【楽曲感想文】WANDS「世界が終わるまでは」
こんばんは。
人は答えを求めてかけがえのない何かを失うわけです。小栗義樹です。
本日は、楽曲感想文を書きます!
僕が好きな曲を題材に感想文を書こうという企画です。
本日の題材はコチラ
WANDS「世界が終わるまでは」
です。
WANDSの絶頂期を象徴する曲かなって思います。いまだに根強い人気を誇る日本の名曲なのではないでしょうか?
僕からすると、この曲の歌詞は日本語詞で5本の指に入るくらい好きな詞です。ロックをやっている人間が一度は書いてみたいと思う詞なのではないかなと思います。
冷静に読むと、実はすごくやさぐれている詞ですよね。この歌に出てくる「世界」は、極端すぎるくらい自分が見ている世界の事を指しています。もうすぐ自分が見ている世界が終わるかもしれないと想像すると、実はこのくらい単純で、シンプルな言葉に包まれているのではないかなと思いますし、世界と自分を結ぶ接点というものがあるとしたら、それはものすごく脆くてはかないものなのではないかと思い知らされるような歌詞です。
短い単語とシンプルな言い回しで、この情景を想い浮かべさせるのは本当に難しいと思います。もともとの詞の良さもそうですが、高い歌唱力と演奏力、さらには曲が持つどこまでも暗い夜をイメージさせる音色など、すべての要素が合わさったからこそ成せる業なのではないでしょうか?
WANSDって、世界が終わるまではを歌う前までは、もっとポップで明るいロックをやっていましたよね。愛を語るより口づけをかわそうとか、時の扉といった曲は、すごく真っすぐできれいな歌詞と音で構成されています。
実は世界が終わるまではという曲を起点に、WANSDの雰囲気は大きく分かります。この後にリリースされる曲は、SECRET NIGHTやSAME SIDEと言った、オルタナティブロックの要素をふんだんに盛り込んだテイストになっていて、WANDSはこのあたりで低迷期に入ることになるわけです。
SECRET NIGHTやSAME SIDEはロック好きに間では根強い人気を誇る曲ではあるものの、やはり万人にウケていたWANDSの雰囲気とはかけ離れすぎていると思います。結果的に、あまりにイメージが離れすぎてしまい、これらの曲はWANDSの中ではヒット曲とは呼べないセールスになってしまいました。(ちなみに僕は好きです)
ボーカルの上杉さんがロック路線を強めるきっかけになり、最終的にWSNDSを飛び出してしまう帰来を見せ始めたのもこのあたりからです。
世界が終わるまではは確かに流行ったのですが、その代償として、大きなパースを失う伏線にもなってしまったのではないかと僕は思っています。
そんなWANDSがヒットの代償としてパースを失う様も含めて(いや僕が勝手にそのように想像しているだけかもしれませんが)、この曲のまるで退廃的でやさぐれた雰囲気を想うと、そこに生まれる圧倒的なリアルさがたまりません。
だからこそこの曲は、大きなセールスを残しながらも、人の心に深く残り、今でも多くの人が愛してやまないパワーを持っているのではないかと思っています。
この曲をいまさら聞いてほしいというのはちょっと違いますね。もし、生活における様々な場面でにおいて、たまたまこの曲が流れてきたりしたら、耳を傾けて聴いてみてほしいなと思います。生きるための渇望を見つけることが出来る曲だと思いますので。
というわけで、本日はこの辺で失礼いたします。
また明日の記事でお会いしましょう!
さようなら~