"3"に纏わるビジネスのお話。[前編]
みなさん、おはようございます!
アメニモマケズ。ふりっぴー★です。
先日「タスク(TODO)管理はシンプルに。」という記事を書いたところ、それまでの記事に比べてお読みいただけた方が多く、私のビジネス経験が多少なりともお役に立てるのならと思い、今回は数字の[3]に纏わるビジネスのお話をさせていただくことにしました。何かの参考になれば幸いです。
まえがき
先日、Twitterで朝活仲間のフォロワー[なな@オペナースママ]さんが、このような素敵なツイートをされていました。
【朝活】
・自分軸手帳に3GT書く
毎日書いてる3GT(3 Good Things)を振り返り。
自分が幸福を感じるポイントがわかってきました✨
※一部抜粋
この[3 good things]という手法で振り返るのはいいねと、ななさんとリプしあっていたのですが、実は私の身の回りでもよく[3]に纏わることが多く、数字の[3]について整理してみることにしました。
1. 人を褒める、魔法の “3”
私は大学卒業後、とある企業に入りました。
当時は就職氷河期。100社受けても1社受かれば良かった情勢の中、10社弱応募し、ありがたいことに数社から内定をいただき、A社に決めました。
このAという企業では当時、部門問わず、泊まり込みで2週間の新人研修を行っていました。採用された全国の同期達が一堂に集まり、ホテルに缶詰。朝早く、夜遅くまで行い、研修量の多さ、課題の多さで睡眠時間を削り、身なりも気にせず研修に励んだことを今でも良い経験として時折思い出します。
主な研修内容は、以下の通り。
① 企業理念を理解する
② ビジョン&ミッションを深く知る
③ 就業規則・人事考課制度を理解する
④ ビジネスマナーを習得する
⑤ 事務研修
⑥ 経理研修
⑦ 営業研修
⑧ 1年後、3年後、5年後、10年後のビジョンを想像する
※研修後、毎日自分で振り返りをし、人事課に提出
ある日、⑦[営業研修]の際に言われた教官からのメッセージ、それが今日1つ目の[人を褒める魔法の"3"]です。
お客様に接客をする際、その方に会ったら10秒以内に3つ良いところを探しなさい。そして、その3つをお帰りになるまでに伝えなさい。
伝えるときは、心を込めて伝えること。嘘ではなく、営業ではなく、心から素敵だと思いなさい。褒められて悪い印象を受ける人は一人もいません。
「10秒以内に3つ良いところを探し、褒める」
みなさん、言われてすぐにできますか?
初見で相手の褒めポイントを瞬時に見つける。
当時の私にはすぐにはできませんでした。
研修で何度もペアワークをしましたが、営業だと感じさせずに誉めることが非常に難しい。もし私が逆の立場だったら「営業っぽい」「嘘っぽい」と感じてしまうんだろうなあと思いながらも、当時真っ直ぐだった私はデモンストレーションを真剣に重ねていきました。今思えば、もっとゲーム感覚で行えばよかったなと。
2週間の研修も無事に終わり、同期との絆を深められ、自分自身に少し自信がついた私。満を持して、いざ、現場へ。
配属先が決まり、勤務初日からしばらくは[現場」を学んでいました。
次第に慣れてきた1週間ぐらいしたある日、いよいよ初の接客をすることに。
私は緊張しながら、研修で習った3つの営業の流れをしっかり頭に叩き込み、いざ出陣。
まずは、3つ褒める。そして・・・
① ヒアリング
② 商材説明
③ クロージング
30~60分で終わらせること・・・よし。
口から心臓が出るほど緊張し、なんと、お客様の前に立った瞬間、頭が真っ白に。3つを褒めるどころか、3つの営業の流れもぐちゃぐちゃ。最悪の接客でした。
自己評価をつけるなら、100点中10点。反省点だらけ。
しかし、10点だけ褒めたいところがあった。それは、「言われたことを一生懸命、必死に、研修通りにやれた」ということ。
お客様も私が[ど新人]だということはすぐにわかったようでしたが、優しく、真剣に耳を傾けてくださったんです。そして、信じられないことに、契約をしてくださった。Oh my god。
ただ、当時の女性の上長に、こう言われました。
新人なら新人らしく、一生懸命取り組み、真っ直ぐお客様の声に耳を傾け、その人にあったプランをご提案すれば、相手もしっかり返してくれるのよ。営業は技術じゃない。真心なの。
確かに。もし、私が今同じシチュエーションになったら、新人の方の一生懸命さに心を打たれ、契約をするでしょう。
非常に心に響いた上司の言葉に、心が救われました。
その後、接客数も増え、3つを褒めることにも慣れてきました。
就業時間外の時間を有効に使い、本部で行われる研修には積極的に参加。
家に帰っても、イメージトレーニングの日々。誰もいない、目の前の架空の相手に、3つを褒めるために100通り以上の良いところを探し、営業スキルを高める努力もしていきました。
気づいたら、3年。
東日本で新規営業成績1位。
いつのまにか3つ褒めることも自然にできるようになっていました。
その甲斐があり、大規模オフィスの管理職に抜擢されました。
努力は報われるものです。
私は[3つの良いところを探る]という手法から、こんなことを学んだ気がします。
① その人のことを知ろうとする洞察力
② 相手の話をしっかり聞く傾聴の姿勢
③ 人を褒めることによるポジティブマインドの醸成
④ 相手への感謝の気持ち
人を褒めることは、人の粗を探すのではなく、良いところを見つけること。
その結果、相手を深く知り、相手も私を知ろうとする。そしてより縁が深まり、さらに横のつながりも増えていく。
人を褒める、魔法の"3"
コミュニケーションの大原則だと、社会人として約20年となる今、改めて感じています。
最後に、私が急激に成績を伸ばした理由を1つご紹介し、今日は最後にしましょう。
2年ぐらい経ったある日、研修時に習ったルールを1つ変えてみました。それは「初めに会ったときに3つ褒めない」こと。
入社当初は、研修通りに、マニュアル通りに営業をしていました。初めから我流にすると、なかなか実績が上がらないと研修で言われていたので、素直にその言葉を信じて続けていました。しかし、次第に余裕が出てきたころ、私なりに分析し、違うパターンで試してみたんです。まさにトライ&エラーの繰り返し。
そして最終的に出た結論が「初めに褒めるのは1つにする」こと。
できる限り「自然に」したかった私は、瞬間の容姿よりも、限られた時間の中ではあるが、お客様と話した中から、その方の人間性や考え方などから、残りの2つの褒めポイントを探すように変えました。
その結果、急激に私のファンが増え、バイネームでいきなり指名を受けることもあり、1位を獲得し、しばらくその1位を継続していられました。
ただ、これはあくまで成功体験。必ずしも変えることがいいことではないと考えています。企業内の自社研修は、それまでのナレッジやノウハウから考えられているので、初めのうちはその通りやったほうがいい。
ただ、ずっと同じことを繰り返すだけではなく、自分自身でよりよい方法を見出すことがさらなる自己成長につながる。その成功体験を率先して周りに共有、つまり[横展開]し、研修の内容自体をもバージョンアップさせていくことも必要かと、個人的には考えています。
長文となりましたが、以上で前編は終了です。
みなさん、いかがでしたか。
人は褒められれば、不快を感じる人はあまりいないと思います。
ぜひ、今日からさっそく同僚や上司、ご友人やご家族に、早速[3つ]良いところを探り、伝えてみてください。きっと、笑顔のお土産をいただけるでしょう。
では、次回[後編]では、以下のことをご紹介する予定です。
2.3つ褒めて1叱る、成長の"3"
3.居心地がよかった社長"参"謀
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日1日がみなさんにとって、実りある、輝かしい1日となりますように。アメニモマケズ。笑顔で頑張りましょう!
・・・・・・・・・・・・
ふりっぴー★わーるど