さあ、みんなで考えよう!
国語の授業。
「では今日は特別授業です。
まずはこのニュースを見て下さい」
「日本と中国の首脳会談が、
昨夜行われました。
中国は日本に対し、
汚染処理水の海洋放出は、
世界の海洋環境に悪影響と非難し、
善処を求めてきました。
一方で日本政府は、
核処理水のトリチウム排出量は、
基準値を下回っており問題はなく、
科学的根拠のない風評であり、
現在、中国側が行っている、
輸入規制を撤廃するよう求めました」
「さて、この首脳会談での対話を、
皆さん、想像して書いてみて下さい。
制限時間は30分。
あとで発表してもらいます。
では、スタート!」
30分後。
「はい!30分です。
書き上げましたか?
早い人は10分程度で、
書き終わった人もいましたね。
では、発表してもらいます。
今日は18日だから…
18番の田中くん」
「やっぱりきたか~。
…だと思ったんだよ」
「じゃあ、その場でいいので、
発表して下さい。
隣の鈴木くん、相手役をしてあげて」
「はい」
「え~と…では、発表します」
【首脳会議】
「では双方、始めて下さい」
「こんにちは」
「こんにちは」
「お久しぶりですね」
「1年前のタイ以来ですね」
「そうですね。
まずひとついいですか?」
「どうぞ」
「あの~輸入規制やってますよね?」
「まあね」
「あれ…そろそろよくない?」
「え?!何で?」
「だって見たでしょ?
トリチウム排出量の数値。
世界基準をクリアしてるんだよ。
WHOのお墨付きだよ?」
「WHOなんて当てにならないでしょ?」
「それをおたくが言う?
コロナの時、色々と陰で画策してたよね?
お金の力を使って」
「何の根拠もない話は、
止めてもらっていいかな?」
「それもおたくが言う?
今回の処理水についても、
科学的根拠がないのに、
批判するのは止めて下さい!」
「いやいや。
日本なんて歴史を紐解けば、
何をしでかすか分からないでしょ?
アイスの冷蔵ケースに寝てみたり、
醤油をペロペロしたりする国だろ?」
「はあ?!
それは個人の問題であって、
日本国民全部の問題ではありません!
そういうおたくのところはどうなの?
製造中のビールにおしっこしたり、
キムチの水槽に、
裸で入るような人間がいる国でしょ。
それに比べれば、
うちは可愛いもんですよ」
「はあ?
垂れ流すような国が、
それを言う?」
「はあ?
健康のためとか言って、
尿を飲んだり尿でゆで卵を作る国に、
言われたくないんですけど」
「……
……増税メガネ…」
「あっ!
今、小声で私の悪口言った!」
「言ってませ~ん!
それはあなたが、
国民に呼ばれてる愛称ですよね?!」
「違いま~す!
それはただの悪口です~!
………
……ハチミツ食べたいなあ~」
「あっ!
今のは絶対、悪意ある発言でしょ!
人が気にしてる容姿を馬鹿にするのは、
ハラスメントだってこと、
知らないの?!」
「それもあなたが言う?
増税メガネも一緒でしょうが!」
「愛称はハラスメントじゃありません~!」
「それは受け取る側の問題です~!」
「福島第一原発で年間22兆ベクレルって、
少なく見せるように報じてるけど、
全原発で380兆ベクレルだよね~!?」
「それを言うなら中国だって、
年間447兆ベクレルって、
どうなってるんですか~!?」
「そんな数値は当てになりません!」
「それを言うならこっちもです!」
「ハアハア……」
「ハアハア……」
「カナダは3800兆ベクレル~!」
「フランスは10000兆ベクレル~!」
「……」
「……」
「……」
「……」
「じゃあ、そういうことで」
「じゃあ、そういうことで」
「以上です」
「たいへん、よくできました!
今のは100000兆点!」