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【読書note】「藤原氏のはじまり」の奈良時代・平安時代を楽しみ尽くす―『図説 藤原氏』

10月に関ケ原で大きなお祭りがありました。我が最愛の推しさまである、名古屋おもてなし武将隊の織田信長さまが、そのお祭りへご出陣でしたので、不肖ワタクシもいそいそとお出かけしたのです。

当日はたくさんのブースの出店があり、ひとりであちこちひやかしながら歩き回りました。なるべく散財せぬようにと自戒しつつ動いたので、さほど大きなお買い物はしなかったのです。

が、どうしても欲しくて、我慢できず購入したのがこちら。

関ヶ原の戦い時分には亡くなってから20年ほど経っていた「織田信長公」のアクスタ、シャーペン。そして、関ヶ原もへったくれもなく時空を1000年以上超えている「藤原氏」関連の書籍

えぇ、関ケ原、および、関ヶ原の戦いに清々しいほど関係なし。自分の好奇心に猪突猛進なワタクシの心意気が如実に表れた戦利品と言えましょう。

というわけで。

今日はこのうち、来年の大河ドラマ『光る君へ』にも大きく関わる、戎光祥出版『図説 藤原氏』のご紹介をします。


■『図説 藤原氏』について

■木本好信・樋口健太郎著
■戎光祥出版
■2023年7月
■2000円+tax

「不比等の登場する奈良時代から、その最盛期である平安時代中期、道長の時代にかけての日本古代の政治史は、藤原氏の発展の歴史そのものといってよいだろう。……さらに、藤原氏のなかには公家だけでなく、武家へと転身するものもあった。いかに藤原氏は発展し、姿を変えつつ生き残ったのか。……本書は豊富な図版を交えながら、最新の研究成果を内容に盛り込み、解説する」

「序にかえて」より引用(太字は引用者)

関ケ原のブースで、戎光祥出版の方とお話しました。そのときおっしゃっていたのが、この本は大河ドラマ『光る君へ』の制作が発表される前から企画されていたものだということ。

そのため、本書の内容は、「藤原氏」といえば誰しもすぐに思いつく「藤原道長」だけにとどまらず、そこへ至る道程―つまり、藤原氏の始祖である「中臣(藤原)鎌足」から語り起していきます。

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