これが映画だ! 第五回
センス・オブ・ワンダー、それだけだった… “映画の魔術師”“SF映画の父”などと呼ばれたのがジョルジュ・メリエスだった。なんの物語性も無い活動写真時代に、エンターテイメント精神を持ち込んだ歴史的な作品、それが『月世界旅行』だった。誰にでも出来たトリック撮影を昇華させ、ストーリーと大きな弾丸状のロケットや月世界など、小道具、大道具にセットまで作り上げ、まさに“センス・オブ・ワンダー”という言葉を形にして見せた功績は半端ではない。多分、現代の子供は“なんじゃ、こりゃ!”と笑い転げ