Ephemera

日常(ケ)にちょっと魔法をかけるために、色々自分で作ってみる人。noteは自分が機嫌よく生きるための覚書です。 好きなトピック→art / fashion / doll / lifestyle/ illustration / reading record / travel

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マガジン

  • 持ち物記録

  • 詩とか、短編小説とか

最近の記事

ルビーの指輪と祖母たちの好み

いつか私が死ぬときに、私が集めたものたちが誰かの元へ行けるようにという祈りの代わりの記録。 。。。。。 昔の日本は比べると豊かで、正確にいうと貧しいところから豊かにした時期があって、そのせいか祖母たちは沢山の宝飾品を持っていた。 不思議なことに示し合わせたわけでもなく、両方の祖母からルビーの指輪譲ってもらった。私には妹がいて、いとこもそれなりにいる。片方の祖母は私と妹に平等になるように好きなものを選ばせる。もう片方の祖母は娘と孫にそれぞれイメージに合うものを渡したことが

    • 昔と未来の狭間のキーリング

      いつか私が死ぬときに、私が集めたものたちが誰かの元へ行けるようにという祈りの代わりの記録。 。。。。。 一つ前に使っていたのはモーテルキーのキーホルダー。白地にベイカー街のシャーロックホームズの住所が印字されていたもので10年くらい使っていた。 古くなって汚れていたけれど、いいものがなくて探してすらいなかったものを代替わりさせたのは、透明なアクリルでできたキーリングがたまたまSNSで流れてきたからだった。 tskifuneさんのkey ring sol. / silv

      • 簪と音を装うということ

        いつか私が死ぬときに、私が集めたものたちが誰かの元へ行けるようにという祈りの代わりの記録。 。。。。。 装飾品の中で髪飾りは一等に好き。最も身につけるのは耳飾りと腕輪。次点で首飾り。 そもそも髪飾りは髪を結ったり丁寧に整えてからつけるものが多いから普段使う機会はほとんどない。それでも持ち物の整理をしていると、バレッタと簪が多い。そしてそれらは使わないのに手放そうと思わないものばかりだ。 もともと絞っている持ち物の中で一番を決めるのは難しい。けれども、もし何か悪いことが

        • 心の中に温室を建てる

          昔から温室が好きだった。散歩中に見かけるビニールハウスにもときめきを感じる。最近新しく気がついた温室の魅力は、中に入ることだけでなく外から見ることだった。 一緒に来た友人は春の陽の中で眠っている。眠気を感じなかった私は新宿御苑の大温室を50mほど先から眺めた。宇宙船の展望台のような、円を描くガラス窓の奥では、所狭しと熱帯の植物がひしめき合っている。鉄骨に張り付くガラス一枚隔てた先には、そこでしか生きられないものたちの小さな世界がある。 春夏秋冬変わらない、少しだけ蒸して重

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        記事

          2022年、特別じゃない私の足跡

          まえがき誰しもが口をそろえて「もう今年が終わってしまう」という。大人になると子供の時より時間を早く感じるらしい。私は10月頃から1年の振り返りをするようにしていて、今日の文章もその振り返りを文章に起こすだけ。2022年は早く過ぎ去っていたようで、色々できていたみたいで誇らしくなった。 つまりこのnoteは未来の私しか得をしない内容になってしまうと思う。たまたま辿り着いた人には「20代の仕事は基本お金のためにやっているだけのよくいる会社員が1年で色々できているなら、2023年

          2022年、特別じゃない私の足跡

          あの頃の少女性はやっぱり純潔無垢だ

          間違いさえも完璧だった辞書を引けば、少女とは7歳から18歳くらいまでの若い女のことを意味するらしい。けれども世間で溢れている「少女像」や「少女性」はそれ以上の何かを纏っている。私は自分自身の少女性しか知らないし、そして思い返せるのは少し色褪せたその記憶だけであって生の感情ではない。それでもこれから、少女が終わり、若い娘が終わって次の何かになった私のために記しておこうと思う。 少女には、白か黒しかなかった。善でも悪でも構わない。圧倒的な極端さを純粋性だと思っていた。混じり気の

          あの頃の少女性はやっぱり純潔無垢だ

          一生ものより、変化できるものを

          エシカルとかサステナブルとか今、エシカルやサステイナブルが輪をかけて注目されています。家庭内文化の影響か、物心ついたときから環境に配慮することを重要視する価値観が身についていた私にとっては嬉しい限りの変化です。 《奪いすぎないラインを探して生活する》の記事の中では、日々の生活でどのような工夫をしながら、エシカルな暮らしを心がけているのかと言うお話をしました。基本的にはお気に入りだけを買って長く使うということと、1回限りの使い捨てのものを使わないようにするようにしています。

          一生ものより、変化できるものを

          自分の好きを言葉にする習慣

          自分の好みが知りたくて「みんな違ってみんないい」「個性は武器」「自分らしさを大切に」とは言われるものですが、本来みんな違う部分があるのは当たり前のことです。無理に探したり作り出す必要性は全くなくて、どちらかといえば、ぼんやりした〈それ〉を見つけ出してはっきりとしたものに整えてあげることが大切なのだと思います。 私は日頃から洋服を作ったり粘土細工をしたりと、物作りをすることが好きなのですが、なにか物を作ろうとしている人がどこかの地点でぶつかるのが〈自分の作風〉という壁だと思っ

          自分の好きを言葉にする習慣

          Netflix見るだけ語学学習を1年続けた結果

          いつの間にかもう1年この記事に書いた、ただNetflixを毎日1時間見るだけでフランス語を勉強する試みを始めてから1年が過ぎました。せっかくなので、今日は1年の感想とその結果をお話ししたいと思います。 。。。。。 ① 簡単すぎてほぼ毎日続けられたこの学習方法をすると決めたのは1年前のことです。社会人になり時間が限られてしまうことと、実用的なオーラルの部分を強化したかったという2つの理由から、できるだけ簡単で目的にあった方法を確立したいと思っていました。 Netflixで

          Netflix見るだけ語学学習を1年続けた結果

          大切な人のよく映る鏡でありたい

          独りが大好きだけれど突然ですが、私は独りで過ごす時間が大好きです。趣味がたくさんあるので、自分との時間がないとストレスを感じるほどには内向的な人間だと言えます。自分との約束をまずスケジュール帳に書いてから、友人との約束を立てるという、なんともフレンドリーでない性質です。 そんな独り大好き人間の私でも、やっぱり他者との関わりは不可欠なものです。とくに誰か特別大切な人たちと過ごす時間は他のものに変えられないほどの宝物になります。 最近、自分の中で《人との関わり方の意味》をはっ

          大切な人のよく映る鏡でありたい

          不快さをなくしていくという選び方

          6年越しの雨靴6年前、高校生だったか大学生だったか、そのくらいの頃からずっとやろうと思っていてやっていなかったことがありました。それは雨靴を買うということです。梅雨と台風の時期が来るたびに、足元に不快感を感じて「今年こそ雨靴を買おう」そう思うのだけれど、喉元過ぎれば暑さを忘れてしまって、何年もお暗示ことを繰り返しては買い忘れていました。 そしてやっと今年の梅雨が始まったときに雨靴を買いました。少しくすんだアイボリーのHUNTERの足首が隠れるくらいの長さのものです。6年間我

          不快さをなくしていくという選び方

          灰色の都市に生まれて、魔法の庭に憧れた

          Realistic Fantasist自分のことを一言で表現するのは、とても難しいと思います。私自身、誰かに一言で自分のことを説明するには、どんな言葉が適切かわかりませんでした。例えば、 社会的に言うならば、私は日本人で、女で、会社員です。けれどもそれは、私と言う人間のラベルのさほど重要じゃない方のごく一部であって、自分のことを表現できているとは思いません。どれも間違ってはいないけれど、全くしっくりこないのです。 それならばと、自分の好きなことをラベルにしてみてもそれもま

          灰色の都市に生まれて、魔法の庭に憧れた

          何もないときにでも誰かのためにできること

          何もないと思うのはたぶん勘違い「誰かに何かしてあげたいけれど、特別お金盛りなわけでもないし、特殊なことができるわけでもないし、どうしたもんかな」と思ったことはありますか? 私は何度もあります。親友の誕生日のときに渡したいものがあってもそれがちょっと手の届かない値段だったり、もっと単純に言えば、すべての友人に贈り物をする余力はありません。 こういう考え方をし始めるとキリがなくて、私には何にも人にあげられるものがないような気持ちになるときもあります。でも、どんなに何も持ってい

          何もないときにでも誰かのためにできること

          七夕の空と変わらないもの

          馴染みの物語日本で生まれ育ったら、七夕の物語を耳が痛くなるほど聞くことになるのではないのかなと思います。保育園や幼稚園の頃から絵本で聞かされたりして刷り込まれていった物語は一生忘れることはないのではないのかと思うほどです。 小さい頃は毎年、7月7日になれば今年こそ織姫と彦星が出会えるかどうかとドキドキして願っていました。色とりどりの短冊に願いを書いて笹に飾るのも好きでしたが、ロマンチストな女の子にとっては2人の恋の行方の方が大切だったみたいです。毎年飽きもせずに織姫と彦星が

          七夕の空と変わらないもの

          空想少女は現実世界で息ができるか?

          空想少女と賞味期限私は小さい頃からファンタジックなことが大好きでした。小学生の頃から図書館に入り浸り、本の世界に夢中になっていました。ドラゴンの飼育方法の本や養成の図鑑などをクリスマスに貰いました。いつかは人魚になりたいと思っていたし、なれないとしても存在していればいいなと思います。 そしてそれは大人になった今でも少しも変わっていません。小さい頃に触れたそれらの世界が現実にあるとは思ってはいなくても、好きな気持ちは一緒です。けれども大人になれば、自分の中を現実の割合がより多

          空想少女は現実世界で息ができるか?

          誰かの心の欠片をもらうこと

          幽霊街の詩昨日久しぶりに、高校生以来の親友に会うことができました。お互いの都合や緊急事態宣言などが重なり、実際に会うのは半年ぶりくらいだったと思います。 彼女の誕生日が5月にあったこともあって、私はお気に入りの詩集を贈るために持って行きました。嬉しいことに、彼女も私に贈り物を持ってきてくれていました。不思議なことに彼女が持ってきたのも詩集でした。 彼女が私に送ってくれた詩集はただの詩集ではありません。世界に1つしかない、彼女が人生の大切な場面のために作った詩集を贈ってくれ

          誰かの心の欠片をもらうこと