かーまた

京都の大学でまったりしています / 塾講師 / Kaggle Notebook Expert / 数学(応用寄り)が好き / 鉄道旅行 / 読書 / 好奇心のままに日常で学んだことや受験関係のことについて書いています。

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  • 大学への物理

    公式暗記に頼らず高校物理を本質から学ぶことを目的としています。

  • 大学受験不合格記

    現役で大学受験に失敗、その後宅浪で合格するまでの軌跡を綴りました。

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京大に来て変わった価値観「勉強は偉くない」

しばし、自分語りをさせてください。 私は北関東の田舎出身で京大など雲の上の存在といった環境で育ってきました。 高校受験を転機に勉強を始め、浪人はしたものの結果的に京大に入学することになったわけです。 勉強の向き不向きで言うと、どちらかといえば向いている方では合ったのでしょうが、「神童」なんて言葉とは程遠い、周りよりちょっと計算が早いけど漢字力テストでは点数が取れず毎回再テスト、みたいなわりかし平凡というか、宿題を1回たりともやっていかず毎日のように叱られていたことを鑑みると

    • 「MBTIに科学的根拠はないのか」 京大生が割と真面目に調べてみた

      昨今流行し、SNSのプロフィールに記載されることの増えてきたMBTI。 今回はこのMBTIの科学的妥当性について調査し議論していきたいと思います。 まずは、調べる前に私が持っていた印象について。 正直に言いますが、「なんかうさんくさいかな」と思っていました。 その理由は後述するとして、この「うさんくさい」というのも私の主観に過ぎず、実は非常に合理性の高いテストである可能性もあるわけです。 その妥当性が気になってしまい夜も8時間しか眠れない時期が続いたため、こうしてまとめるに

      • エナジードリンクは危険なのか | コーヒーの健康効果

        今日の早朝のこと。 普段コーヒーを愛飲している私はふと 「なんか疲れてるしエナドリ飲んじゃおうかな。でも体に悪いよな。…あれ?そもそもコーヒーは健康的とされていて、エナドリは不健康とされる理由ってなんなんやろ」 と思ったので、コーヒーとエナドリについて少し調べてみることにしました。 同じ疑問を持った方の参考になればと思います。 1. カフェイン量比較 - エナドリとコーヒー$$ \begin{array}{l:l} 飲料 & カフェイン含有量(100mlあたり) \\ \h

        • 【大学受験】数学の公式は導出できるようにしておくべきか

          受験数学を勉強していると一度は耳にする 「教科書の公式を全て導出したら数学ができるようになる」という話。 今回はこれについて考えていこうと思います。 受験する大学の問題による先に結論から。 私個人の考えとしては「求値、証明ともに論証が必要な問題を出題する大学」を受験する場合には教科書にある定理、公式の導出を経験しておくことを推奨します。 旧帝大をはじめとするいわゆる難関大を受験する場合にはやっておいて損はないです。 一方、穴埋め形式の問題を出題する大学では、丸暗記の方が

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          物理学と数学の歩み: 歴史的視点から学ぶ

          高校生の間では毛嫌いされがちな物理と数学。 これらの学問は数世紀にわたって科学を支える基盤となっています。 物理学の課題が微分積分等の新たな数学的手法を創造し、逆に数学的理論が物理学に応用されることによって新たな発見が生まれるというふうに二人三脚で歩みを進めてきました。 ここでは具体的な歴史的事例を挙げつつ、物理学と数学の歴史的歩みについてまとめていきたいと思います。 17世紀:古典力学と微分積分学の誕生ニュートンとライプニッツの功績 1687年にイングランドの科学者

          物理学と数学の歩み: 歴史的視点から学ぶ

          大学初年度数学のモチベーション

          大学の理系学部に入学すると、ほぼ必ず学ぶこととなる微分積分学と線形代数学。 高校までと違い、受験という明確なモチベーションが無く、かつ遊べる時間が多い大学生活の中で、役に立つかよくわからない勉強に時間を捧げることができるほど人間は愚かではありません。 現に、私自身1回生の頃は線形代数学・微分積分学ともに、三日漬けで本質的には何も理解せぬまま計算だけ練習し単位を取ってしまいました。 そんな私が、上回生になって痛感したのは 「もう少し早くから数学を固めておけば、今頃楽だったなぁ

          大学初年度数学のモチベーション

          ゼロから始める『北大数学』独習法

          私自身、北の大地に憧れ、志望校としていた時期のあった北海道大学。 京大と北大の合同実習が毎年開かれており、人里離れた研究施設で見た星空は忘れられない思い出としてあります。 さて、塾の教え子が第一志望とし、無事進学(総合理系)まで見届けた経験をもとに今回は北大数学をゼロから攻略していくとしたらどのように学習していくべきかについて考えていきたいと思います。 北大数学の特徴数学に限らず、北海道大学は標準的なレベルの良問を出題する傾向にあります。 他の旧帝大に比べると難易度は低

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          参考書レビューを見漁ってしまう人へ

          今の時代、YouTube等で容易に高品質な受験情報を得られるようになっています。 科目別の参考書ルートや、勉強法など少し調べれば多くの動画が出てくることもあり、受験生の方は目にする機会も増えていることでしょう。 私自身も受験業界に携わる者の一人として視聴することがあり、 「自分の受験生時代にこれがあったらなぁ…もっと楽だったろうなぁ…」 などと、思ってしまったわけです。 しかし、本当にそうであろうかと。 少し考え直してみるとこの状況で自分が受験生だったとして、そう上手くは

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          努力量に比して成績が伸びない理由

          「一日10時間、あるいはそれ以上机に向かっているのにも関わらず、それに見合うような成績上昇がない」 「自分より勉強時間が少ないはずの友達が自分と同程度かそれ以上の成績」 と言ったことが受験勉強においては起こります。 このような一見不合理(あるいは残酷)に思えるような事象がどのようにして起こるのかについて実体験をもとにしつつ考えていきます。 ただ問題集を回すだけの勉強になっている理科や社会科目で、全統記述レベルの問題は解けるが、難易度の高い記述問題や資料問題・考察問題でいき

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          難化した2024北大物理 大問1(力学)

          この記事では難化した2024北大物理の大問1(力学)を見ていきます。 問1 剛体(コの字物体)の運動(1),(2)重心の座標 x,y座標を求めよということなので、一旦奥行きは無視していいようですね。 考えられる解法は2パターンでしょう。 ①3つの長方形に分けてそれぞれの重心を求め、さらにその3つの重心を求める ②抜けた部分の長方形Aの重心と抜けていない場合の大きな長方形Bの重心を求める。Aとコの字型の2つの重心の重心がBの重心となる方程式を立てる x軸y軸がすでに定め

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          大学への物理(力学1) | 運動の法則

          前回は、ニュートン力学の舞台であり、直観的な空間の見方そのものである、ユークリッド空間と空間へのデカルト座標の導入について扱いました。 古典力学の創始者 | アイザック・ニュートン高校で学ぶ古典力学の主役はなんといっても「リンゴが樹から落ちるのを観て、万有引力を思いついた」というエピソードで有名なアイザック・ニュートン(1643-1727)。 高校で学ぶ古典力学、そしてその理論の中で使用される微分積分は彼によって形作られました。(古典力学が「ニュートン力学」とも呼ばれる所

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          大学への物理(力学0) | ユークリッド空間とデカルト座標

          『大学への物理』は高校物理を解説して参ります。 初回も初回、今回は第0弾として 物理学の前提となる ユークリッド空間とデカルト座標 について説明していきたいと思います。 小中学校で習ってきた幾何学義務教育で習ってきた直観的な図形はユークリッド幾何学に位置付けられます。いわゆる三角形の面積や円の面積、三角形の合同・相似等を扱う基礎的な幾何学ですね。 簡単に言えば、 「歪みのなく、三角形の内角の和が180°になるような空間での幾何学」 といった感じです。 なんてことはなく高校ま

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          「要領が良い」の正体

          §1 要領が良い人の共通点 大学受験やその他多くの試験で「要領が良い」と評される人が存在します。一夜漬けで合格点を取れる人と、そうでない人の違いについて考えてみました。 以下に要領のいい人の共通点を挙げてみます。 1. 完璧主義にならずにテストに出そうな箇所をピンポイントで学ぼうとする 要領が良い人は、全ての範囲を完璧に理解しようとはせず、試験に出そうな箇所を絞って学習します。 分野を絞って難しい問題まで解けるようにするのではなく、確実に簡単な問題を解けるようにする、

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          電磁気学|最高の入門書を見つけたので共有したい

          大学の専門書大学の物理学や数学の専門書はどれも難解で、一冊を読み解くのに平気で半年以上かかったりします。 物理や数学は好きだが、そのセンスに欠ける私のような人間は自主的に勉強を始めたにも関わらず、専門書の序盤で心が折れそうになることも少なくありません。 中でもつかみどころがなく、イメージ形成に最も手間取ったのが「電磁気学」。ベクトル解析をどの程度しっかり学べばいいのか、そのために必要な解析学の知識、線形代数の知識は…と考えれば考えるほど頭を抱えたくなっていました。 フ

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          微積物理 | 本質理解のために重要なこと

          物理好き方からするとタイトルが気に食わないかと思いますが、 高校物理での微積分の使用 について思うところを述べてみたいと思います。 微積分を使用して受験物理を学習すべきか 先に結論から言うと、 「現時点で使用できるなら(数IIIまでの学習が終わっているのなら)した方がむしろ定理の理解が楽になる」 「必須ではないし、使わずとも物理の本質理解に近づけば微積でやっていることも理解できるようになる」 といった感じになります。 微積を使えば計算が楽になる、一瞬でどの問題も解けるよ

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          認知機能や脳機能を上げる食品

          食と脳の関係大学受験生、資格試験の勉強をしている人等、普段から脳を酷使している人にとって、普段の生活習慣は勉強時間以上に大事なものとなります。 この記事では、自分自身も積極的に摂取している、 科学的根拠に基づいて認知機能や脳機能を向上させるとされる食品をまとめてみます。 1. ブルーベリー ブルーベリーには、抗酸化作用のあるアントシアニンが豊富に含まれており、脳の健康を保つのに役立つとされています。ハーバード大学の研究によれば、記憶力や学習能力を向上させる効果が示唆さ

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