寝たきりの廃人からバイトへ
寝たきりのうつ状態からしっかりとした休養と読書、筋トレ、認知行動療法を経て、ついにバイトをすることにした。
ようやくの社会復帰。
ネットでバイトに申し込み、履歴書を作り(何度も挫折しかけた一番苦手な作業)、しっかりと2本の足で歩き、久しぶりに面接という名の会話をした。
まじで、担当医以外の大人の人と話したのは一年以上立っているかもしれない。
まあ誰でも働けるような倉庫での肉体労働だから当然受かるのだけれど、。
なぜ倉庫でのバイトを選んだかというと人と話さなくても良さそうだったから、あとはもっと体力をつけないと普通に働けないと思ったから。まずは圧倒的な体力をつけながら少しづつ稼いで前に進みたいと思った。
でもまあ、よく、ここまで来れたと思う。もちろん、働くということに不安はあり、またいつ寝たきりになるかわからないけれど、やはりそれでもタイミングというか、いけると思った時に進まないと何も変われないから、、。
おそらく、今が攻めどきだと、、そう確信して頑張った。
世間一般からすると大の大人がバイトを始めるなんてそれほどのことかと思うかもしれない。
けれど、世界から色が消えたような絶望感と別の惑星に来たのかと思うほどの重力を感じて動くこともできず、誰とも話さない期間を過ごしていた自分にとってはものすごく大きな一歩だ。
正直、ここまで来れるとは思っていなかった。
今も、胸に手を当てるとしっかりと心臓は動いているし、外に出て秋風が肌を撫でるたびに生きているんだと感じる。
あの時、諦めなくてよかった。
一年半くらいだろうか?
本当に長い間、地獄を過ごした。
まだ、20代なのにもう80年くらい生きたような〜。
今、地獄の期間を過ごしている人の気持ちはすごくよくわかる。
だから「大丈夫!」とか「未来は明るい」とか、「きっとよくなる」とかそういう言葉が届かないどころか凶器となることも知っている。
とにかく「休むことだけに専念してほしい」としか言葉がない。
だからせめて、寝たきりでもバイトができるまでに回復したという現状を報告するくらいしかできない。
それに、まだ自分だって完全に回復したわけではない。
いや、果たして、今世でメンタルが完璧になる時なんてあるのだろうかとすら思う。
そもそも、完璧な人はメンタルなんてこと考えないだろう。
まあでも兎にも角にもバイトを始めようと思う。
というよりも、体調がある程度回復したら今度は働いていないことが不安に感じてしまう。金銭面での不安がまた新たな波となって襲ってくる。
生きると決めたら決めたでお金とか税金とか今まで現実逃避していた問題が波状攻撃で襲ってくる。
う〜んやっぱり人生は難しい。
「苦手なことは?」と聞かれて正直に答えていいなら「生きること」と答える。
それは変わらないけれど、前より少しは生きやすくなった、、。はず?
いや、自信はない。
ただ、ひたすらにそういう人の気持ちがわかるようになり続けていることだけは自信がある。
いつか、この期間が人生の役に立つ日が来ると思って生きている。
いや、そうでもしないとここまで苦労した時間が報われない。
ああ〜働くことができる嬉しさと仕事をするという不安に揺れているだけで今日も酔い潰れそう。
”攻めても、引いても、現状維持でも地獄。どれも同じ地獄なら攻めてみる”