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2018年8月の記事一覧
逃げられないから、逃げるんだ。
いったいカツオは、なにを慌てているのだろう。
夏休みのこの時期、カツオは毎年夏休みの宿題に追われている。サザエから叱られ、ワカメにたしなめられ、タラオから頓狂なアドバイスを受け、居間に陣どる波平の目を、逃れようとする。小学生のころ、ぼくはその気持ちがまるで理解できなかった。自分のなかに「夏休みの宿題を出す」という選択肢が、まるっきりなかったのだ。カツオの学校はたいへんなのだろうなあ、と思うくらい
人が環境に適応する動物なら、行きたい環境に飛び込めばいい。
ここ数年で人に教える場が飛躍的に増えた。
とても有難いことで、毎回相当な準備をして臨む。コピーを書くことは、言葉を企画すること。だから、コピーライターとして、言葉の見つけ方であったり、企画のつくり方であったりを話していく。なるべく体系立てて。明確に存在する「やり方」とともに。生まれもったセンスとか、親から受け継いだ才能とか、そんなの関係ないですよ、というのを強調しながら。
なぜならとても多いか
結論から先に書きなさい、の意味。
結論から先に書きなさい。
ビジネス系の文章作法を説くものの本、また小論文まわりの指南書などで、よく言われる話である。「オチ」を重んじ、起承転結の流れに慣れ親しんだ日本人の一般的感覚からすると、どこか腑に落ちない話に聞こえる。
おもむろにハンカチを取り出し、思わせぶりな態度でひらひらさせたのち、パッと鳩を消す。そして消えたはずの鳩が、もう一枚のハンカチのなかから羽ばたいてゆく。これが起承転結の流
人を信じるということは
いつだったか、友人Rと、各々が思う「いい女/いい男の3ヶ条」について語ったことがある。
彼は、魅力的な恋愛対象の3つ目の条件として、「たくましい人」を挙げた。(1つ目、2つ目は忘れた)「付き合ったり結婚したりしても、俺が事故や病気ですぐ死んじゃう可能性だってあるわけで、たとえそうなってもちゃんと生きていけるだろうなと思える人がいい」と、Rは言う。私は彼の、そういうところが好きだ。
***
「
気づかずに叶っていること
思えば、子どもの頃はやりたくてもできないことがたくさんあった。たとえば、夜更かしすること。好きなお菓子を好きなだけ買うこと。友達と夜まで遊ぶこと。全部、やりたいなあと思っていた。
今、当たり前のように夜更かしをしている。夜中に映画を見てもマンガを読んでも誰にも怒られない。遊びたければ日付が変わるまで外にいてもいいし、友達に会いたければ連絡をして、何時だろうと会えばいい。誰の許可も得ずに、コンビニ
あきらめたらそこから試合が始まる
あきらめたらそこで試合終了ですよ
『スラムダンク』の、あまりにも有名なセリフだ。
このことばが名セリフたり得るのは、あきらめたいと思うことが日々にはたくさん、たくさんあるからだ。
がんばっても変わらないこと。自分の力が及ばないこと。どうしたって、そういうことはある。
私は意志が軟弱なので、「いや、無理」「意味ない」とすぐに思ってしまう。自分の力や周りを取り囲む現実を見て、この辺までかな、こ
いい気になる、ということについて。
だれかに毒を吐いてやろう、と思っているわけではない。
いつかしっかり書いてみたい(つまりは考えてみたい)とは思っていたものの、たぶんストレートに書くと毒づいてる中年にしか映らないだろうなあ、それはちっともうれしくないことだよなあ、と躊躇していたテーマがある。しかし昨日と今日、糸井重里さんが「今日のダーリン」のなかで、かなりていねいに、そして肯定的な面を踏まえながら、それについて書かれていた。一部
地元の本屋さん登場。#225
今日、地元の本屋さんがテレビで紹介されました。
日本初、コンビニと書店がくっついたとのことで、紹介されたのです。地域に根ざした本屋さんが、これから先の生き残りをかけ、コンビニとの共存を模索。約10年以上交渉を続けた結果、実現したとのことでした。
実は、わたしもよく行く本屋さんです。社長も加西市観光研究会でお世話になっているよく知っているところ。この地域にある本屋としては、専門書もわりと揃っている
「わたし、友だちいないんだよね」と言う鈍感力
小学生くらいのころ「わたし、友だちいないんだよね」と言う子がいた。
別々の子から同じ台詞を聞いた時、その発言に対してムワッとした不快感を覚えた。
「わたし友だちいないんだよね」と、わたしに向かって言うならば「じゃあわたしはあなたのなんなの?」と思わずにはいられなくて、なんだか「友だちがいない」と言うその子が顔も見えないほど遠くに行ってしまって、わたしは一人取り残されたような気持ちになった。
ストレングスファインダーと弟子と社員
ライターズカンパニーbatonsはいま、代表の古賀さん+社員のわたし、ふたりの会社だ。40代男性と30代女性(設立時は20代だった)。いままで「えっ、オフィスにずーっとふたり? 気まずくないの?」と100万回くらい聞かれてきたけれど、少なくともわたしは気まずさとか緊張を感じたことはない。
古賀さんが「弟子」ではなく「社員」として、というより「個人」として尊重してくれること。威圧的でないこと。わた
図らずも好ましくない世論の一部になってしまう瞬間について
ゴールデンウィーク直前に引っ越しをした。今の家を初めて訪れたのは、まだ寒さが残る春のはじめだった。不動産屋さん、みーさん(夫)、私、それから前の住人さん。陽当たりがいいですねとか、ウォークインクローゼットがあるんですよとか、そんな話をしながら、ゆっくり部屋の中を見せてもらった。
部屋を一通り見たあとで、みーさんがカウンターキッチンに入り、シンクやコンロの使い勝手をチェックした。私はリビングからそ
ノスタルジック、それは“紅”――東京・神楽坂
written by: SAKI.S
神楽坂。かぐらざか。
なんて良い響きなんだろう。
かぐら、ざか。坂とついている地名に、どことなく憧れがある。くねくねした小径がいっぱいあって、ふとした拍子に迷いこんでしまうような。
そんな、どことなく迷子になれる、わくわくを残してくれてる気がする。(実際に住むとなると大変だけれど)
そう、神楽坂もそんなところだ。
JR飯田橋駅から降りて、ひたすら