【ネジ巻き輪舞曲(ロンド)】 プロローグ
時間とは奇妙なもの。私たちが生きている瞬間、過去はあっという間に消え、未来はすぐに現在となる。しかし、時間が私たちの心の中に刻む愛は、時と共に消えることはない。私はそのことを痛感させられる出来事に巻き込まれることになった。
あの日、私はどうしてあの場所にいたのだろう。どうして時を超えてあの人に出会えたのだろう。運命とは、時に残酷で、時に甘美なものだ。彼と出会ったことで、私の心は永遠に変わってしまった。それは、未来から大正時代へとタイムスリップした私が体験した、時代を超えた恋