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編集部員の気まぐれレビュー

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学芸出版社の編集部員が、気になった本や映画、展覧会などを気まぐれにレビューします。「これを読め!観よ!」という作品の推薦、いつでもお待ちしております【毎週水曜日更新】
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ロマンのかたまり―【競馬漂流記 では、また、世界のどこかの観客席で】

ロマンのかたまり―【競馬漂流記 では、また、世界のどこかの観客席で】

7/9、7/10の二日間の間に、北海道苫小牧市で約180億円の金額が動いた---これは日本最大級のサラブレットセリ市の購買金額だ。
まだ産まれて間もないサラブレットに1千万~1億以上の値段がつき、それを購入する馬主さんがいる。
お金持ちの道楽と言ってしまえばそれまでだが、なぜそんな大金を出してまでサラブレットを買うのか。
また馬主さんだけでなく、多くの人々が(かくいう私もその一人)競馬に夢中になる

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情報と戦う──『読んでいない本について堂々と語る方法』

情報と戦う──『読んでいない本について堂々と語る方法』

次はこの本について書いてみよう〜と思っていた矢先、先輩編集者が見事にバトンを渡してくれた(と思っている)。

彼の紹介にある通り、タイトルから感じるような薄っぺらいノウハウ本だと侮るなかれ、実は読書論からはじまり教育論や思考術、さらには哲学へまで広がるような深〜い根を持つ本である。

ピエール・バイヤール著/大浦康介訳
『読んでいない本について堂々と語る方法』(筑摩書房、2008)

著者は、「本

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『本は読めないものだから心配するな』

本を読むのが苦手である。
曲がりなりにも編集の仕事をしているにもかかわらずだ。

子どもの頃は図書館の本を読み漁るほどだったが、大学に入り、専門書を手に取ると、そういうわけにはいかなくなった。小説とは違ってすらすらと読めず、理解しないと先に進めないという強迫観念にかられた。
読み終えた本を入力すると「今月は何冊読みました、1日平均〇ページ」と教えてくれるアプリがあるが、専門書には向いていないと思う

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都市で生きるとは?一一『ひとり空間の都市論』

都市で生きるとは?一一『ひとり空間の都市論』

建築家・伊東豊雄が、1989年に雑誌「新建築」に寄稿した論考「消費の海に浸らずして新しい建築はない」。この時私は生まれてすらいないが、どうやら当時の建築家社会+その界隈に、強烈なインパクトを与えた論考らしい。
たしかに、毎月コンスタントに発刊される雑誌の冒頭たった数ページの論考が、今もなおあらゆる局面で引用されるというのは、情報が横溢するこの時代には少し驚きを覚える。
伊東は「凄まじい勢いで建築が

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数学の魅力への扉を開く名作――『数の悪魔』

数学の魅力への扉を開く名作――『数の悪魔』

先日、物理学者のスティーブン・ホーキング博士が亡くなった。
僕は小学生のとき、ホーキング博士のことを知って、失礼ながら「この人はまだ生きているの?」と親に聞いた記憶がある。
「余命数年」とも言われた病気を抱えているというストーリーを知ってのことでもあったが、それ以上に、歴史に残るような科学者というのは「昔の人」で、同時代に生きている偉大な科学者というイメージがつかなかったからだと思う。

ホーキン

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文を綴ることについて––––『みみずくは黄昏に飛び立つ』

これは、私が学生だった数ヶ月前の修士論文提出日、まだ空気が冷え込んでいた寒空の下大量の研究史料を返却するため向かった図書館で出会った作品である。小難しい史料を読み耽っていた時間から翻って、なんかさらっと軽い本・・・とふと棚へ手を伸ばして見つけた。

©Shinchosha

この本は小説家(川上未映子)による小説家(村上春樹)へのインタビュー集であり、新作『騎士団長』を中心に話が繋がっていく。

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熱中してきたもの。-乃木坂46物語

熱中してきたもの。-乃木坂46物語

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※このレビューを読む前に知ってほしいこと※
今回の担当は熱心な乃木坂46オタク(橋本奈々未推し)です。卒業してから1年も経ってしまいました。。。。。。。。(泣)(泣)
AKB48の大島優子にハマってから、ゆいはん(横山由依)、そして乃木坂46ななみんにハマり

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読むほどに闇が深まる狂気の漫画――『おやすみプンプン』

読むほどに闇が深まる狂気の漫画――『おやすみプンプン』

『おやすみプンプン』(小学館)は、ごく普通の少年・小野寺プンプンの成長を描いたストーリーである。
作者の浅野いにおは映画化もされた『ソラニン』で有名だ。浅野いにおの一連の作品は、上京したての「大二病」心をくすぐり、大学時代の僕に良くも悪くも(?)大きな影響を与えた。

©Shogakukan

大学1年の頃、すし詰めの小田急線で、近くにいた人が読んでいた第1巻が見え、面白そうだと思った。ヒヨコのよ

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