介護用品に洗練された美しさを
このnoteは昔 父の病気がわかったときに書いたものです。
やっぱり伝えたいことだなぁと思い、公開しようと思いました。
2020年11月に父親が進行性核上性麻痺という難病にかかっていることがわかった。
病気の影響でバランスを保持することが難しく、後ろへ転倒しやすくなり、杖、歩行器を使うようになった。食べこほしもあり、母親が買ってきた介護用のエプロンをつけるのだけど、誤解を恐れずに言うと、これをつけると一気にお父さんが「病気を持った患者さん」に見えてしまう。そして、その父もエプロンを断固として、着けたがらない。
何がそうさせるって。デザインだと思う。
父親に介護が必要になってから、エプロン、杖、歩行器、オムツ、靴、帽子などいろんな介護用品を見に行ったけれど、何故こんなにもどちらかというと、大人…というよりは、子どもっぽいデザインなのか。とても違和感を感じた。
食事用のエプロンをつけたがらない父親が梅の花を観に行こうと母と3人で公園にいった。
「こんなの押しながらくる所じゃないな。」
歩行器はなるべくカッコいいタイプを選んだけど、やっぱり父親なりのプライドがあると思う。今までシャカシャカと早歩きで動くのが大好きだった父親。誰にも頼らず、何でも自分で調べて家族を守ってくれた父親。服装もちょっとこだわりがあって、カッコいいのが好きな父親。
介護は必要になったけれど、父の性格は変わらない。
介護が必要になった途端に、本人が恥ずかしいと思ってしまうものを身に付けさせられるのは大変苦痛だと思う。でも介護用品は、自立するためには必要なもの。でもデザイン性が…ない。エプロンなら黄色、青、ピンクなどばかり。
なぜ介護が必要になった途端、子どもっぽいデザインを身に付けなければいけないの?
なぜ介護が必要になった途端、子どもっぽい話し方をされるの?
父が介護をうけているのをそばでみてて、悲しい思いをすることも多かった。
もちろん、みなさん悪気はなく親しみをこめて一生懸命してくださるのはわかってる。
でも、父の尊厳を守ってほしい。
初めて会う人にそんなに馴れ馴れしく話しますか?子どもならわかりますが、自分よりもだいぶ歳上の大人に対しての対応でしょうか。
それは相手が求めている対応でしょうか。対等な関係ではない気がする。
父は病気でうまく話せなくなったけれど、性格は変わっていないのだから。対大人として対応してほしい。敬語でも十分親しみはこめれるとおもいます。
少ないけれど、とてもお洒落なエプロンや上下のつなぎを見つけた。
介護が必要になって、今まで着ていた服が着られなくなった。でもお洒落な介護服を見つけて、
家族も変わらない父がそこにいると感じられ、嬉しかった。
私が起業できたらいいんだけれど、、、
今携わっておられるかたがいらっしゃれば
お願いします
介護用品にも洗練された美しさを。