怒りで壊れないために
最近「アンガーマネジメント」と言う言葉をよく聞きますが、確かに怒りを持ち続けるのは、自分にとって良くありません。
かといって、自分が感じている怒りを「無きもの」として封印すれば、その怒りは自分の存在に気づいてもらうために、いずれもっと大きな怒りとなって心の内側から湧き上がってきます。
怒りと言うのは、感情の壺の蓋のようなもので、その下には憎しみや復讐心、嫉妬心、自己卑下、罪悪感、苦しみ、悲しみ、絶望感などが隠れており、自分の魂が「気づいて欲しい」と思っているのは怒りではなく、その下にある感情だからです。
だけどエゴ(自我)は、自分が憎しみや自己卑下感、絶望感などを持っていると知りたくないので、誰か or 何かに対して怒り続けることで「自分の本心」から目をそらそうとします。
そして、怒りの奴隷になってしまう場合があります。
しかし、こうなると、いろいろうまくいかなくなりますーー特に人間関係。
人によってはキレやすくなるかもしれないし、怒りを表に出さないように気をつけていたとしても、内側にあるエネルギーは表ににじみ出てくるので、表向きの態度と内側のエネルギーにギャップがありすぎると、不穏なムードを醸し出す人になっちゃう。
また、小さなことにもいらっとして過剰反応しやすくもなると思います。
だからスピリチュアルな意味でも、現実的な意味でも、怒りを抱え続けるのは不利益なことだと思います。
実際、医学的見地から見てもそうらしいじゃない?
怒ったり批判したりすると、たとえ口には出さなくても快楽報酬ホルモンのコルチゾールが分泌されて、しばらくの間は気分がいいんだって。
だけどそれは長続きしないから、また怒りの対象を見つけて怒ったり、過去の腹立たしい出来事を思い出して恨んだり、相手を批判したりするーーすると、またコルチゾールが分泌されてしばらく気持ちいい……だけど、効果は長続きしないので再び……と、怒り&批判依存症になってしまうのだそうな。
じゃあ、繰り返し怒ってればいいじゃん!?とも思うけど、そうはいかないのが人間の体。
怒ると、ノルアドレナリンも放出されるから、怒りや恨み、批判が習慣化すると、体が慢性疲労症候群っぽくなってしまうらしい。
すると、やる気を出そうと思っても出ないし、建設的に考えようと思ってもできないし、生産性も下がるから、そういう自分を責めるよね。すると、ストレスホルモンがたくさん分泌されて、ますます心身が正常に機能しなくなってしまうわけ。
私は15年位前に、ホメオパシーを使ってネガティブの大リリースをやったことがあるんだけど、その時ホメオパスが処方を間違えたらしくて(ホメオパシーの見立てはすごく微妙で、エネルギーをちゃんと読める人じゃないと難しいです)、全身に湿疹が出て治らなくなっちゃったことがあるんです。
それが数年間続いて、辛すぎる症状をなんとかしようとがんばりすぎて、逆に長引かせたことがあるのね。
当時の私は、阿修羅も真っ青なぐらい怒ってましたし、自分が怒っているから出会う人も怒りパワー満載の人が多くて日々これ戦闘。体がめっちゃ疲れているのに、日常生活を送るためにめっちゃエネルギーがいる…という大変な数年間でした。
でも、そこでストレスホルモンが出すぎると、体も頭脳も本当にダメになるんだな〜と身をもって理解したわけ。
ほんとに怒りは依存症になるね。
でね、そうなっちゃったら意志力でなんとかしようと頑張っても無理なのよ。完全に軸からずれてるから。
「自分は今、壊れている」と言うことを自覚して、まずは心身をニュートラルな状態に戻すことが先決です。
心身の状態が整って、自分の軸がしっかり中心に戻ると、人は自然とマインドフルネスになります。このとても穏やかで心地が良い状態を、体と心で覚えることが大事。
ニュートラルな状態を体感的に覚えると、ズレたときにわかるので「ヤバい。戻そう」と、すぐ対処できるし、自分のどんなクセが「自分をズレさせるか」気づくから、思考や行動パターンを変えていけるようになります。
また、そのニュートラルな状態の自分になって初めて、自分の本心をすんなり受け入れられるし、自分にとって今必要なことが見えてくる。
そしてエゴ(自我)が望む目標ではなく、ニュートラルな本当の自分が望む「状態」が浮かんできます。
エゴの「なりたい自分」は特定の職業だったり、特定の誰かと一緒にいる自分だったり、特定のものを持っている自分だったりと、必ず形にこだわったものですが、魂は形にこだわりません。
魂は自分が望ましい状態になれば、自然と望む「形」が手に入ることを知っているので、形にはこだわらないし、自分の内面を整えて状態を変えていくことが近道だと知っているのです。
そんなわけで、もし今、怒りや人や自分を批判する気持ちや嫉妬心が手放せなくて苦しい人がいたら、気の流れをちゃんと読める先生を見つけて針治療を、受けてみると良いですよ。
(気功治療もいいけど先生選びは慎重に)
感情と五臓六腑の動きは密接に結びついていて、感情が乱れると気血水の流れも乱れ、ホルモンのバランスもおかしくなってきます。
その流れを物理的に整えて、体をニュートラルな状態に戻すと心の状態も変わるので、どうにもならないときには体からアプローチする方が早いです。
また、良い神社さんに足しげく通って、神様と向き合いながら自分と向き合うのも良いですね。やっぱりちゃんと神様がいる神社の神域はパワーがすごくて、ちょっとぐらいずれてる軸なら戻せるし、謙虚になるので、自分にとって必要なことに気づきやすくなります。
あまりにずれていると、神域にいる自分が場違いな気がしたり、いたたまれない気持ちになるので、自分の状態を判断する上でも、神社さんっていいですよ。
それから快楽報酬ホルモンのコルチゾールを出すには運動が良いそうです。リズミカルな運動だとセロトニンも出るから、ますますいいよね。だから、腹が立って仕方がない時は、音楽をかけて踊りでも踊るといいのよ(笑)。キテレツな動きならなおさらいいと思うよ。
怒りが手放せない、と言うご相談があったのでちょっと書いてみました。
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