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女性の発達障害について考える⑧ASD女子の抱えるコミュニケーションの問題

コミュニケーションは問題だらけ?


【ASD女性のコミュニケーション】

ASDを診断する上で
「双方向の会話に参加する能力」
メインの判断材料となります。

ASD女性の場合
コミュニケーションにおける主な特徴は
以下が挙げられます。

  • 非言語的手がかり(アイコンタクトや身振り手振りなど)を読み取るのが苦手

  • 言いたいことをポンポン話す

  • 単刀直入かつ率直な物言いが特徴

  • 無遠慮かつぶっきらぼう

  • 言葉の意味や意図が汲み取れない

  • 相手から言われたことを文字通りに受け止める…etc.

ASD女性のコミュニケーションは
「無遠慮」という印象が強く
典型的な女性らしさからかけ離れています。

そのため

「あの人って言い方キツイよね」
「すぐ口に出しちゃうから内緒話ができない」
「嫌味で言ったのに通じないよね」

など周りの人達から
否定的に取られてしまいがちになりやすいのです。

しかしASD女性自身は

どうして周囲の人達から
否定的な態度を取られてしまうのか
分からず戸惑ってしまいます。

本人からすれば真実を述べたり
必要なことをハッキリさせたくて
問いただしただけにすぎなかったりする
のに。

さらに女性は共感性を求められるため

ASD女子は無作法だと思われると
時にはASD男子より
不利な扱いを受けることもあるのです😢

【ASD女性のコミュニケーションでの苦難】

ASD女性は
言葉を文字通りの意味で汲み取りやすく

その影響からジョークや皮肉なども
文字通りの意味で受け止めやすい
です。

文字通りの意味で受け取る傾向から
混乱や不安が生じやすく

「空気が読めない自分は最低だ」
という感覚を抱いてしまいやすいのです。

他にアイコンタクトや身振り手振りなどといった
非言語コミュニケーションが分かりづらいため

話の流れを止めてしまい
会話に入れなくなってしまう
こともしばしば。

おまけに自分の話や興味があることを
話したがる傾向と相まって
会話相手として好まれなくなってしまいやすいのです。

【ASD女性がコミュニケーションで感じること】

ASD女性が他人とコミュニケーションを取る中
以下のことを感じやすいです。

  • はっきり物を言ってしまうために攻撃的と取られる

  • 要点のみをハッキリ言ってほしくてイライラする

  • どうでもいい内容までこまごま言うのはまどろっこしい

  • 雑談に興味がない

  • 会話で話が切り替わるタイミングを掴むのが苦手

  • 会話の流れをぶった切ってしまう

  • 相手の話に興味が湧かない

  • 相手の話に無理して合わせるのが辛い…etc.

ASD女性は言葉を文字通りの意味で
汲み取ってしまいやすいです。

その影響から
他人の発言を誤解して受け取ったり
自身も誤解されやすかったりする
のです。

他にASD女性が
会話でイライラしやすい原因
として挙げられるのは

  • 「どうして『○○しよう』と言ったことをやらないの?」

  • 「どうして『○○しよう』と言ったことと別のことをするの?」

という疑問不満が湧いてくるからです。

ASDさんはよく
「社交辞令が分からない」と言われますが

ASDさんからしてみれば
「どうして『○○しよう』と言ったことをやらないの?」
という疑問を抱いています。

ASDさんにとって

  • 予期せぬ事態の処理へのストレス

  • 事実と異なるゆえに非論理的だという怒り

  • 論理性の欠如や不必要な嘘

ほどストレスフルなものはありません。

【ASD女性のコミュニケーションの苦難】

ASD女性は
自分の発言の意図を誤解されやすい
ところがあります。

誤解されやすい傾向から、ASD女性は
自分のコミュニケーションについて
時に自主検閲せざるを得ないことも。

発言をする前に
自分の発言がおかしくないかどうか
などというフィルターが入ります。

しかしそれでも失敗が絶えないのが悩みです…

ASD女性は会話をしていると

  • いつの間にか相手を怒らせるようなことを言ってしまうのではないか

  • 相手を混乱させてしまうのではないか

  • 日常会話がたどたどしくないか

などという不安が常に付き纏い
相手に気を遣ってしまいがちになります。

ASD女性のコミュニケーション面で
生じる不安やストレスは

社交領域における認知能力の欠如
原因で起こります。

自分自身を客観視するメタ認知能力不足
コミュニケーションにも
影響を及ぼしているのです。

コミュニケーションへの恐怖心を
少しでも無くしていくには

  • ASDの知識を身に付ける

  • ASDの知識を学び「自分にはこういう特性がある」と客観視する

  • どんな場面で自分は傷ついたかなどを記録する

  • 記録した上で対処方法を考える

などといった対策がオススメです。


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