私は思います。
はい、把握しておいてください。こういう文章をこそドーンと目立つ場所に書いておくべきだと思うんだけどな。
そういう幸せな人も中にはいるんでしょうね。個人的に会ったことはありませんが。
自分のアイデアと働き方次第で働きたいなら、行政書士法およびその施行規則なんてもんに縛られて働くより普通に自分の会社作った方がいいんでないの?と私は思いますね。
↑この方、桂雀太さんと言いまして、若手のころから行政書士試験合格という経歴を持つ噺家さんとして私は注目していました。で、最近登録したみたいですね。公式サイトに行政書士としての依頼募集も掲げてます。株式会社米朝事務所の所属だったんですがいまはフリーみたいですけど、もし高座の誘いと行政書士の依頼がバッティングしたらどっち取るんだろう?一応、行政書士には受任義務というのがあり原則として依頼は断れないんですが…。
行政書士登録なんかしてしまったばかりに落語の仕事が疎かにならないといいですね。
ちなみにですが、師弟関係を追っていきますと
四代目桂米團治→三代目桂米朝→二代目桂枝雀→二代目桂雀三郎→桂雀太、という流れになります。
何が言いたいかと言うと四代目の桂米團治は代書屋でもあったんです。米朝さんが時々話題にしてました。
落語の仕事が入ったらいつでも休める気楽な仕事ということで代書屋を兼業してたらしいんですが、その四代目米團治が創作した「代書」もしくは「代書屋」という噺を聞く限り、代書屋が書いてたものは就職にあたって必要となる履歴書、結納の目録など小一時間もあればその場で書けるものばかりで、何回も役所に聞きに行っては確認してという作業を繰り返して書かなければいけない許認可申請書類なんか出てこないんです。
落語の中で描写されてる限り、仕事をしている場所も「事務所」というより「店」という感じで、流れとしては代書屋からこんにちの行政書士に至るわけですが、ありようとしては全然違うという感じです。
さて、雀太さんは噺家業と行政書士業を両立することはできるのでしょうか。
長くなりました
さて、今回は思っていたよりずいぶん長くなってしまいました。突っ込みどころが多すぎて。
以前にも述べましたがここは元々簿記学校からスタートしている資格スクールで、正直なところ行政書士試験はあんまり得意ではなくそれゆえにあんまり的の中心を見事に射貫いたような文章は書けないんだと思います。
探り探り行政書士について書いて、その合間合間に言い訳がましいことが書いてある。
やたらにたくさんの資格等の講座を開講しているようですが、いくらかリストラした方がいいんじゃないかな?と私は思います。
では今日はこれで。
最後にやはり宣伝です。
私はココナラで行政書士に関する相談を承っております。
何回も申し上げていますが、私は行政書士志願者や受験生、あるいは現役行政書士から「こんな仕事をしたい」「こんな仕事はできませんか?」みたいな質問があったら基本「できません」と気持ちを折りに行く方向で答えています。
そこらへん、甘く考えて、お金を一切失ってしまうぐらいならまだしも、下手をすると犯罪者にもなりかねないからそういうことを言っているわけです。
それでもやってみたいという方にはアドバイスをしています。
それで良ければお申し込み下さい。
↓30分バージョン
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小説なんかも書いております。
こちらもぜひよろしくお願いいたします。
今日もありがとうございました。