見出し画像

「好きなものを否定されてムカつく」ってなんだ?


2024年8月22日(木)朝の6:00になりました。

否定と出会うことが、出発点である。

どうも、高倉大希です。




好きなものを否定されて、ムカつく。

よく耳にする言葉ですが、その真意がいまだによくわかりません。


誰かに否定されたとて、自分の気持ちが変わるわけではないからです。

あの人は否定的なのねという、他者の意見が明るみに出たにすぎません。


どうして、好きなものを否定されたらムカつくのだろう。

謎は、深まるばかりです。


《好き》で作業を継続している者は、《失敗》なんか問う必要もありません。《失敗》は他者が下す評価だからです。

坂口恭平(2024)「生きのびるための事務」マガジンハウス


自分が好きなものは、相手にも好きであってほしい。

このような思いが強すぎるのではないか、という仮説が立ちます。


気持ちはわからなくもないですが、いくらなんでもさすがに自分勝手です。

好き嫌いなんて、人によって違っていて当然です。


違っていたからといって、ムカつくのはおかしな話です。

自分と同じように好きになってほしいのなら、相応の努力が必要です。


人に本を薦めるのは怖い。人の時間を奪ってしまうかもしれないし、好きな作品を「あんまりだった」ちょ思われてしまうのも寂しい。なにより、勝手にほんと読者を引き合わせておいて失敗するなんて、作者に申し訳ない。

又吉直樹(2023)「月と散文」KADOKAWA


好きなものを否定されるということは、

その人が気づいていない魅力に、自分は気づけているということです。


好きなものを否定されるということは、

どこが好きなのかを、より深く考えるきっかけをもらったということです。


好きなものを否定されるということは、

その人がこれから好きになれるものを、ひとつ知れたということです。


「好きです、嫌いです」という言葉ではなく、いい言葉を使っている子は好きになれる。「あの人ならこの言葉は好きだろうな」と思った言葉を何気なく使っているときの方がドキンとします。「あなたが好きです」というのは最悪な言葉です。

永六輔(2005)「好きな人に告白する言葉を教えて (小6・女の子)」TBS


だから、ムカつく必要なんてこれっぽっちもありません。

冒頭でも述べたとおり、あなたの気持ちが変わるわけではないのです。


誰が何を言ってこようが、大した問題ではありません。

堂々と、好きであればよいのだと思います。


好きなものを否定されて、ムカつく。

よく耳にする言葉ですが、その真意がいまだによくわかりません。






いいなと思ったら応援しよう!

高倉大希
サポートしたあなたには幸せが訪れます。