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雑記

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#小説

迷路

 僕は文字記号を覚えるのとほとんど同時に物語を書くようになった。それからずっと、定期的に小説(らしきもの)を書いている。頭の中にある街をスケッチしたり、地図を描いてみたり、住んでいる人たちに話しかけたり。(あくまで通り過ぎていく風として。)

 じゃあ、文字記号を覚える”前は”どうしていたのだろう?というと、迷路を描いていた。チラシをたくさんもらって、四角い部屋を区切り、入口と出口をもうけた。それ

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恋人ごっこ

 以前、フォロワーさんの幾兎 遥さんに小説化していただいた記事を再掲載します。というのも、その記事は、もう一つのアカウントがリアルの友人にバレてしまった際に削除してしまったからです。

 幾兎さんは私の記事をいくつも読み、DMのやり取り等をした上で、私という人間について深掘りをして小説を書き上げてくださいました。

 住所不定のヒモ的な生き方をしていた大学生の春休みに、僕を泊めてくれていた年上の女

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転生してみたら、そこは異世界だった笑

 ずっと前から思っていること。

 現代と平安時代の後期はとてもよく似ている気がする。

 末法思想という閉塞感が漂う中、権力者たちはたちは摂関政治という座席争いに手一杯。エリートたちは密教という自己啓発に執心し、一般大衆は極楽浄土という異世界への転生を夢見る……

 往生伝という異世界転生物語が流行り、如来像(異世界キャラ)のフィギュアが量産され、来迎図という異世界ポスターが描かれ、並々ならぬ努

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約6万4000文字の官能小説を書いてみた。

 表題の通り。原稿用紙にしてだいたい160枚くらいの分量になった。第一粗稿はおよそ10万字。それを頭から書き直して、6.4万文字に落ち着いた。たぶん、ここから先、大きな加筆・減筆修正は入らないだろうと思う。細部をちびちびと付け足したり、削ったり、磨いたりして来月末のフランス書院官能大賞に応募してみることにしよう。

 今回、僕が挑戦してみたのは官能小説というドロドロとした読み物に、カラッと乾いたヘ

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