#動物倫理
動物運動小史④別の何かを踏みつけないために
*③の続きです。
動物にたとえる必要性
——次の質問です。「井上太一さんの本をたくさん読ませていただいております。現在パレスチナに対して行われている虐殺に関して、イスラエルの防衛大臣がガザの人たちを「人間動物(ヒューマンアニマル)」と呼び、虐殺の一つの心理的な証拠になりました。保井啓志さんという研究者が、井上さんの著作を引用しながら、批判的動物研究とセクシュアリティ、パレスチナ、ケアなどを交差
動物運動小史③寄り添い(ケア)の倫理/狩猟をめぐって
*②の続きです。
寄り添いの倫理(ケアの倫理)とは
——生田さんと井上さんは、ウェブ上でそれぞれの著書の書評を書かれて、その上で、いくつか異なる立場を巡って論争されています。とても面白いので、興味のある方はぜひ読んでいただければと思います。
その論争の一つが、先ほどからちょくちょく名前が出ている「ケアの倫理」で、井上さんの訳だと「寄り添いの倫理」と訳されています。まず、ケアの倫理とは改めて
動物運動小史②運動を担ってきた女性たち
*①の続きです。
批判的動物研究とは?
——今日の本題、動物運動の歴史に入っていきます。井上さんの『動物倫理の最前線』は、批判的動物研究という学問を紹介する本となっていると思いますが、改めて批判的動物研究とはどういった学問なのか教えていただけますか?
井上 批判的動物研究は、動物倫理学から派生した学際研究ということになります。よく知られているように、ピーター・シンガー、トム・レーガンらが、
動物運動小史①ヴィーガニズムの広まり/養豚場で働いてみて見えたこと
2023年下半期からはじめたシリーズ「動物問題連続座談会」。第7回目は、動物倫理に関する数多くの本を日本に紹介してきた翻訳家の井上太一さん、静岡県川根本町で古民家カフェを営む文芸評論家の川口好美さんをお招きし、日本・海外における動物運動や思想の流れ、運動を担ってきた女性たち、寄り添いの倫理(ケアの倫理)とは何なのか、狩猟の是非など、時に同じ・時に異なる意見を持った4人でとことん議論を重ねました。
動物から考える社会運動⑨まとめ!
わたしたちはなぜハラスメント運動/野宿者支援をしながら動物の運動をするのか?——動物問題連続座談会の一回目第9弾。野宿者支援・労働運動など複数の問題に携わってこられた活動家の生田武志さん・栗田隆子さんをゲストにお呼びし、交差的な運動についての議論を深めていきます。
動物問題にかかわる漫画あれこれ
深沢 日本も漫画では畜産の問題というか、「生き物を食べる」ということについて問題提起するような作品は
動物問題連続座談会第1回 動物から考える社会運動②動物問題の語られ方——『いのちへの礼儀』をめぐって
『いのちへの礼儀』の重要性
——(司会:関)では、先ほどから話に出ている生田さんの『いのちへの礼儀』について話していきたいと思います。
わたしは一年前くらいにレナさんと支援-被支援の関係になって、支援の対象であるレナさんがヴィーガンである、というところから、ヴィーガンについてや、広く動物の問題についての情報を学んでいく・・・というより、ヴィーガンカフェに行っておしゃべりするという感じで、レナ