第Ⅲ収容所(旧戦争映画中央評議会)

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第Ⅲ収容所(旧戦争映画中央評議会)

3rdkz.net(旧戦争映画中央評議会) 映画や本、サブカルの批評 エッセイ、ネタ•歴史小話、コラムなど たまに小説も書く(予選は通過するレベル)

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記事一覧

【映画批評】ブルーベルベット(にみる、人間の表と裏•光と影•公と秘密)

ワタクシの唐突なコロナ休暇もそろそろオシマイです。いやーのんびりした。自営業者ゆえ損失はン万円にもなりましたが、のんびりを金で買ったと思えばそれでええかな、と。…

【書評】アドルフに告ぐ

貧乏暇なしとはよく言ったもので、最近は映画観る時間さえ確保できないことが多い。漫画なら隙間時間でゆっくり読み進められるので漫画だけは相変わらずたくさん読んでいま…

聖闘士星矢を、語る

※かなり前に書いた駄文の復旧です ここ半年ぐらいで、スマホゲームの「聖闘士星矢ゾディアックブレイブ 」にハマって毎日不毛なバトルを繰り返すうちに俺の中の小宇宙が…

【映画批評】マッドマックス フュリオサ

「マッドマックス フュリオサ」やっと観ました。 前作「怒りのデスロード」は爽快なスポーツの如き映画だったゆえ、感想書くのもヤボな感じで言うことなかったけど、今回…

【映画批評】関心領域

「関心領域」観た。 英国資本の強い映画のようだけど、実際にオフィシエンチム(=アウシュビッツのポーランド名)の博物館隣に4ヶ月もかけてヘスの自宅セットを作って撮影し…

【映画批評】プライベートソルジャー

大谷翔平はデカくなることに夢を与えましたなあ。 大谷見てるとデカくて早くて文字通りパワフルで、が成立してるんだから大したもんである。盗塁までイチローばりに走るの…

【映画批評】鬼が来た!

インテリジェンス?映画の「無名」を観ていると、抗日映画って昔からなーんも変わってないんだなというガッカリ感は否めなかった。こう考えると「鬼が来た!」はすごい映画…

【映画批評】無名

ふと立ち寄った場所でたまたま時間が噛み合ったので観ました。 前情報では1937年以降の日中の諜報戦が主舞台のようです。それ以外何も知らずに観たが、結論から申し上げれ…

【映画批評】DAU.退行

※過去記事の復旧です これの前作?の扱いである「DAU.ナターシャ」の批評は先日あげた通りです。 前回も書いたように、ハリコフに架空のソ連研究所を建設し、そこで実際…

【小話】村上春樹とイレイザーヘッド【エッセイ】

※過去記事にいくらかネタを書き足したものです 村上春樹の去年出た新作、街と不確かな壁‥いや、壁と不確かな街‥だったっけ?とりあえず最後までタイトルを覚えられませ…

【映画批評】DAU.ナターシャ

こいつはたまげた。 こいつはすげえぜ。 ※過去記事の復旧です。表現修正版 何が凄いって、ウクライナのハリコフに仮想のソ連研究所を建設し、そこに400人の主要キャス…

【映画批評】チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー

※2022年に書いた過去記事です 2022年現在、もっぱら世界をお騒がせしているおそロシアだが、この映画が製作されたのは2020年なので、今回のウクライナ侵攻とは直接的には…

コーマック・マッカーシー好きなかた、お友達になりませんか😁

【映画批評】戦争と女の顔

ごめん。これは駄作です。駄作ってなんや? もちろんその定義は様々です。これを良いと感じた人もいるでしょう。様々なことを感じ、学び、今後の人生に教訓として活かせる…

【映画批評】怪物

※去年書いた日記です 「怪物」を観てきました。是枝監督で脚本は今回違う人だったようですが、これまでのマンネリズム打破に繋がっており断然良かったと思います。「ベイ…

【映画批評】福田村事件【虐殺】

俺が今の仕事でまだ新人(15年ぐらい前である)だったころ、100歳近い老婆を担当した。その女性は関東大震災の日のことをよく記憶していた。もっとも子供としての目線…

【映画批評】ブルーベルベット(にみる、人間の表と裏•光と影•公と秘密)

【映画批評】ブルーベルベット(にみる、人間の表と裏•光と影•公と秘密)

ワタクシの唐突なコロナ休暇もそろそろオシマイです。いやーのんびりした。自営業者ゆえ損失はン万円にもなりましたが、のんびりを金で買ったと思えばそれでええかな、と。(そう思わないと頭狂いそう)

とはいえ、あまりに暇なので家のDVD棚引っかき回して10本ぐらい映画を観ました。そのうちの3本はディヴィッド•リンチでしたが。

「ロストハイウェイ」みて「マルホランドドライブ」みて「ブルーベルベット」を観ま

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【書評】アドルフに告ぐ

【書評】アドルフに告ぐ

貧乏暇なしとはよく言ったもので、最近は映画観る時間さえ確保できないことが多い。漫画なら隙間時間でゆっくり読み進められるので漫画だけは相変わらずたくさん読んでいます。

そんな中、またしても新型コロナに罹って隔離生活に堕ちてしまったので本棚にある古い漫画を読んでいましたが、この「アドルフに告ぐ」を久しぶりに読みました。傑作なのはとっくに知ってましたが、世間の知名度はイマイチ?知る人ぞ知る漫画になって

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聖闘士星矢を、語る

聖闘士星矢を、語る

※かなり前に書いた駄文の復旧です

ここ半年ぐらいで、スマホゲームの「聖闘士星矢ゾディアックブレイブ 」にハマって毎日不毛なバトルを繰り返すうちに俺の中の小宇宙がどんどん燃えてきて、結局コミックスをほぼ全部買い直すという事態に至りました。何してんだ俺は。夏には試験受けるのに。

そこで、色々な外伝作品も読んだんすけど、やっぱり車田が書いた原作こそが至高だとの結論に至りました。

これは、はっきりい

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【映画批評】マッドマックス フュリオサ

【映画批評】マッドマックス フュリオサ

「マッドマックス フュリオサ」やっと観ました。

前作「怒りのデスロード」は爽快なスポーツの如き映画だったゆえ、感想書くのもヤボな感じで言うことなかったけど、今回は言いたいこといっぱいありますね。俺としてはモヤモヤがけっこう溜まりました。

この映画、商業的にはけっこうコケてるとの話も聞きましたが、マッドマックス史上最も商業路線のウケを狙った映画かと思いました。多方面に良い顔しようとして色々中途半

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【映画批評】関心領域

【映画批評】関心領域

「関心領域」観た。
英国資本の強い映画のようだけど、実際にオフィシエンチム(=アウシュビッツのポーランド名)の博物館隣に4ヶ月もかけてヘスの自宅セットを作って撮影したようである。
言葉はドイツ語、ヘブライ語、ポーランド語と使い分けられているので安心。主演もドイツの有名俳優が並んでいるので演技面も申し分なし。

アウシュビッツ所長ルドルフ・ヘスSS中佐と、その家族が絶滅収容所のすぐ隣の自宅で優雅に幸

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【映画批評】プライベートソルジャー

【映画批評】プライベートソルジャー

大谷翔平はデカくなることに夢を与えましたなあ。
大谷見てるとデカくて早くて文字通りパワフルで、が成立してるんだから大したもんである。盗塁までイチローばりに走るのでハンパない。これまでの筋肉男のイメージを覆す偉業。ヤバい。

が、最近ジョン・アーヴィン監督(ハンバーガーヒルのヒトといったほうが良いだろうか)ロン・エルダード主演の「プライベートソルジャー」を久々にDVD引っ張り出して観たんだが、戦場で

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【映画批評】鬼が来た!

【映画批評】鬼が来た!

インテリジェンス?映画の「無名」を観ていると、抗日映画って昔からなーんも変わってないんだなというガッカリ感は否めなかった。こう考えると「鬼が来た!」はすごい映画だったなと考えを新たにしたのでレビューを書き直したい。

「鬼が来た!」は中国共産党当局から発禁処分を受けた映画だが、これをカンヌに応募する際に当局の審査が終わるのを待つ必要があったのだが、それを待たずしてカンヌに持ち出したため中国国内での

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【映画批評】無名

【映画批評】無名

ふと立ち寄った場所でたまたま時間が噛み合ったので観ました。

前情報では1937年以降の日中の諜報戦が主舞台のようです。それ以外何も知らずに観たが、結論から申し上げればイマミッツぐらいの映画。色々期待しすぎたみたい。日本軍の特務機関に興味ありすぎて早まってしまった。

汪兆銘政権(日中戦争下で作られた日本の傀儡政府)の治安組織と国民党スパイと共産党スパイと日本の特務機関がインテリジェンス戦を繰り広

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【映画批評】DAU.退行

【映画批評】DAU.退行

※過去記事の復旧です

これの前作?の扱いである「DAU.ナターシャ」の批評は先日あげた通りです。

前回も書いたように、ハリコフに架空のソ連研究所を建設し、そこで実際に万に及ぶ人々を送り込み、2年間そこで生活させ、撮れた映像を映画にした、との触れ込み。真偽は謎だが、出演者の演技はほぼすべてアドリブだとのことである。

この映画、、、、、というか映画?映画は映画だと思うのですが、とにかくこの「退行

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【小話】村上春樹とイレイザーヘッド【エッセイ】

【小話】村上春樹とイレイザーヘッド【エッセイ】

※過去記事にいくらかネタを書き足したものです

村上春樹の去年出た新作、街と不確かな壁‥いや、壁と不確かな街‥だったっけ?とりあえず最後までタイトルを覚えられませんでしたがようやく読み終えた。ちょうど一年もかかった。なんてこったろう。読むの遅すぎ。

スマホ依存症は本を読みませんからね。。一年もの時間かけてようやく一冊読む。人によってはこのクソ長い小説を1日で読んだと言う人もいるんで、いかに人生無

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【映画批評】DAU.ナターシャ

【映画批評】DAU.ナターシャ

こいつはたまげた。

こいつはすげえぜ。

※過去記事の復旧です。表現修正版

何が凄いって、ウクライナのハリコフに仮想のソ連研究所を建設し、そこに400人の主要キャストと1マンのエキストラを約2年にわたって生活させ、そこで撮れた映像を映画にしたことではない。

なんとびっくりなことに、これの続編?というか関連作があと16個もあるということである!

凄すぎ。なぜそこまでする笑

とんでもない予算

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【映画批評】チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー

【映画批評】チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー

※2022年に書いた過去記事です

2022年現在、もっぱら世界をお騒がせしているおそロシアだが、この映画が製作されたのは2020年なので、今回のウクライナ侵攻とは直接的には無関係である。

とはいえ、おそロシアのおそろしさを遺憾無く堪能できるおそろしドキュメンタリーとしてお勧めできる。いやはや本当におそろしい。。おそロシアがこんなにおそろしいとは、、、

アメリカのジャーナリストが編集しているが

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【映画批評】戦争と女の顔

【映画批評】戦争と女の顔

ごめん。これは駄作です。駄作ってなんや? もちろんその定義は様々です。これを良いと感じた人もいるでしょう。様々なことを感じ、学び、今後の人生に教訓として活かせる人もおられるでしょう。 でも人間は映画を観た際に「あ〜これ駄作。。。」って断言する権利は皆が持っていると、自分は信じています。なのでこれは駄作。駄作と言っちゃう。つまり、超個人的な意味での駄作ってことです。

なにをごちゃごちゃとみみっちい

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【映画批評】怪物

【映画批評】怪物

※去年書いた日記です

「怪物」を観てきました。是枝監督で脚本は今回違う人だったようですが、これまでのマンネリズム打破に繋がっており断然良かったと思います。「ベイビーブローカー」でさえまたこんな話かよって思ったからね。

村上春樹が新作のあの、なんだか長いタイトルの壁がどーのこうの覚えられない小説の後書きで「作家は同じテーマを何度でも表現を少し変えて繰り返すものだ」みたいなことを書いていた。村上春

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【映画批評】福田村事件【虐殺】

【映画批評】福田村事件【虐殺】

俺が今の仕事でまだ新人(15年ぐらい前である)だったころ、100歳近い老婆を担当した。その女性は関東大震災の日のことをよく記憶していた。もっとも子供としての目線のみではあるが。

「朝鮮人を殺すんだ」と竹やり等で武装した男達が集合する一コマを覚えていた。

また別の老婆は、こちらも90超えた寝たきりの婆さんだったが、病の縁で俺に色々なことを語って聞かせてくれたものだが、北海道で終戦当時にやはり武装

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