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#詩

【詩】洗濯

【詩】洗濯

一日の終わり

今日使った「ぼく」はお風呂で洗濯

ゼロに還るのさ

明日また

全く新しい「ぼく」で始まる

明日も ハレルヤ

【詩】  I will

【詩】 I will

凸 なにを放ち

凹 なにを受け

⬜︎  なにを創ってますか

  2025.02.12  獅子座満月 

【詩】探し物はなんですか?

【詩】探し物はなんですか?

心の拠り所に
拠らせてもらえなかった子どもたち

大人たちすら拠り所を見失っている

求め続けている

心の安全基地をうまく作りそびれた私たち

うまく作れていたなら

長いこと
外を探し歩くこともなかったのだろうか

安心のために頑張って獲ったものは
ホロホロと手からこぼれ落ちてゆく

獲得しては渇きを繰り返す

「それをまだ続けるのですか?」
「はい、仕方がありません」

その選択をも宇宙は尊

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【詩】酔拳師匠

【詩】酔拳師匠

「そうはならない!」と気張り
強がり過信するも一興。

「そうなったらどうしよう」と
心配して不安になってみるも一興。

「そうなっても自分なら
まぁ なんとかなるだろう」と

酔拳の使い手みたいな人が
どうにもおもしろくて楽しい。

【詩】雪と湯気

【詩】雪と湯気

上から下まで

全部あるパラレル世界の

いっちゃん軽い振動帯で

あなたと繋がりたい

【詩】しょうがねぇ

【詩】しょうがねぇ

私にあるものしか見えない

あなたを見ているようで

それは私

嫌いなその人も

引っかかるこの人も

大好きなあの人も



人に影を投げといて
自分では見ないようにするのが
金メダル級に上手い
この私

しょうがねぇ

こうなったら全部愛するか

【詩】私が作ったわたし

【詩】私が作ったわたし

なにかになろうとすれば
わたしではなくなる

私の作ったわたしは

どれも美しく

どこかさみしい

【詩】頑なを笑い合う

【詩】頑なを笑い合う

頑なと頑なが衝突しても

例えばそれが
コメダのレジ前で友達のコーヒー代も払いたくて
伝票を取り合っているおばちゃんたちのような

互いへの想いからのものだったなら

嬉ばせたがりぃの頑なを笑い合い

心の奥底は優しいままで

さらなる親しみが駆け巡るものだから

2人は楽しくてしょうがない

【詩】年月

【詩】年月

お義母さん。

「少し大きいかも」って言って、くださった
この子のズボン

今年はちょうどになりましたよ。

小さな男の子を膝に乗せた仏前の女性は

優しい光にあふれていた

【詩】思考を確保

【詩】思考を確保

風が冷たくて日差しのあったかい
ある冬の朝

思考を捕まえた

コヤツが後ろを向く時

日常にせわしなさを呼び

幻を造っていた

親指と人差し指で

思考をひょいっとつまみ上げてみた

なんにもなくなった

朝日のぬくもりと

鳥のさえずりは

生き生きとここにあった

休息ののちの思考は

落ち着いたのか

再び前を向き始めた

【詩】町の村社の弁天さん

【詩】町の村社の弁天さん

町の村社の弁天さん

淡い光に、甘い香り

琵琶の音色が麗しい

弁天さんにご挨拶

琵琶の音色が
ポロンと鳴れば

体の巡りは整って

肩のコリまで流れてく

胃の不調だって守備範囲

この世に
苦悶するならば

生きるコツ図書館に

そっと
繋げてみてくれる

村から町へ

愛され続けた弁天さん

町の村社の

麗しの弁天さん

【詩】ホットミルク

【詩】ホットミルク

自分に優しくあることを

うっかり忘れて

肌はカサカサ
心はカラカラ

寒い寒いと凍えています

ホットミルクで
身体をあたためて

お味噌汁の
野菜をよく噛んで

あったかいおてんとさまを充分に浴び

ようやく気力が戻ってきました

自分を置き去りにして

無理をしては

この身がもちませんね

【詩】現象

【詩】現象

発生は
目に 見えない

見える は
終わりの始まり

朽ちる

生まれる

滅する

今日もどこかで

静かに芽吹き

刻々と濃度を増し

いつしかそれは

現れる