渋谷聡子

「個人と組織の可能性を引き出す対話と共創造」をテーマに活動する、組織開発ファシリテータ…

渋谷聡子

「個人と組織の可能性を引き出す対話と共創造」をテーマに活動する、組織開発ファシリテーターです。合同会社ファミリーコンパス代表。noteでは日々実践する対話のファシリテーションの様子や、考えていることをお伝えします。https://www.familycompass.jp/

最近の記事

『この願いが実現できたら、教師を続けていけそうです』|140名の合同研修より

京都府亀岡市では、同じ地域ブロックの1中学校・6小学校・1幼稚園が集い、人権教育を柱とした教育活動を共に行なっている。 「幸せに人生を生き抜く力を身につけさせる」ことを最上位目標と掲げている南桑中学校ブロック。その活動を牽引している杉野先生の熱い想いが源となり、7学校1幼稚園合同の対話研修を実施した。 各学校から集まってきた140名の先生方。 会場に入ると、これまで体験したことがない「サークル型」の場に、戸惑いや期待、「こわっ・・」とつぶやく声など、先生方のさまざまな気

    • 「(友達のことが)大好きだから、裏切られた気持ちになって悲しかった」と、本物さから相手に自己表現した小5のAちゃん

      子育て航海術のファシリテーション実践を学ぶ錬成ラボ。 3期生の、のりちゃんが、小5の次女ちゃんのお友達トラブルについて、ダイアログカードで対話したエピソードを分かちあってくれました。 思ってることがいっぱいあるのに、怖くて泣きそうで全然言えなかった…と後悔していたAちゃん。 お母さんに寄り添ってもらいながら、怒りの奥に傷ついて泣いている心があることをイラストに描いて内省を深め、相手の友達と先生の前で自分の「ある」ことを言葉で自己表現したAちゃんが本当にすごい! 深く内省

      • 「対立を超えた対話」へ。幼稚園で働く皆さんと組織のあり方に向き合う研修

        歴史と伝統ある幼稚園にて、代表、園長先生および先生方と共に組織のあり方と向き合う研修の最終回。 全体研修は初めて、というところから第1回がスタート。 そこから自己内省を丁寧に進めてきて、いよいよ「対立を超えた対話」へ。組織のメンバーで話し合いたいテーマを出していく。 組織内で日々起こっている「意見や価値観が食い違う」リアルなテーマが次々とあがってきた。中には「価値観の相違」という次元を超え、業務規則や労務という「権利」に関わる経営陣と現場の分断もある。 入口はたとえ小さ

        • 【参加者募集】自分と世界を創り続けるエルダーシップの旅_第二期

          「個の時代」と言われ、自分を生きることが自然に受け入れられるようになってきましたが、それは同時に危うさも伴います。 この世界には選択の余地がない不平等や意識・無意識的な力の差異が多く存在しています。 個を確立し、自分が満たされる生き方の追求が進むことで、ともすると「自分さえよければいい」という自己中心的な「自我(エゴ)」に留まり、あらゆる格差がますます広がり、結果的に世界全体の痛みはより深く刻まれていきかねません。 自分の「いのち」は、単体ではありません。 DNAに宿

        『この願いが実現できたら、教師を続けていけそうです』|140名の合同研修より

        • 「(友達のことが)大好きだから、裏切られた気持ちになって悲しかった」と、本物さから相手に自己表現した小5のAちゃん

        • 「対立を超えた対話」へ。幼稚園で働く皆さんと組織のあり方に向き合う研修

        • 【参加者募集】自分と世界を創り続けるエルダーシップの旅_第二期

          苛立ちの奥にあったものは…。心身の健全さを保つことから始めよう|幼稚園全3回研修

          歴史と伝統ある幼稚園にて、代表、園長先生および先生方と共に、対話を通して自己や組織のあり方と向き合う全3回の研修がスタート。 ベテランの先生方が多いものの、全員が一堂に介して研修を行うのは初めてということで、何をさせられるのか、多少の不安を抱えながら集まってこられた先生方。 なぜ、今このような対話が必要なのか。今、私たちはどこにいて、これからどこに向かっていくのか。 そんなお話を進める中、一言一句に集中し、深くうなずきながら真剣に聞き、考え、話し合う姿に、これまで積み重

          苛立ちの奥にあったものは…。心身の健全さを保つことから始めよう|幼稚園全3回研修

          管理職として大切なことは「エンパシー&エンパワメント」|熊本県教育センター学校マネジメント研修より

          熊本県教育センター主催にて、熊本県内の校長先生をはじめ管理職の先生向けに学校マネジメント研修を行いました。 毎年恒例となったこちらの研修。今年も、高校を始め、小中学校、支援校の管理職の先生方と共に、一人ひとりが愛とパワーを発揮できる組織を創る上で、管理職としてどうあるかを探究していく場。 今年の先生たちは、昨年に増して対話の学びに対する関心が高く、実際に自校で対話の取り組みを行っているという学校もちらほら。対話の概念から実践へと着実に進んできていることを実感。 「受容し

          管理職として大切なことは「エンパシー&エンパワメント」|熊本県教育センター学校マネジメント研修より

          【参加者募集】第4期組織変容ファシリテーター養成講座 ~組織や家族システムの進化を促す「学習する組織」の実践

          人ひとりは力があるのに、組織や集団になった途端、その力を発揮しきれず、活かしきれない。 巨大で複雑な組織システム、感情や過去の痛みが絡み合っている家族システムなど、望まないのに繰り返されるパターンを変えようと果敢に立ち向かっては玉砕し、システムの難しさを痛感する。 だけど、個人では限界があっても組織やチームだからこそできるパワー、影響力、未来を変えるほどの大いなる可能性がある。 組織変容ファシリテーターとして活動して、19年。 私立や公立学校、病院、行政、企業、NPOな

          【参加者募集】第4期組織変容ファシリテーター養成講座 ~組織や家族システムの進化を促す「学習する組織」の実践

          私の中の何が満たされているんだろう?|清泉女子大・地球市民学科の授業から

          清泉女子大・地球市民学科の授業。 今回は、自分の感情がワクワクし充実する瞬間を探究。 自分の感情が動く瞬間として「推し」に関する話がよく出てくる女子大生たち。怒りや痛みなど、ネガティブな感情はなるべく感じないようにしたいけど、ワクワクしたりイキイキしている瞬間などのポジティブな感情についても、そこから深掘りして内省することはほとんどない。 前回の講義で、痛みの奥にある願いに気づいて、涙と共に浄化され、晴れ晴れとした表情で帰っていったみんなと共に、ポジティブな感情の奥にある

          私の中の何が満たされているんだろう?|清泉女子大・地球市民学科の授業から

          「僕のことだけかわいがってほしい」小1息子くんと旦那さん。家族3人の対話

          ご家庭や学校で、世代問わず、気軽に対話を始めることのできるカード「ダイアログカード」 この記事では、ご家庭で使っていただいた方によるSNS投稿を、許可を得て転載させていただきます。 2人目にご紹介するのは、数年前、子育て航海術で出会ったゆりちゃん 最初は、慎ましやかな良妻賢母風なイメージだった。その後、ファシリ養成に参加して内省を深め、自分の「真の願い」に目覚めて現れたのは、ロックでファンクな愛のヤンキーゆりw 自分という命を祝福するかのように、がんがん道なき道を開拓

          「僕のことだけかわいがってほしい」小1息子くんと旦那さん。家族3人の対話

          習い事をさぼりがちだったお兄ちゃん。その内側にあった意外な「願い」に触れる

          ご家庭や学校で、世代問わず、気軽に対話を始めることのできるカード「ダイアログカード」 この記事では、ご家庭で使っていただいた方によるSNS投稿を、許可を得て転載させていただきます。 最初にご紹介するのは、あるセッションを、家族全員で受けてくれたともちゃん。そのセッションは〈誰もが持って生まれた人生の目的とそのための資質(個性)を紐解くライフパーパスセッション〉。 現在小学生のお兄ちゃんに、この先「自分とは何か」という探究の時期がやってきたとき、親として何ができるか。子ど

          習い事をさぼりがちだったお兄ちゃん。その内側にあった意外な「願い」に触れる

          自分と家族の個性を紐解き、育み方を知る12星座の航海術

          対立の活動を始めてはや20年。 対立している手段の奥には、必ず「願い」があり、願いは理解しあえ、お互いを受容できることを学んできました。 しかし、願い(ニーズ)は理解できても、願いの満たし方は人によって異なるため、なぜその人はそのような満たし方を望んでいるかが理解できないと、今度は「しょうがない」と諦めてしまうことにもなりかねません。 「つながり」という願いがある。 だけど、「つながり」の満たし方は人によって異なる。 「私は旦那(妻)に愛されていない」と感じている方

          自分と家族の個性を紐解き、育み方を知る12星座の航海術

          【土曜朝活】自分を生きる航海術:実践編 ~ランクを超えたPowerwithな世界を体現して生きる

          自分らしく生きる。自分の願いに気がついて、自分の願いを大切に生きる。すると何が起こるか。自分とは異なる考え方、価値観、否定する声や存在が現れる。 それはまるで自分の存在自体を否定されているようで、悶々としながらも相手の言いなりになり自分が大切にしたいことを諦めるか、力で強要し自分の思い通りにするが、どこか満たされない想いが残っていく。 対話を阻害する要因のひとつ「ランク」自分を尊重すること。そして、自分と全く対等に相手をも尊重すること。両者が大切にしたい「願い」を共に尊重

          【土曜朝活】自分を生きる航海術:実践編 ~ランクを超えたPowerwithな世界を体現して生きる

          ちょっと立ち止まってスペースをとって|総合病院・看護師研修

          大手総合病院にて、看護師さんの次世代リーダーたちへダイアログ研修。 もう15年以上、2人の子どもの妊娠・出産期も奇跡的に途切れることなく続けて呼んでいただいている大切な場。最初の源となってこの場を創り続けてきた、当時の教育リーダー安藤さんの存在を感じながら、これからの未来を支えていく看護師さんたちと終日みっちり深く潜っていく。 ちょっと立ち止まり、スペースをとり自分の内側に意識を向ける日々駆け抜けるように激務をこなす現場から、ちょっと立ち止まり、スペースを取って自分の内側に

          ちょっと立ち止まってスペースをとって|総合病院・看護師研修

          子どもから大人まで全ての世代で「願い」から対話できるダイアログカード。 新年度に向けた春のキャンペーンとして、3/15〜3/16限定で「10%OFFクーポン」をプレゼントさせていただきます!! 3/15(金)21:00使用可。https://dialogcard.base.shop/

          子どもから大人まで全ての世代で「願い」から対話できるダイアログカード。 新年度に向けた春のキャンペーンとして、3/15〜3/16限定で「10%OFFクーポン」をプレゼントさせていただきます!! 3/15(金)21:00使用可。https://dialogcard.base.shop/

          本当はもっと生き生きと自己表現したい|一宮市教育委員会・校務主任研修から

          愛知県一宮市教育委員会よりお声がけいただき、市内の校務主任60名の皆様とダイアログ研修。担当の方が「一宮市は本当に保守的で、、」とおっしゃていたが、古くからの構造が今なお残り、新しい取り組みが難しいであろう中、担当の方の熱い想いでこの研修が実現した。 今年度は市全体で「主体的・対話的な深い学び」を研究テーマにして、先生方は「対話」について独学で研究しているものの、いまいちよくわからない、という声も上がっているようだ。 そんな中で集まった校務主任の先生方。いつもはスクール形

          本当はもっと生き生きと自己表現したい|一宮市教育委員会・校務主任研修から

          小学校の研究発表会で「視座の転換」は起きるのか⁉|京都市立葵小学校

          2017年から対話の取り組みを支援している京都市立葵小学校の研究発表会。 毎年新たな挑戦をし続けている葵小だが、これまで外部から学んだ叡智を「葵小学校のDNA」に取り入れ、先生方の深い探究によって共創造された「葵小オリジナル」な授業や関係性に進化していて、今年も圧巻の研究発表会だった。葵小の何がすごいのか、何回かに分けてレポートしていきたい。 当日私は、恒例となった全体対話のファシリテーションを担当。今年は参加条件を教育関係者に絞ったものの、北海道から九州まで全国各地から2

          小学校の研究発表会で「視座の転換」は起きるのか⁉|京都市立葵小学校