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電話応対が辛かった。でも、苦手でしんどいんですって誰にも言えなかった。

新卒で入社した会社でも、転職した会社でもいつも思ってた。

「なんで電話応対の研修とか指導って
 ちゃんとしてくれないんだろうなぁ。」

新卒で入った会社のマナー…研…修…?

私が新卒である会社に入社したとき
「はい、これ。ちゃんと読んでね。んで、読んだら返してね。」
とマナー本を一冊渡された。
ちなみにこの時渡されたマナー本、カバンに入れてたらお弁当から醤油が染みてしまい一部が茶色くへにょへにょからのバッキバッキになるという災難にあった。
ちなみに自腹で同じ本を買ってしれっと返した。
ちゃんと読んだが内容はさっぱり覚えてない。
周りの人の様子を伺ってなんとなくの電話応対スタイルを身に着けて冷や汗かきながらやっつけ的になんとかやっていた。社長からの電話をどこかの知らないおじさんからかかってきたのかと思って「どちら様ですか?」と言ったらなんて言ってるのか聞き取れないぐらいに電話の向こうの社長に怒鳴られた。社内では笑われて、いつまでもネタにされた。


法律事務所で徹底的に電話応対を学んだ。


そして私はある時転職した。
この”なんとなくのやっつけ電話応対スタイル”のまま、ある法律事務所にパラリーガルとして入社した。

一日中ヘッドセットを着用して電話に出続ける社内の人たちの姿に唖然とした。
「電話とかでれます?」と面接で聞かれて「はい、まぁ…」と返したが
電話とかでれます?の量じゃないじゃん!!…と思った。
初日だったが、走り出して逃げたいほどに動揺した。

でもこの法律事務所で働いたのが凄く勉強になったし、ある意味ショック療法だった。夥しい数のご相談者様と話しているうちにだんだんとコツをつかんでいった。
時折、心が折れてトイレに泣きに行ったりもしたけれど、周りの人のフォローにも沢山助けられながら、電話応対がいかに難しく奥深い仕事なのかということを肌で学んだ。
当初、電話応対が苦手でなんとなくの対応しかできなかった私が
気が付けば新卒の電話研修担当になって、周りから”天使の電話”と呼ばれ、電話応対を褒められるようになっていた。

あれ…もしかしてみんな結構電話苦手…?


時が経ち、新たに転職活動をした。
今度は法律事務所とは全く異なる業種の企業に入社した。
その企業に入社して驚いたのは
まず電話応対の粗雑さだった。
一応お客様対応なのになぁと思いながら私は電話に出ていた。

電話に出てる人が毎回大体同じ人という状況に気づくのにそんなに時間はかからなかった。

「いつもいっぱい電話出てくれてるよね。私電話応対苦手でさ…」
といった内容の言葉を何人かから言われた。

そこで気が付いた。
転職してきた組にはほとんどの場合電話応対の研修などはないこと。
できて当たり前の風潮に電話に出づらくなってる人がいること。
新卒で電話応対のマナー講座をやってもらえたらラッキーだけど、それすらもなく、自力でやってきた人たちの多いこと多いこと。

そんな状況の中で
「電話は企業の顔」とかいわれてもちゃんちゃらおかしいぜぇ~
と内心ずっと思っていた。
「ちゃんと教えてもしてくれないのに、無責任なこと言ってくれるぜぇ~」
と腹の底で悪態ついていた。突然のスギちゃんである。

電話応対をぶっちゃけ軽んじないでほしい


電話なんて嫌で当然なんだよね。
本当はすごく複雑なコミュニケーションなのに、さも簡単なことかのようにされてるところが私はいつもギモンだった。

通常人間はコミュニケーションをとるとき、視覚からも多く情報を得ている。でも、電話応対は言語情報と聴覚情報の部分でしか相手とコミュニケーションできない。視覚情報がシャットアウトされてるので、何しろニュアンスが伝わりにくい。
焦ればどんどんしどろもどろにだってなっていく。

だから私はオンラインでこっそり電話応対のコツの講座を開くことにした。
法律事務所時代に、時には泣きながら過ごした中で
これはやってよかったなというコツをまとめ上げた。
『元パラリーガルが教える電話応対のいろは①~⑩』

電話応対でしんどい思いをして、電話応対が憂鬱で、
でも今更誰にも電話がつらいなんて言えない
こういう人、結構いると思うのよね。

私もそうだった。

でも今はこっそりオンライン講座で苦手を克服できる時代だから
今更、苦手とかしんどくて…と言えない人達が安心、安全な場所で
電話応対についてさらっと学び直せる環境を作りたかった。

自分みたいに電話応対をしんどく感じてる人に届いたら嬉しいなと思ってるのと同時に、
電話応対という仕事がある以上は、会社でちゃんと研修やってほしいよなぁ、ともこっそり思ったりしている。


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