見出し画像

受動型ASDさんの人付き合いについて考える

ASDさんはその特性から
主にコミュニケーションスキル面
苦労することが多いです。

特に受動型ASDさんは
受け身かつ他人軸で行動する傾向があり
自分の意見を伝えるのが苦手です。

また

自分の言いたいことをうまく伝えられないため
ストレスを感じてしまう受動型ASDさんも
少なくありません。

今回の記事では受動型ASDさんが
人付き合いに苦労しやすい理由
について
考えていこうと思います。


受動型ASDさんは人付き合いに苦労しやすい?

受動型ASDさんの
人付き合いにおける悩みは
主に以下が挙げられます。

Ⅰ.話すことが苦手

誰かに話しかけられると

  • 咄嗟に答えられない

  • 答えるのに時間がかかってしまう

という経験はありませんか?

脳に特性のあるASDさんは
会話が苦手という傾向があります。

また、言われたことを理解するのに
通常より時間がかかってしまう
のです。

  • 話しかけたのに返事が遅れる

  • とんちんかんに答える

  • 質問の内容とは違う答えをしてしまう

などの答え方をしてしまうため

「返事が遅い」「変な答えばかり」
などと思われます。

Ⅱ.自分目線で話してしまう

相手の目線に立って
物事を考えるのが苦手なASDさんは
「自分目線」で物事を捉えやすいです。

なので「自分がされたらどうなんだ?」
と言われてもピンと来ない方は多いです。

そのため周囲から
「自分勝手な人」とみられ
仲間はずれになってしまいやすいです。

他にASDさんは
「人の気持ちが分からない」
よく言われますが

「人の気持ちが分からない」と
言われる理由には

  • 自分の気持ちをうまく伝えられない

  • 相手にも分かりやすい言葉で話せない

などといった
コミュニーケーション面での特性
絡んでいると思います。

他にもASDさんは
相手の目線で物事を考えるのが苦手です。

相手の目線に立って感情を汲み取ったり
どういった言葉をかけたりといった
「気遣い」が出来ないことから

知らず知らず相手側を
不快にさせてしまうことも。

その結果、人が離れていってしまうんですね…
私も幼少期がこんな感じでした。

Ⅲ.癇癪を起こしやすい

ASDさんの中には
時々癇癪を起こして怒り出したり
暴れ出したりする人がいます。

癇癪を起こす原因は
無意識に溜め込んでいたストレスが
爆発してしまうことにあります。

受動型ASDさんは

  • 自分の意見をうまく伝えられない

  • 相手の問いにトンチンカンに返してしまう

コミュニケーション面でのストレスの他に
体調や天候に左右されているのもあります。

そもそもコミュニケーションの意味ってなに?

そもそもコミュニケーションとは

社会生活を営む人間が互いに意思や感情、思考を伝達し合うこと。
言語・文字・身振りなどを媒介として行われる。

という意味があります。

他にも意思の疎通心の通い合い
という意味でも使われます。

他者と打ち解けるには
コミュニケーションは欠かせません。

そこで会話雑談を使い相手と交流を図り
少しずつ親密になっていくのです。

興味の無い話題でも仕入れて
会話に盛り込んでいく
のが
定型さんの基本コミュニケーションです。

他者と打ち解けるための
コミュニケーションですが

ASDさんにとって
会話とは情報交換にすぎません。

興味の無い話題では
会話をする必要性を感じられず

「会話をする意味が無いな」
たちまち飽きてしまいます。

私自身も会話の内容について
興味の差があります。

自分が興味のあるものだと
会話に付いていけます

興味の無いもしくは
引かない内容だと飽きてしまい
話を聞くことも苦痛になってしまいます。

なぜ受動型ASDさんは人付き合いに苦労しやすい?

ASDさんにとって
会話とは「情報交換」に過ぎず
また興味の有無も大きく影響しています。

他に受動型ASDさんが人付き合いに
苦労しやすい理由について
私なりに考えてみました。

  • 思考を言語化しにくい

  • セルフモニタリングが苦手

  • 感情の後出し(あぶり出し型)

特にこの3点の影響は
大きいんじゃないかなと思います。

この3点の特徴について
それぞれ解説していきます。

Ⅰ.思考を言語化しづらい

ASDさんあるあるですが

考えていることを他人に説明したり
理解しているけれどそれを言葉に出来なかったり

などといった
思考をカタチにして伝えるのが苦手です。

思考を言語化できないことは
感想や意見を述べるのが苦手なことにも
起因しています。

特に受動型ASDさんは

自分の今の気持ちだったり
感覚だったり状況だったりなどを
言語化するのが苦手。

頭の中では、考えが浮かんでいても
言葉にしたり何かに例えたりするのが難しい
と感じる方も多くいらっしゃいます。

Ⅱ.セルフモニタリングが苦手

セルフモニタリングとは
自分自身の行動や言動・思考を
客観視すること
です。

しかし、受動型ASDさんは
特に客観視を苦手としています。

セルフモニタリングが不得意だと

  • 自分の体調の変化に気がつきにくい

  • 変化をうまく言語化できない

などの影響が出ます。

Ⅲ.感情の後出し(あぶり出し型)

受動型ASDさんの悩みの一つに
「感情の後出し」があります。

「感情の後出し」は
別名「あぶり出し型」とも言います。

「感情の後出しって何?」と
疑問に感じる方もいるでしょう。

例えば何か失礼なことを言われたり
馬鹿にされたりいじめられたりしても
その場では気づきません。

後になって
馬鹿にされたことに気づいて
ムカムカと怒りが湧いてきます。

これが「感情の後出し」です。

他に嬉しいことがあっても
その場で「嬉しい!」という
気持ちを表すことが苦手
です。

受動型ASDさんは
すぐに感情を見せることが苦手なので

サプライズなどで
びっくりさせても無表情だったり
「いきなり何?」と困惑したり。

そのため、相手からも
「喜んでないのかな?」と
ガッカリさせてしまうことも。

もちろん受動型ASDさんは嬉しいのですが
それをすぐに表に出せないのです。

まとめ

受動型ASDさんのコミュニケーションが
うまくいかない理由には

ASDの特性である

  • 自分の考えを形にできない

  • 物事を客観視して見ることが苦手

  • 後になって感情が出てくる

などが絡んでいます。

ASDさんのコミュニケーションは
定型さんと比べると

自分の言いたいことを
うまく言葉にできないことから
スムーズに会話しづらいのです。

学生の頃までは
コミュニケーションが苦手でも
なんとかこなしていけますが

社会人になると
コミュニケーションが
必須になります。

コミュニケーションがうまくいかないと
社会でも馴染めずに孤立してしまいます。

私自身、今でも
スムーズに受け答えできずに
トンチンカンに返してしまったり

言いたいことをうまく言えずに
モヤモヤしてしまうことが多いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?