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『幸せを綴る手帳習慣 人生のパートナーになる手帳術』第1章・無料全文公開

2025年1月24日発売の書籍『幸せを綴る手帳習慣 人生のパートナーになる手帳術』から、第1章「手帳の7大魅力!」を全文公開!

手帳の7大魅力!

NTTドコモモバイル社会研究所が2024年に実施した調査では、日本の携帯電話所有者のうち97%がスマホ。カレンダーやメモアプリが標準装備で入っており、多くのタスク管理アプリもあり、仕事では関係者とスケジュール共有するなど便利になりました。
そのようななかで、毎年秋から年末まで文房具店はもちろんのこと、ロフトや東急ハンズなどの店、街の小さな書店などでは、多くの手帳特設コーナーが設置されています。

日本人にとって手帳は小さいころから実は身近な存在です。生まれる前の母子手帳から、幼稚園・保育園の連絡帳、学生手帳や社員手帳。人によっては、警察手帳、お薬手帳、年金手帳、障害手帳、など私たちの人生や日常生活では必ずといっていいほど、どこかで「手帳」とおつき合いをしている期間があります。

しかし私たちは「手帳の使い方」「時間の使い方」を学校などで教わったことがありません。大人になり、キャリア自律や生産性、タイパ(タイムパフォーマンス)が重視される時代になって「じゃあ時間を有効に使おう」と思い身近な手帳を使って工夫しようとしても難しい。それは自然な流れともいえます。

私は小学校のころから手帳や文房具が好きで、毎日のおけいこや塾、クラブ活動などの予定を手帳にシールなどでわかるようにし、いまでいう「デコ手帳」をつくることが趣味のひとつでした。毎日手帳を眺めたり、落書きをしたりしては「来週の日曜日はお出かけだなぁ」などと妄想にふけるのが大好きだったのです。
手帳を身近に感じていた私でさえ、「手帳で時間管理しよう」とか「目標設定して、それを達成するために使おう」とはまったく考えていませんでした。時間管理は夏休みの宿題でやった円グラフの生活計画表くらいです。

いま思えば、そのときに手帳の効果的な使い方を教わっていれば、もっと「なりたい自分」に早く気づいたり、中高生で自分のキャリアについて真剣に向き合ったり、その考えが変わっても、より納得する選択ができる力がついていたのではないかと思います。
大人になって手帳を自分の人生の幸せのために使おうと決め、いろいろと研究を重ねていくなかで、手帳の魅力にあらためて気づかされました。手書きをするアナログ手帳には、次の7つの魅力があると思っています。

①自分らしさの表現ができる
②記憶に残りやすい
③集中・発想しやすい
④感情の記録ができる
⑤夢や目標への行動が取りやすい
⑥自分の過去・現在・未来をもち歩ける
⑦実はコミュニケーションツールである

次節より、ひとつずつもう少し詳しく見ていきましょう。

①自分らしさの表現ができる

アナログ手帳の魅力の1つ目は、自分らしさの表現ができることです。昨今は頻度が少なくなりましたが、打ち合わせなどで相手の方が手帳を開くのを見ると、「この人はこんな手帳使っているんだなぁ」と非常に気になります。印象どおりの方もいれば、その方の新しい一面を垣間見ることもあります。

手帳を買おうとするとき、多くの人が「どの手帳を選ぶ?」というところからスタートすることでしょう。手帳を選ぶときは、目的や大きさだけでなく、表紙や中身のレイアウト、デザインの印象などに加え、使うときを想像したり、自分の好みによって選びます。相性のいい手帳を選ぶところから手帳とのおつき合いがはじまっているのです。これはまるで人との出会いのようですね。毎日使う手帳だからこそ、自分が使っていて気持ちのよい手帳を選ぶことが自分らしさの表現にもつながっていきます。

手帳を使いこなす人の多くは、筆記用具やふせんなどの手帳のおともにもこだわりをもっている人が多いです。私もオリジナルの手帳を使うまでは、使う手帳が変わるたびに筆記用具との相性を試していました。紙と筆記用具の相性で、「書く気がする」というモチベーションアップにもつながります。その結果、目標を書くときにも気分が乗ったり、アイデアが広がったりするので、「表現」がよりアウトプットしやすくなります。ふせんやマーカー、記号などで見やすくする工夫も個性が出るところです。

実際に手帳に字や図を書く場合も、自分の思ったように表現できます。デジタルのスケジューラーは、テキストと図を組み合わせるのにスキルや慣れが必要ですが、手書きの場合は表現しやすいでしょう。

デジタルのスケジューラーとは違い、手帳には余白があるため、ちょっとしたメモも自由に書けます。簡単なイラストを添えて、その日のスケジュールを確認できるだけでなく、日々の記録がよりリアルに残せるのもいいですね。日々の記録は、食べものや洋服のコーディネートをイラストで記録する楽しさもあるのです。

手帳をスケジュール帳としてだけはなく、カラーペンやシール、スタンプ、マスキングテープなどでデコレーションする「デコ手帳」として楽しむ人もいます。自分の使いやすいようにカスタマイズするだけではなく、シールやマスキングテープなどのコレクション帳として使ったり、写真やステッカーなどでコラージュを楽しんだりする人もいます。
単なるスケジュール管理をスマホやパソコンでできるようになったいまだからこそ、楽しむためのツールとしての役割も広がっているのです。自分を表現することで、言語化されていない想いやイメージをアウトプットすることで「なんとなく」がクリアになります。

手帳は自分を表現することで自己理解を深める効果的なアイテムになってくれ、使えば使うほど愛着が湧くパートナーになってくれますよ! 

②記憶に残りやすい

手帳とデジタルツールとの大きな違いは、「書く」という行動があるかないかです。さらに手書き手帳は記憶に残りやすい特徴をもっています。
「自分らしさの表現ができる」という部分にもつながりますが、手帳はページごとに色やデザインを変えられます。視覚的な刺激は脳の記憶を活性化できるのです。好きなレイアウトの手帳を使うことで、日付と情報を関連付けることが簡単です。「たしか〇月にあのことを話したな……」とあいまいな記憶でも、手帳をパラパラめくることで、その情報に簡単にたどり着けます。

手書きの手帳は直接紙に文字を書くため、手書きの感触があります。手触りやペンの走り具合の感触は記憶に深く刻まれることがあるのです。書いた文字や書き方にはそのときの気分が反映されます。アプリで入力するよりも、実際に書いた文字を通して過去の出来事や自分をリアルに思い出せます。

アナログ手帳や文房具の人気が定着してきたことで、手帳の周辺グッズも豊富になりました。これらのグッズを活用することで、自分の目的にあわせて記憶をキープするための工夫がいろいろと可能になります。ペンやマーカー、シールなどで大切な箇所を目立たせたり、インデックス(見出し)をつけたりすることで、情報整理ができます。手帳と同じ大きさのふせんなどでページを追加できるので、思いどおりに情報量も増やせるでしょう。情報を自由に整理できるのは、「あのページのあのあたりに書いてあったはず……」という記憶方法も活用できます。すべての情報を覚えていなくても、言葉が出てこなくても、ビジュアルで記憶することですべての記憶を呼び戻しやすくなるのです。

地震や豪雨などの自然災害で停電になるリスクが増えてきています(実際に、執筆しているこの日は地元に台風が近づいています)。そのようなときには、できるだけスマホの電池は節約したいものです。手書きの手帳なら、スマホの充電が切れてしまっても、いつでも大切な記録をチェックできるので緊急時にも頼りになります。ほとんどの人がスマホをもつようになり、何かを覚える、という脳の記憶を私たちはあまり使わなくなりました。電話番号、パスワード関係、銀行の情報、など自分にとって忘れたくない情報を書き留めておくことで、自分が忘れたくないけど忘れてしまいがちな情報を手帳が代わりに覚えておいてくれます。一度書いた情報がバッテリー切れやデータ消失で消えてしまう心配もありません。

③集中・発想しやすい

あなたはパソコンやスマホでメモを取ろうとしたときに、アプリの通知やメッセージが出てついついそちらを見てしまったり、その結果「あれ? いま何を書こうとしていたんだっけ?」とやっていたことや書こうとしていたことを忘れてしまったりした、という経験はありませんか? 私も一時期はカレンダーアプリを使いこなそうとがんばったことがありますが、メッセージのポップアップが出るとついついそれを見て返信したり、アプリのアップデートのお知らせからついネットショッピングをしてしまったりと、誘惑に負け続けた時期がありました。

せっかくいいアイデアを思いついたり、大切なことを記録しようと思ったりしても、再びそのことを正確に思い出せるとは限りません。手書きの手帳はアラートやアプリへの集中力を分散することなく、集中して自分に向き合うことができます。

「書く」という身体的なアクションも、集中力を高めるのに効果的です。手書きでなにかを書こうとすると、脳の短期記憶を司る海馬から記憶を引き出し、その記憶を前頭葉で言葉として考え、漢字・ひらがな・カタカナとかき分けて表現する必要があります。このように手書きは脳のさまざまな部分を使うため、集中力を高めます。書いたものを見ることで視覚的な刺激になり、さらに集中できるのです。

自分のアイデアやウィッシュリストは、キーボードで打つよりも手書きのほうが圧倒的に発想が広がるでしょう。私は毎週日曜日に1週間のふり返りや、月末月初には1か月のふり返りや次の月の妄想と行動計画をしています。1年に1回は1年のふり返りと新しい年の目標をつくるため、カフェやホテルなどで集中して手帳に書く時間を確保しています。市販の手帳を使っていたころ、ふり返りや計画をパソコンに打ち込んでいましたが、どうしても手が止まってしまい、発想も止まってしまっていたことがありました。手書きで書くようになってからは、「キレイに整然と書く」よりも、「自分のイメージどおりに書く」ことができている気がします。

手書きで書くと集中も発想もしやすくなるのは、身体と脳の機能を効果的に使えるからです。いくら便利なツールが開発されても、肉体を使うよさがあるものについては、あえてめんどうなことをやってみることも必要なのではないでしょうか。

④感情の記録ができる

毎日生活していると、当たり前のことですが、うれしいとき、悲しいとき、切ないとき、むかついたとき、悔しかったとき……など気持ちは移り変わります。手帳はそのような感情の移り変わりを記録することにも活用できます。

取りかかりやすいのは「ひとこと日記」です。「きょうはこんな出来事があって、こんな気分だった」というその日の印象的だった出来事をひとことで記録します。毎日書けなくてもページの空白が気にならないため、「日記を続けたいけど、なかなか続かない」という方におすすめです。続けていくと、「こんな出来事があると自分はこんな気持ちになるんだ」という傾向がわかり、メンタルマネジメントが楽になるヒントが見つかります。

とはいえ、「手帳にネガティブなことを書くのは嫌」「たくさん書くのは苦手」という方もいるかもしれませんね。私もそのひとりです。そのような方におすすめなのが、自分のその日のテンションや気分を記号・数字であらわすこと。そうすると自分の調子のいいときと悪いときの変化や回復のポイントが可視化されます。具体的には次のようなことです。

●丸と直線・曲線で表情がつくれるスマイル(にこちゃん)マークの表情で自分の気分をあらわす
●自分の最高に調子のよい日を100%、最低の日を0%にしたときに、きょうは何%かを数字であらわす
●バイオリズムのように、1週間や1か月の調子を曲線グラフのようにつなげて表現する

どれも自分の主観で構いません。長期的に続けると、自分の行動と調子の関係がわかったり、調子の悪いときから復活するきっかけがわかったりします。私の場合、手帳を書く量で調子の良し悪しが変わっていることに気づきました。調子がいい週は、たとえ忙しくても手帳にはアイデアやメモが多く書いてあり、予定していたタスクをこなせていることが多く、逆に調子が悪い週はチェックすることをしておらず、タスクが積み残しになっています。

この方法に似ているのが、ポジティブ心理学で有名なアメリカの心理学者セリングマン博士が提唱したワーク「Three Good Things」です。寝る前に、その日に起きた自分にとってよいことを3つ書く方法です。「天気がよくていい気持ちだった」「たくさん笑った」など、ちょっとしたことで構いません。自分にとっていいことを見つける習慣がつくことで、普段の生活のなかでも前向きな切り口を見つける力がついてきます。

どの方法も、自分の感情やその移り変わりをアウトプットすることで、自分を客観的に知り、自分に最良・最適なメンタルマネジメントを知るセルフカウンセリングの方法になります。あなたにあいそうな方法で自分の気持ちを知ることで、モチベーションや心地よいペースをうまく調節しましょう。 

⑤夢や目標への行動が取りやすい

手帳を活用するよさのなかでいちばんいわれているのが「夢が叶う」「目標が実現する」という効果ではないでしょうか。手帳関係の書籍のテーマも「手帳で目標達成する」「夢が実現する」「手帳でお願いごとを引き寄せる」というものが多いです。実際に手帳を活用している人たちの書籍には、自分の仕事に結果が出せた、プライベートが充実した、自分の理想の生活ができるようになった、など人生を有意義に使えるようになったことが書いてあります。

私の場合も、公認心理師・キャリアコンサルタントとして独立してから19年、コロナ禍だった2020年以外は売上をアップし続けています。会社員のように「働く時間」「遊ぶ時間」「学ぶ時間」と分ける必要がなく、どの時間も「満喫する時間」として捉えられるように変化しました。このことは私にとって理想の活動スタイルであり、とても満足しています。

では夢を実現している人たちは、どのような考え方で手帳を活用しているのでしょうか。
手帳の使い方の大きい流れは次のとおりです。

1.他人とは比較しない自分自身にとっての幸せ・願望を言語化する
2.その幸せや願望にあった時間軸と、やるべきことを明確にする
3.実際に何ができたか、どれくらい進んでいるかをチェックし、修正して行動を続ける

手帳はもち歩きができるため、自分の目標や願望を毎日見ることができ、どれだけ忙しくても思い出す機会が増え、目標を見失うことなくモチベーションを保てます。ある起業家の方がいっていた言葉で私がよく覚えているのが、「目標を見た回数と成果は比例する」ということ。たしかに、疲れている日や「きょうはなんとなくやる気がしないなぁ」という日でも、自分の理想とする状態を言葉にしているページを見ると、「ちょっとはやろうか」という気持ちになります。

自分の目標や願望に大きいも小さいもありません。「毎日を穏やかに平和に過ごす」ために、パンデミックや天災などの予期しない出来事に対応し、IT技術の進歩に使い手の私たちが新しいスキルを上げる、など同じ気分や状態を保つための変化が日々求められます。同じことだけを続けるだけで同じ毎日は続かなくなってきているのが現在です。

仕事面では生産性アップやリモートワークが当たり前になりました。ここ30年のあいだにポケベルからガラケー、スマホへと変化したように、私たちの生活のなかで効率化しているものが当たり前になっています。

一方で、私たち人間は「生産性アップして節約した時間」をどのように使っているかを意識している人がまだまだ少ないです。もしかしたら時間つぶしのゲームやSNSなどにはまり、せっかく手にした自由な時間をムダ使いしてはいないでしょうか。
しかも、先述したように私たちはタイムマネジメントをきちんと学校で学んでいません。働く時間がいま以上に短くなり、ベーシックインカムが当たり前になって働くこと自体が求められなくなったとき、どのように時間を過ごすかが私たちの人生の価値になっていくでしょう。もうその入り口に私たちは立たされているのかもしれません。

現在の日本のように自分の幸福感を自分で選べる環境にいる人は、自分やまわりの人が幸せでい続ける行動を取る力を育むツールとして手帳を使ってもらいたいです。

⑥自分の過去・現在・未来をもち歩ける

私がいちばん気に入っている手帳の使い方が「自分の過去・現在・未来をもち歩く」ことです。手帳では、きのうは「きょう」だったことが、きょうには「過去(きのう)」になり、それに続く「あした」は未来と、手帳は自分の毎日の過去・現在・未来すべてもち歩きが可能です。
自分の一生はいまこの瞬間までの過去と、いまこの瞬間の現在、そしてこれから人生を終えるまでのすべての時間の未来で構成されています。手帳はそれをもち歩き全体を俯瞰できるツールなのです。自分の一生をもち歩けるなんて、すごいと思いませんか?

過去は、記録、メモ、日記、思い出のチケット、スクラップ、など自分の生きてきた道のりを残すことが可能です。現在は、書いてあったきょうの予定、ToDoなどのいまやるといいことを教えてくれます。人はいまやることが明確にわかっていると行動に移しやすくなるため、手にした結果について満足度や納得度が上がります。そのことが自分の目標や夢など未来のビジョンにつながる希望にできるのです。

過去・現在・未来をつなげたお団子の串のような一貫性があなたの「価値観(ライフアンカー)」です。私が実施している手帳セッションでは、ライフアンカーをキャッチフレーズ化して言葉にすることで、これからの自分の人生の選択や方向性に役立つヒントにしてもらっています。ライフアンカーが言語化できると、それにつながった自分の夢も言葉にしやすくなるのです。

夢や目標を見つけ、それに向かって努力したり、成長したりするときに幸福度は増します。「夢なんていうと大きな成功じゃないといけないの?」「目標なんてない」という方も、きっと自分にとっての幸福は必ずあります。「ない」と思っている方は、ただ気づいていないだけなのです。あえて言葉にすることが、それを実感し、幸せを味わえるのです。

年齢を重ねていくと、「ずっと変わっていないところがある」「実は小さいときの興味が続いていることがある」ということがあります。幸福は主観です。その「変わらないところ」に自分の幸福ヒントが隠されています。手帳を書き続けると、ちょっとしたときに自分の大切にしていたことに気づくことができ、それを未来に生かすことが非常に楽になります。

手帳の過去・現在・未来をもち歩ける環境は平和な環境である、ということも大切な見方です。過去にとても大きな体のケガ・病気や心の傷を負い、まだそこに向き合うタイミングではない人、いま現在生死をさまよっている人、一瞬先の未来を考えられない環境の人にとっては、手帳よりももっと別のものが緊急に必要でしょう。少なくとも手帳を使うことができる環境というのは、それだけで平和な環境にいることでもあるのです。

私も昨年に家族が生死の境をさまよう状況にあったときには、普段これほど使っている手帳を開くことをしない時期がありました。そのときは自分が何をすればいいのか、これからどうなるのか、と自分でも混乱して体調を崩してしまったのです。

現在も状況はあまり変わりませんが、あるとき、家族を支えるためには自分が元気で動ける状態でいる必要がある、ということに気づき、そこから毎日目の前でできることだけをメモし、それを少しずつ行動することからスタートさせました。すると徐々に体調が回復し、家族がまだ元気だったときに書いていた「今年の目標」「自分のビジョン」を目にして思い出せたのです。
「いまできることを整理し、それを少しでもやることが自分や家族の未来にもつながっている」と再確認できました。パートナーである手帳が自分の元気スイッチを押してくれたような気持ちです。

過去は思い出したくなくても、現在から未来に向かって手帳を使う方法はいくらでもあります。その日々を重ねることで「大切な過去」も同時につくっていくことができます。きょうがいちばん若い日。いつからでも何歳からでもスタートできるのです。
これからは、私のビジョンである「オトナから子どもへ『毎日を味わい明日が楽しみになる毎日』が循環する世界」をひとりでも多くの人に伝えていきたいと思っています。

⑦実はコミュニケーションツールである

あなたは小学生くらいのころ「交換日記」をしたことはありますか? 卒業時にはプロフィール帳やサイン帳の交換もありましたね。小さいころにデジタルツールがなかった現在40代以上の方は、LINEやSNSができる前に日記やノートをコミュニケーションツールとして使っていた経験があることでしょう。普段の会話ではあまり出ない話題や、じっくり考えないと出てこない質問などをし合い、お互いの考えや想いを伝える手段として交換日記などを使っていました。

実は手帳も、そのようなコミュニケーションツールとして使えます。
本来、手帳は個人的なものとして使われることが一般的です。スケジュールなどの手帳のなかの一部の情報を仕事の打ち合わせや家族とのイベントごとの共有で他者との情報交換に使います。実はそれに加え、交換日記よりも気軽に、スケジュールよりも少し深いことを他者と共有できるのです。

前項であった、自分の過去・現在・未来を手帳で言葉にしておき、自分の伝えたいことを伝えたい部分だけ相手に対話のなかで伝えます。もちろん伝えたくないことや恥ずかしいことは伝えなくて構いません。交換日記は、夫婦やカップル、家族間などでも使われていますが、書いたことはすべて見られるので、だからこそどうやって書こうか……と大人になるほど迷うかもしれませんね。書いても、相手によって伝えることをコントロールできるところが交換日記と違うところです。

この使い方は他者との会話のネタや対話のお題になり、「雑談が苦手」「部下(上司)との話題に困る」「1ON1で何を話したらいいかわからない」という人の便利ツールとしても使えるのです。企業で実施されるキャリアビジョン研修で、オリジナルのワークシートを使い「理想の未来」「ライフアンカー」「ファーストアクション」について対話をしてもらいますが、とても盛り上がります。

定期的にふり返りを他者と対話を通してすることで、自分のできたことや行動することが明確化でき、自己肯定感やモチベーションがアップしたり、困っていることや課題を乗り越えるヒントをもらえたりする機会ができるのです。私はあるコミュニティで1か月に1回、自分の過ごした1か月をふり返り、新しい1か月を妄想する「ドロシータイム」という時間を仲間と続けています。

自分ができたことを確認することで、「1か月何も進んでいなかった感じがしていたのに、意外といろいろなことができていた」と気づいたり、「来月はこんな気分で過ごしたいな。そのためにこれはやろう!」という具体的行動をスケジュールに落とせるくらいまで明確にできたりします。

実際にシェアを続けていくことで「ウィッシュリストに書いてあった副業が実現した」「月々の充実度が増して、自分の人生をより豊かに感じられた」「仕事の時間を短くできて夢に向けての時間確保ができた」との効果を感じている仲間も増えています。あなたも信頼できる仲間と楽しみながらシェアすることをぜひやってみてください。

このように、手帳にはいろいろな魅力が盛り込まれています。手帳をパートナーにすることで、誰もが時間を味方にでき、使えば使うほどウェルビーイング(持続する幸福)を感じられる毎日を過ごせるようになります。

*   *   *

第1章はここまで!
続きを読みたい方は、各電子ストアにて2025年1月24日より随時発売になります。ぜひお買い求めください。
下記リンクはAmazonストアでの商品ページになります。書籍の詳細と目次もこちらからご覧になれます。
書籍『幸せを綴る手帳習慣 人生のパートナーになる手帳術』

■ペーパーバック版(紙)

■Kindle版(電子書籍)

■書籍情報

●各界の第一線で活躍されている方々から推薦●

【文房具ソムリエ・手帳プロデューサー 石津ヒロシ】
手帳の新しい概念! まさに手帳は「大事なパートナー」。単なるスケジュール管理と思われがちな手帳が、 実は「人生のパートナー」として私たちを支え、幸福感や自己成長を促してくれる存在。しかも「自分らしさを表現し、感情を記録し、目標を叶えるツール」という考え方にも共感。読むたびに「手帳ともっと仲良くなりたい」と思わせてくれる。

★☆手帳が続かない人も手帳が好きな人も、手帳がもっと好きになる★☆
★☆あなたらしく人生を幸せに満喫する手帳術★☆


この本は、手帳は好きなんだけど、「これ!」と思った手帳にまだ出合っていない人やもっと上手に使いたい人が、人生のパートナーになる手帳の出合い方やつき合い方を書いた入門書です。

「手帳は好きなんだけど、使いこなせていない」
「そもそも時間管理が苦手」
「毎年手帳は買うけど、すぐに書かなくなってしまって毎年続かない」
「とりあえず手帳は買うけど、自分にあっているかわからず、なんとなく気に入っていない」
「手帳ともっと仲良くなりたい」

このような方に、ぜひ本書を手に取っていただけるとうれしいです。

本書は、人とのおつき合いと同じように、あなたと気があう仲間として手帳に出合い、楽しみながら活躍してもらうことで、あなたの人生をよりよい状態(ウェルビーイング)にする基本的な考え方をお伝えします。

そもそも手帳は単なるメモやスケジュール帳ではありません。

時間やお金とのつき合い方が上手になったり、なんといっても自分の人生の出来事を覚えていてくれ、未来に対する自分の想いを言葉に残したりすることで、つらいときがあってもそれをちゃんと覚えておいてくれ、必要なときに再び思い出させてくれる、とてもとても頼もしい人生のパートナーなのです。

【目次】

第1章 手帳の7大魅力!
第2章 自分にピッタリあった手帳を選ぼう
第3章 手帳の続け方 ~手帳をもっと楽しくするために~
第4章 使えば使うほど実感! あなたの「妄想」を「現実」に変える「ドロシー手帳」

■著者プロフィール

野村式栄
キャリアコンサルティングチームMAKANA代表/ドロシー手帳開発者/公認心理師・キャリアコンサルタント
小学生時代からの手帳マニア。仕事に悩んでいる頃、「手帳術」として手帳の使い方を変えたところ、自分の望む仕事のみで作業時間1/2、仕事効率を2倍、毎年の売上を140%UP達成し続ける。現在は、「手帳で世界平和」を理念に、「妄想」を「現実」に変える力をつける「ドロシー手帳」を伝える活動をしている。

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