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【発達障害児の親】こんなことで悩んでいませんか?#8~子どものよいところがわからない~
はじめに
子どもの成長を見守る中で、よいところを見つけるのが難しいと感じる親御さんもいらっしゃるでしょう。特に発達障害を持つ子どもたちに対しては、同年齢のほかの子どもたちと比べてしまい、「できないこと」にばかり目が行きがちです。しかし、他の子と比較するのではなく、その子自身の少し前の状況と比べてみると、成長やよいところが見つけやすくなります。
1.過去の子どもと比較する
まず、他の子どもと比較するのをやめましょう。その代わりに、その子自身の過去の状況と比べてみてください。
例えば、「前は朝の準備に1時間かかっていたのに、今は30分でできるようになったね」「1年生のときは、文字を書くのが苦手で宿題に時間がかかっていたのに、今はスムーズに書けるようになったよね」「前はお友達とのトラブルで泣いてしまっていたけれど、今は自分の気持ちを言葉で伝えられるようになっていてすごいよ」などです。
このように、「以前の自分」と比べてどこがどう成長したかを具体的に伝えることで、子どもの成長を実感し、親子で喜びを共有できます。
2.目標を設定して達成をほめる
次に、少しがんばれば実現可能な目標を立て、その達成をほめるという経験を繰り返しましょう。短期間で達成できる目標を立てることで、達成感を味わう機会が増え、子どもの自尊心が育まれます。
例えば、「1週間毎朝、自分でベッドを整える」という目標を設定し、達成したら「毎朝ちゃんとベッドを整えられてすごいね!」とほめてあげます。また、「夕食後にお皿を片付ける」や「毎日10分間好きな本を読む」など、日常の中で実行可能な小さな目標を立てましょう。
達成できたときには、「お皿を片付けてくれて助かったよ」や「毎日読書を続けられてえらいね」と具体的にほめることで、子どもは自信を持ち、さらなる成長に繋がります。
3.発想の転換でよいところを見つける
どうしても問題点ばかりに目が行ってしまうときには、ちょっとした発想の転換で「よいところ」を見つけるようにしてみましょう。例えば、授業中にじっとしていられず席を離れてしまう子について、「この子はエネルギーに満ち溢れていて、好奇心が強いんだ」と考えてみます。
また、よくお友達に率直な意見を言ってしまう子については、「この子は裏表がなく、正直に自分の気持ちを伝えられるんだ」と捉え直します。さらに、忘れ物が多い子についても「新しいことに夢中になるタイプ」とポジティブに見直してみます。
こうした見方の変化によって、子どもの行動をポジティブに評価し、子ども自身も自分の良さを感じやすくなります。
4.周囲の人に意見を聞く
また、学校の先生や療育の専門家、子どもの祖父母などに「この子のどんなところがいいと思いますか」と聞いてみるのも一つの方法です。
例えば、先生から「この子はいつもクラスメートを助けるのが得意です」と言われるかもしれません。療育の専門家から「この子は細かい作業に集中する力がありますよ」と教えてもらうこともあります。さらに、祖父母から「この子はとても優しくて、いつも私を気遣ってくれます」と言われることもあります。
親御さんが気づかない、意外な「よいところ」を教えてもらうことで、子どもの新たな一面を発見することができるでしょう。
5.行動の意味を知る
子どもの行動を分析し、その「行動の意味」を知ることで、問題行動だと思っていたことが、実は違っていたと気づくことがあります。
例えば、宿題をやらずにゲームばかりしている子がいるとします。この子はゲームばかりで集中力がないと思っていたが、実は夏休みの工作に夢中になり、数時間集中して取り組んでいたと気づくことがあります。このように、その子が何かに熱中できる能力があることがわかります。
また、授業中にじっとしていられない子が、体育の時間には誰よりも一生懸命に運動をしていることに気づいた場合、その子は身体を動かすことが得意で、エネルギーを発散させることが必要だということがわかります。
こうした分析を通じて、子どもの「得意」や「好きなこと」を見つけることができ、子どもへの理解が深まります。(子どもの行動の意味について詳しく知りたい方はこちら)
最後に
発達障害を持つ子どもたちの親御さんは、日々の中で多くの挑戦を経験しています。しかし、子どものよいところを見つけるための視点を持つことで、子どもの成長をサポートする新たな方法を見つけることができます。少しの工夫と発想の転換で、子どもの素晴らしいところを発見し、共に喜びを分かち合いましょう。