春の訪れ、そして夏へ。
5、6年前からだろうか。
毎年この時期になると、家の前の空き地にある小鳥が卵を産みにやってくる。
今年もいつのまにか産み落とされてて、あぁ、この季節が来たんだなぁ、と実感する。
ずっと何の鳥かわからなかったのだが、色々と調べてみてようやく正体が判明した。
“コチドリ” という鳥らしい。
いわゆるチドリ(千鳥)科の仲間で、色合い的にはスズメみたいだが、フォルムはスズメよりもシュッとしている。
そしてヒナが可愛すぎるんじゃあ!!!!(ノブ風)
足は恐竜のように立派だが、何とも愛くるしい見た目をしているだろう。
毎年このヒナたちに癒されながら初夏を迎えるのだ。
今年はいつ孵化するんだろうなぁ、今はそれが楽しみである。
◇◇
さて、コチドリがうちの空き地に卵を産みにきてから数年だが、何と今年になって初めての光景を目にした。
親鳥の擬傷行動である。
初め見た時は本当にケガをしているのかと勘違いをしてしまったくらいの迫真の演技だった。
卵を守る為、自分が傷ついたフリをして敵の気を引かせようと、親鳥が全身を使ってバタバタさせている姿は、本当に健気で愛おしい。
親って、すごいなぁ。
しかしこれ、自分の命を犠牲にしてまで卵を守ろうとしている行為なので、親鳥からすれば命懸けなわけだ。
あまり卵に近づき過ぎるとストレスになってしまうし、危険な場所だと判断して卵を放棄してしまう可能性もあるらしい。
なので最近は、気になり見に行ってしまいたくなる衝動を抑え、卵に近づかないように心掛けている。
(とか言いながら昨日見に行っちゃったけど)
◇◇
もうそろそろ、孵化してもいい頃だ。
きっと今年も可愛らしいヒナたちが元気な姿を見せてくれると思うと、今から楽しみである。
そうしてまた来年、そのヒナが成長して卵を産みにくるんだと考えるとエモすぎる。
彼らが旅立つのはなんか寂しいものがあるが、またきっと帰ってきてくれると思えば、それもいいよな。
袖を通る風が、いつのまにか暖かくなっていたことに気づいた初夏のこと。
ヒナたちは大人の階段を登り始める。
俺ももうそろそろ、巣立ちか。
その他SNSもみてねー
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