書きたいのに、言葉が出てこないあなたへ【#推薦図書】
新年早々の読書は、ミステリーだった。
読み終わってからも衝撃で、未だに言葉が出てこない。
「うわー、すごー、えぐー」
単行本刊行時から話題となっていて、文庫化を楽しみにしていた作品。
もう既に読んだ方も多いと聞く。
最近、読書会で知り合った方の
「この本を読んで2~3日、引きずりました。オススメです」
との言葉を受けて、読み始めたのである。
読み終わってから「そういうことか!」と気持ちを共有できた気がしたが、とにかく言葉が出てこない。
noteにも投稿したいのに、文章が出てこない。
これじゃあいかん!
というワケで読み始めたのが、この本、
三宅香帆・著『「好き」を言語化する技術』
である。
『すごく感動したのに「おもしろかった」しか言葉がでてこない……!!』
という帯に激しく共感して手に取った。
そもそもなんで、面白いと思ったら気持ちを言語化したくなるんだろう。
三宅さんは、
こう書いている。
私は、ずいぶん前のnoteに、本好きな人に本をすすめまくってきたことを書いている。
口ベタな私にとって、人に本をすすめるという行為は、大事なコミュニケーションツールなのだ。
本をきっかけに人と関係を築きあげてきて、救われた部分が多い。
本をすすめる行為って、私の人生そのものだと思っている。
最近、そういったことが減ってきた。
コロナ禍だから、あんまり人と会話しちゃいけないよね。とか
口ベタだからうまく会話できない。とか
仕事が忙しくて雑談に時間が取れないとか。
自分に言い訳して過ごしてた。
だけどそんな生活に物足りなさを感じていて、言語化することで誰かと繋がりたいんだなと気づかされた。
普段「この本は、あの人が好きそうかも!」
と顔を思い浮かべたりする。
だが今回読んだミステリーは「あの人にすすめたい!」というよりか、
「まだ読んでない人、気になっている人がいたらぜひ読んでみて」
という気持ちが強い。
「面白いよねー」と身内でキャッキャするんじゃなく、ミステリーを読みなれた人に手に取ってもらいたい作品だ。
だから不特定多数が目にするチャンスがある、noteに投稿したい!という気持ちが生まれたんだ、と思った。
この本はまず、なぜ書けないのか、やってはいけないことが説明してある。
例えば、
ぐはあぁぁ。
それ、一番最初にやってたよー。
衝撃を誰かと共有したくて、ネタバレ考察とか感想とか読み漁っちゃってた。
見知らぬ誰かが、私の気持ちに似た感想を書いていれば「うんうん」と共感するし、「そこはちょっと違うなー」という部分は反発心が芽生えたり。
見るということで、満足しきって、自分の本当の感情から遠ざかってしまうのだという。
そうすると、自分の言葉が出てこない。
この本では
「自分の言葉をつくる」
ことの重要性を繰り返し説いている。
感想を述べたいのに、言葉が出てこないあなたへ
この本には、ポジティブなこともネガティブなことも感想を言いたい、書きたいあなたへのヒントになることが書かれている。
言葉が出てこないのは、
語彙力がないからかも知れないし、
こんなこと書くと、人にどう思われるだろうという不安からかもしれない。
でもこの書籍には、そんなあなたの悩みに沿った対処法が記されている。
私も1度は諦めた、ミステリー小説の感想を書こう。
そして今年はもっと言語化を増やすことで、人と関わっていきたいと思う。