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コンサルタントは投資をするべきか? #YESだが... #気を付ける点

皆さまお疲れ様です、Ekusuyです。
コンサルタントは、クライアントのビジネス課題を解決するために多角的な視点を持ち、論理的に意思決定を行うことが求められます。そんなコンサルタント自身は、株式投資をするべきなのでしょうか?

私自身、外資系コンサルとして働いてきましたが、投資に対しては否定的な人も多かったです。特殊な職業であるがゆえに制限されていることも多く、気を付けるべきことも多々あります。本記事では、コンサルタントに限らない内容も含めて、株式投資をするメリット・デメリット、投資判断のポイントについて解説します。


1. コンサルタントが株式投資をするメリット

(1) ビジネス洞察力の向上

株式投資では、企業の財務情報、経営戦略、市場環境などを分析する必要があります。この力はコンサルタントとしては必須であり、自分自身のお金がかかっているとなると誰しも興味をもって学ぶきっかけになるでしょう。

  • 財務諸表の読解力(P/L、B/S、C/Fの理解が深まる)

  • 業界トレンドの把握(マクロ経済の影響を学べる)

  • 企業戦略の評価スキル(競争優位性や成長性を分析する力がつく)

これらのスキルは、コンサルタントとしての提案力を強化するのに役立ちます。

(2) 資産形成とリスク管理の実践

コンサルタントの収入は比較的高い傾向にありますが、時間を切り売りするビジネスモデルであるため、長期的な資産形成が重要です。

  •  給与収入に依存しない収益源の確保

  •  将来のキャリアチェンジや独立のための資金準備

投資を通じて、自らの資産を運用する経験は、リスク管理能力の向上にもつながります。

(3) 経営層のクライアントとの会話の幅が広がる

投資をしていると、業界動向や企業戦略についてより深い視点で語ることができます。特に、投資ファンド、金融機関、経営者層との会話では、リアルな投資経験が役立つことが多いです。

2. 株式投資をする際のリスクと注意点

(1)  短期売買にのめり込むリスク

コンサルタントは論理的思考が強いため、「市場を予測できる」と思い込みがちです。しかし、短期売買(トレード)は、プロでも成功が難しい世界であり、そこに頭を悩ませてしまうのは本末転倒なのでやめましょう。本業に支障をきたさない範囲で取り組んでみてください。

  •  本業に支障をきたす可能性(市場の動きが気になり、集中できない)

  •  感情に左右されるリスク(冷静な意思決定ができなくなる)

基本的には、長期投資を前提とした運用が望ましいでしょう。

(2) 利益相反(コンフリクト・オブ・インタレスト)

コンサルタントとして特定の企業に関与している場合、その企業の株式を保有すると利益相反のリスクが生じます。

  • インサイダー取引のリスク(未公開情報を知りながら売買すると違法

  • クライアントとの信頼関係に影響(公正なアドバイスが疑われる)

そのため、投資先の選定には慎重さが求められます。特に、個別株の購入など制限されているファームも多いですので、しっかりと社内の規則や規定は守りましょう。海外の投資信託は認められているケースが多いです。

(3) 「投資が上手い=ビジネスができる」わけではない

投資が成功したとしても、それは必ずしもコンサルティングのスキル向上を意味するわけではありません。逆に、投資に失敗したからといって、コンサルタントとしての実力が低いわけでもありません。本業の成長と投資のバランスを考えながら取り組むことが重要です。

3. コンサルタントが投資をする際のポイント

(1) 長期投資を基本とする

  •  短期売買ではなく、企業の成長を見越した長期投資を前提にする

  •  S&P500などのインデックス投資を活用し、リスク分散を図る

  •  個別銘柄の場合は、理解できる企業に限定

(2)投資対効果(ROI)を意識する

  • 短期的売買やデイトレードはしない(気にする時間を減らす)

  • 株式相場の変動に憂う時間があれば自己投資(時間をムダにしない)

(3)投資額をコントロールする

  •  余裕資金の範囲で投資(生活費や事業資金を圧迫しない)

  •  ポートフォリオを分散(特定の業界や企業に集中投資しない)

(4) 倫理的・法的リスクを考慮する

  •  クライアント企業や関係する業界の株は慎重に扱う

  •  インサイダー情報を得た場合は、その企業の売買を控える

4 結論:コンサルタントは株式投資をすべきか?

結論として、コンサルタントが株式投資をすることは有益ですが、「適切な方法」で行うことが重要です。

Pros(メリット)

  •  ビジネスの洞察力が向上する

  •  資産形成の手段になる

  •  クライアントとの会話の幅が広がる など

Cons(デメリット)

  •  短期売買にのめり込む可能性

  •  利益相反やインサイダー取引のリスク

  •  投資と本業のバランスが崩れる など

コンサルタントに求められるのは、”冷静な分析力と長期的な視点”です。それは、投資においても同じことが言えます。短期的な値動きに惑わされず、着実に資産形成を進めることで、より強いビジネスパーソンとしての成長につなげることができるでしょう。

「株式投資を通じて、ビジネスの視野を広げる」 そんな考え方で取り組んでみてはいかがでしょうか?


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