壁を突破する方法と傷つけないコーチング
突破口が見えず途方に暮れていた時に、先輩から有益なアドバイスを沢山もらえたので、ここで備忘として書き留めておきたい。
権威を借りる
人は言っている内容よりも誰が言っているのかで正当性を判断する。自分が素人になる分野で多大なる時間をかけるより、プロのアドバイスをもらって権威づけされた内容で勝負した方がいい。
時間がない時ほど分業の利益を最大限活用すべきである。素人考えで時間を費やしても、結果が伴ってこない。それはすなわち生産性が低いということだ。
外向き思考と想い
相手を説得するのに組織内の理論だけを突き詰めてゆくと袋小路に陥る。しかし、「顧客のためを考えたらこの形であるべきなんです」という想いを語れるならば打開が叶う可能性はある。
政治の場面でもネット上で議論の過程を公開することで、世論の力で組織の論理を揺さぶってゆく手法が用いられることがあるが、企業でも似たような話である。
内向きの論理を突破するには社会を味方につけるのが最適なのだ。
表現にこだわる
1行ごとに書いてある内容を見ると妥当に見えても、段落ごとの相互関係に目を移してゆくと内容が重複していたり、言いたいことが相反していたりする。
短い文章ばかり目にしていることの弊害だなあと反省した。また、中の論理にこだわりすぎると、当たり前過ぎて最も重要な要素が抜け落ちてしまう。
相手を傷つけないコーチング
上記のアドバイスは詰めの側面も含まれていたかもしれないが、相手を傷つけ過ぎないような言葉を選んで語りかけるような口調だった。
霧が晴れるような心持ちがしたので、メンタルには特にダメージはなく、目標が定まったことによる爽快感の方が強かった。
成果物という事実を一緒に見ながら、淡々と事実を指摘し、「本筋はここだぞ」というのを端的な言葉で指摘すると、人間は意外と傷つかないものなのだ。
話を聞きながら私は以前に経験した似たような場面を思い出した。
上記の内容を要約すると、「君達の案はイマイチだから考え直して」ということなのだが、具体的にどこがイマイチかを察するように仕向ける。
特に重要なのが相手の代替案を額面通りに受け取ってはいけないことで、ここにハマってしまうと、本筋から外れた成果物に多大なる時間をかけることになる。
考えの軸がないから振り回されるという典型である。
ある程度年次がいくと、無駄な会議を削減する、といった表面的なハウツーではなく、ブレない自分を作るための思考法がないと生産性は高まらない。
まだまだ道のりは長い。