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#93 唯一、買う漫画。石田スイ先生の日記より。MOROHAのオセロ。

私が唯一集めている漫画


「東京喰種」・「東京喰種:re」・「超人X」

石田スイ先生の漫画です。
「東京喰種」は中学生の頃に読み始めて
100%は理解できませんでした。

だからこそ何度も読みました。
何か見落としていないか、この描写は金木の感情をどう表しているか。
本当に何度も。何周しているか分かりません。
でも歳を重ねれば重ねるほど理解できることは増えて
理解しているところの解釈も変わったりしました。
ただ金木に引っ張られるような時がある。
ワンピースやナルトとは違う感情移入は疲れました。

いまだに石田スイ先生の描きたかったことを
100%理解できたわけじゃないはず。


その要因として私は東京喰種の小説を読んでいない。
ただYouTubeでネタバレを喰らっているためどう言った物語かは
把握しています。今年こそ、読みたい小説ですね。


東京喰種:re最終巻あとがきより

最終巻のあとがきに2009年に書かれた石田スイ先生の日記があります。
一部抜粋して。

全ての過去は今に繋がっていて
いろんな過ち、苦悩、少しの成功なんかが
今の自分を形つくっている。
 
今の自分を肯定することができたら
それは全ての過去を肯定することになる。
全ての失敗が今の自分の中に生きている。
 
今が幸せだったらそれは過去(そしてもちろん今の)
自分のおかげなんだ。
 
100は肯定できない。でも「まぁまぁ」自分が好きだ。
それなら、なかなか悪くないんじゃないか。

私はこの考え方が好きです。
100は肯定できないまぁまぁな自分。
極端な二元論にとらわれない金木ケンを
この日記を書いた青年が描くことになる。


今を肯定することで過去も肯定する
これに関してMOROHAも言っています。

MOROHA「三文銭」MV

「人生は1列繋ぎのオセロ」だって。
「生まれた瞬間に喜びの白を置き、その後、痛み、苦しみで黒が並ぶ。それでも、もう一度だけ、死ぬ間際でもいいから、もう一度喜びの白を置けたら、それまでの黒は綺麗にひっくり返る」って。
俺、この間、そんなこと言われた。

ふざけんじゃねぇ、って思った。
そんな簡単じゃねえんだって思った。
だけど、だけど、あなたと同じく、ほんの少しだけ思い当たる節があったから、それをどうにかこうにか信じてみようと思ったんだ。
俺さ、思うんだよね。
ぶっ飛んでるやつなんか、何にも凄くないと思うんだよね。 イカれてるやつなんか、何にも凄くないと思うんだよね。
シド・ヴィシャスも、カート・コバーンも人生半ばで死んだヘタレじゃねぇか。 俺たちは、真っ当は真っ当なりに、職場の上司も殴れずに、バイトのブッチも出来ずに、今日の昼飯代を考えて、目の前の人を好きだって言って、告白するときは足震えて。

自分に可能性があんのか、出来んのかどうか、迷いながら、迷いながら、迷いながら、迷った結果、踏み出す一歩が、俺はロックンロールだと、俺はヒップホップだと、パンクロックだと思うんだよね。
違うかい?群馬フェス。 そうやって出来上がったフェスだと思うんだよね俺は、違うかい? ぶっ飛んでなくていいぜ、イカれてなんかなくたっていいぜ。
普通でいいんだ。 真っ当は真っ当なりに、お前を全うしろよ。
俺は、俺を全うするよ。
また必ず会いましょう、ありがとうございました。

石田スイ先生の日記を見てこれを思い出した。

私も今が幸せだとしても過去の憎しみが全くなくなるとは思わない。
でも今が少しでも過去より幸せだったら良いなと思う。
過去の自分を救ってやるには今、幸せに向かわなければいけない。
幸せになれたら過去の自分に
「あなたがいたからここに来れた」
と面と向かって言ってあげたい。

他人に期待できなくなった日
自分に期待できなくなった日
このまま飛び降りたら
一番楽かもしれないと
星もろくに見えない空を眺め
建物の屋上の淵に立って
6階に相当する場所で風をあびて
「まだかな」って踏みとどまった日
惨めなあの自分にも感謝しよう。





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