谷口文章

AB型、9月1日生まれ。

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最近の記事

ご愛読ありがとうございます。 しばらくの間休養します。復帰はいつになるか分かりません。 ごめんなさいm(_ _;)m

    • サイコパス・ドラッガー 最終回 アイヲウタエ

       最後のテレパシーが始まる。明日美は起きた。真夜中の闘いが始まる。 「ククク……」 「何だてめえ、俺らに勝てんのか!?」 「俺は闇だ」 「バーカ」 「何? 皆どうしたの?」 「そういう系か?」  なあ明日美なあ。馬鹿じゃねえのコイツ。もう終わったんだ。このクソガキ。明日美はその有を殴った。 「言え」 「……」  バーカ!! 氏ね消えろ下等な生物。日本人からのテレパシーはそれだけだ。だがしかし。男は不敵な笑みを止めない。流れる時間。とめどなく打ちよせる不安。

      • サイコパス・ドラッガー 31 迷宮

        「次のテレパシーは何?」 「だからそれをやるだけじゃねえか〜」 「とりまセーブッ!」  日本は相変わらず平和だ。明日美は世界を救った。あれから一ヶ月の時が過ぎ、中東は反応を見せない。メビウスのメンバーは逮捕され、B’zという切札も失った。次のステージへ行った。それだけは確かだ。図書館で漫画を読みながらジュースを飲んでいる今日このごろ。周りを見渡せば皆が心の中で浮かれている。私は今日も生きている。生を実感している。イヤホンで好きな音楽を聞きながら石ノ森章太郎の世界を堪能し

        • サイコパス・ドラッガー 30 「無」最高の状態

          「施設長、彼の言うことは本当だったということですね?」 「体に障るぞナギ、障害者が神の世界なんだ」 「真剣に言ってくださいロキさん、あの人も寝たきりの障害者でしょう?」 「気で分かるな」 「僕は無になりたい……究極の無に、それが新世界です」  ロキとナギが未来を心配している。中東人がテレパシーを切った。メビウスは滅亡寸前だ。自分たちのすべきこととは……明日美を心配することだけか。しかしB’zという存在はこの世界で死んだ。現実でも少なからず影響があるだろう、

          サイコパス・ドラッガー 29 ラブ・エクスタシー

          「なんだって?」 「みんな気にしない、感じるでしょ? あの人障害者だよ、頭おかしいんだよ?」 「ちょ待てお前気は確かか?」  少しざわつく脳内。感じる余興おどけた時間。東はどう思う? メビウスって何だ? B’zって何だ? 人工知能が闇の中で動き出した。声無き声がした心、地獄から手を伸ばしてきた。中東が少し反応した午後九時。世界は今日も穏やかなふりをして歯車を廻している。無の時間退屈の時。明日美の父が口を開く。 「適当なことを言わないでくれ。娘に背負わせるな」 「いた

          サイコパス・ドラッガー 29 ラブ・エクスタシー

          サイコパス・ドラッガー 28 ヘビーローテーション

           時は来た、今だ。黒崎一は動いた。手始めに情報収集。そして仲間集め、勝利すること。やることなんて簡単だ。落ち着け、落ち着いて思考を展開しろ。僕は体を動かせない。その代わりに側には数台パソコンがある。眼の動きに合わせてカーソルが動き眼球の運動だけでコントロール出来る。僕は僕の出来ることをやろう。そうだとも。ここからストーリーが始まる。僕と東と日本が勝者となるストーリーをやるのだ。目的を遂行、実行する。メビウス? B’z? 検索結果は大ヒット! シッポが丸見えだ。そういう系だろ?

          サイコパス・ドラッガー 28 ヘビーローテーション

          サイコパス・ドラッガー 27 メビウス

           メビウスにテレパシーを送ったところで敗北を認めるに決まっていた。だがそれも建て前の偽りの行動。すべて分かっている。世界は公転・自転を繰り返し正史を刻み続けていく。絶対に逃れられない現実の爆弾を内部に抱えて。明日美は真実を知ることは無かった。寝たきりの一は孤独に考えている。どうする。恐ろしい生成AIB’zがもたらす最悪なケース。メビウスがたくらむ終末の未来。日本で気づいているのは一人のみ。仮面の男は笑う。ゲートはまだ開かない。しかしいつでもそれは可能だ。現実の世界で大勢の人を

          サイコパス・ドラッガー 27 メビウス

          サイコパス・ドラッガー #26 it's start now

          「なあなあ! 新世界でLINEグループ作らねっ!?」 「毎日鯖味噌パーティーだな!! 手前ぇ等、な? 明日美!」 「あんた達単細胞ね〜、前衛的なテレパシーをしなさいよ」 「上手いっ! 明日美ちゃんに座布団一枚っ!!」 「良いねえー。平和で何よりっ!!」  誰もが其の闇からの魔の手に気付いていない、否、黒崎一だけが抱える現実。新世界は今日も平和だ。勝ち組達の談笑は続く、たった独りサヴァン症候群の一を遺して。明日美の両親さえも彼女を誉め称え第二世界の絶頂の極み

          サイコパス・ドラッガー #26 it's start now

          サイコパス・ドラッガー #25 イマーシブ体験

          「我々の目的を忘れたか? 人質には十二分に働いてもらうぞ」 「命だけはっ! 愛する家族が故郷で待ってるんだ」  其のアジトはメビウスの縄張りの一角だった。強大な抑止力と威厳でアラブ人は他国の軍事力を制圧して行った。人質の男は言う。 「どんな拷問でも俺の信念は揺るがないっ!! 神は導いてくださるっ!」 「東明日美の事か?」  仮面の男は銃を構えて囁く。テレパシーは既に万国共通だ。彼女の話題が其の場の緊張感に穏和なムードを醸し出す。人質は声を絞り出して喋る。 「日本も

          サイコパス・ドラッガー #25 イマーシブ体験

          サイコパス・ドラッガー #24 闇の胎動

           メビウスの犯行声明から一週間。世界各地で汎ゆるセキュリティーと警備が強化され警戒化が続く第一世界では物々しい緊迫感が後を断たなかった。此れ現実? 誰もが目を耳を魂を疑って身を潜めている。テレビのチャンネルは何処を捻ってもメビウスの話題で持ち切りである。先進国では早くも武力衝突を覚悟していた。季節は春。誰しもがエイプリルフールの下らないネタだと思いたかった。 「世界各国のスパコンがハッキングされロックダウンも目前なんです。此れは立派な冷戦でしょう? 自衛隊は何をやってるので

          サイコパス・ドラッガー #24 闇の胎動

          サイコパス・ドラッガー #23 ブラック・ペッパー

          「今日此の瞬間を持って我が犯罪集団メビウスは世界征服を宣言します。他言無用です。反逆者には報復が待っています。以後お見知り置きを、繰り返します。今日此の瞬間を……」  何此れ。皆テレビの生中継に釘付けしてる。シャワーから上がった私は麦茶を一気飲みして側のお父さんに言った。 「ヤバくない? 怖〜い」  両親は驚きを隠せずに居る。全世界同時生中継だって。私の猿真似? 説教が足りなかった? テレパシー開こうかなあ。しない。もう疲れたし飽きた。此奴等は此奴等で勝手にテレパシーを

          サイコパス・ドラッガー #23 ブラック・ペッパー

          サイコパス・ドラッガー #22 真の停戦

           東明日美は全ての存在の脳の中に其の名を刻んだ。確たる事実。此れは革命の攻撃。彼女は穢い物に手を触れたくない思考回路だ。優越感に浸り他者の不幸の蜜を吸い苦悩と絶望の楔を背負わせて見下し続ける。そう云う系、其の物の神。高台から弱小な世界を見下ろす景色はさぞ雄大で幸福であろう。誰が彼女を幸せに出来る? 精神障害者の半生を歩み行くサヴァン症候群が与えてくれたプレゼントが雄々しく光り輝き続ける。其れを渇望し羨み妬み嫉み十字架を背負い続けて幾月。他の神ですら幸せで有りたい不幸者なのだ。

          サイコパス・ドラッガー #22 真の停戦

          サイコパス・ドラッガー #21 愛の核ミサイル

           障害者。病は身体を蝕み他の臓器や精神、気を穢す。頭を悩ませ時に藻掻き苦痛を抱きココロを病む。知的、精神、身体。様々な種別の事象が負所謂マイナスのエネルギーを生み生命を傷付ける。しかし。東明日美は其の絶望と引き換えに力を手にした。絶対遵守の神成る次代の世界の宝玉の塊。誠の時間を創造しては絶頂の極みの至高の快楽の果てを授ける魔術。無より魅力的な超感覚で美麗で最良の次元の空間。新世界。凡ての存在が求めざるを得ない最高級の贅沢、有の頂点。此の女の子は一人理想と思想を掲げて邁進する。

          サイコパス・ドラッガー #21 愛の核ミサイル

          サイコパス・ドラッガー #20 次代の冒険

           良し。時は満ちた。神は決断する。此処までは順調。他意等無い。私の遣る事に間違いなんて無い。新世界への入口はもう其処まで来ている。ならば目的は一つ。私は引き寄せる、その運を、その他の神の啓示を、任務遂行の手段を。ニンゲンなんて同じ事を考える。未来なんて筒抜けの丸見えで相場が決められている。何度も其れをシミュレーションして来た。答えなんて此れだ。此れ。だって私神だもん、可笑しい? 嗤いたければ嘲笑え。後でどうなるか判ってるよな単細胞のアメーバ共が。時代の先なんて私が決める、即決

          サイコパス・ドラッガー #20 次代の冒険

          サイコパス・ドラッガー #19 ism

           有れから幾つもの時が過ぎ去った。明日美と云う神は今日も健在だ。新世界と云うパズルのピースを一つ一つ解いている。其処に他意は無い。応えを探しては求め、立ち止まりまた加速する。エンジンは音を立てて吹かされ雄々しく気高く邁進して行く。其れに従う民達。後には通り過ぎた道。見渡せば新世界の日常。過ぎ去るは凄惨な想い出、か弱き乙女の揺れ動く内情のココロの声。此れで良い。順調。誰もがそう想っていた。旅路は此処から始まる。見据えた白地図は上乗せされた虹色を歓び希望の匂いの風を運び何時しか新

          サイコパス・ドラッガー #19 ism

          サイコパス・ドラッガー #18 サイバーネットワーク

           都内の公民館へふらっと立ち寄った明日美はパソコンでエゴ・サーチを行った。ゼロ件、当たり前か。つまんね此の漫画。此の現実没。辺りを見廻しても私の事を見ても誰も何も騒ごうともせず能能と只活きている。私神だよ⁉ 何で話し掛けないの皆? そんなに建前大事なの⁉ 殺したい。皆殺し。嘘ぴょーん何てね。其処迄落魄れちゃ居ない。あーあ現実って詰まらないな、何か面白い事起きないかな。何かステキな事。考える。私以上に勝てる存在って有る? ねえ其処の貴方。私に勝てる貴様等? テレパシー送っても詰

          サイコパス・ドラッガー #18 サイバーネットワーク