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こだまの詩

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自作の詩を集めました。こだまワールドへようこそ!
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記事一覧

《詩》飴玉

《詩》飴玉

悲しみも 喜びも
飴玉を溶かすように
味わっている

《詩》セミはめぐる

《詩》セミはめぐる

ブロロロロ…
あ、ひっくり返った道端のセミ
ぺっちゃんこ

ぺっちゃんこのセミは
バラバラになって、細かくなって細かくなって
やがて塵になる

塵になったセミは、土の地面に混ぜ込まれ
土の中で育つ小さなセミを包むベッドになる

あったかいね

《詩》夜の明かり

《詩》夜の明かり

ただいま

電気を付けるのを忘れて 部屋に入ると
カーテンの隙間から 差し込む明かり

ああ そうか
もうすぐ 満月だ

《詩》綿毛を追って

《詩》綿毛を追って

たんぽぽの綿毛みたいに
舞い込んできた あなた

マシュマロみたいな笑顔で
両手で髪をかき上げる

ふわふわと飛んでいく綿毛を
わたしは ふらふらと追いかける

どこまで?

どこまでも行きたいよ

《詩》凪

《詩》凪

大海原を小舟で漂う わたし、ひとり
目指すのは 南国の楽園か クジラの群れか

でも 今は凪
進みたくても どこにも進めない

だから ごろんと横になって
波に揺られて 陽の光浴びているんだ

《詩》旅の狭間

《詩》旅の狭間

長い旅のあと 実った種は硬くつややかで
またなくしてしまう前に 大切に育てたい

僕はまた立ち上がる 何度も諦めない
いつか必ず辿りつくんだ 望んでいる場所に

またあの海へ 船を出そう

《詩》アナログな世界で

《詩》アナログな世界で

これは僕のわがままなのだけど 
できることならこのままずっと 足掻いていたい
このアナログな世界で

街の人が知らない 
山奥でひっそりと湧く水のように 

気づかれないように
誰かをうるおすことができたなら

《詩》そんなこと言われても

《詩》そんなこと言われても

そんなに優しいと 社会でやっていけないよって 遠い昔 誰かに言われた

でも未だにわたしは甘くて きっとこれからも甘くて それでもなんとか生きてて

もうずっと甘くても いいんじゃないかなって思ってる

《詩》レモンティー

《詩》レモンティー

明日より先の心配事は 神様にまかせて
寄せては返す波に 冷たい素足を一緒に濡らそう

そのあとで 君と飲むレモンティーを作るよ

《詩》羽とヒレ

《詩》羽とヒレ

むかしも いまも これからも

宙を舞うための 透き通った羽や
自由に泳ぎ回るための 流線形のヒレがあると

信じていては いけないだろうか

《詩》優しい君

《詩》優しい君

自動販売機の後ろにはさまった捨てネコを 見て見ぬフリはできなくて 
君は 優しく抱き寄せた

同じ手で触れてほしくて 胸がギュッとなる
優しい君が好き その声で僕の名前呼んで

《詩》大木

《詩》大木

大木は 街を見下ろし ある家を見下ろす
ある家に住む少女は 時が経ち 大人になった

大木は見守っている
変わらない日々の中で 変わっていく人々を
ただ 見守っている

大人になった少女は ある時 大木の存在に気がついて言った

「ありがとう」

《詩》カメと太陽1

《詩》カメと太陽1

木漏れ日みたいに ポカポカ包んで 
半袖の君のニノウデに沁み込んでいく

長いまつ毛が揺れて ゆっくり見上げると 愛おしくて

ふたりだけの世界

《詩》風船ふわり

わたしは 空を飛ぶ風船

息を吸えば ぷーっとふくらんで
息を吐けば ぴゅーっとおっこちる

でも どこにいくかは 風まかせ
浮いても 沈んでも 風まかせ

だったら 息のことはわすれて
のんびり景色でも眺めていようかな