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田中角栄元首相「選挙の結果が世論だ」 斎藤知事とトランプ大統領の共通点「何も認めるな、全てを否定しろ」 付記:『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(2025年1月17日公開)

(出典:NHK『田中角栄 列島改造の夢と転落』2023年12月4日放送)

世論というものは 新聞じゃないんだよ テレビじゃないんだよ
世論というものは選挙だ 選挙の結果が世論だ
そんなこと 分からんでどうするんだ そうでしょ


(出典:『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』予告編)

How do you always win?

There are rules.

Rule 1 - attack, attack, attack.
    攻めろ、攻めろ、攻めろ。
Rule 2 - admit nothing, deny everything.
    何も認めるな、全てを否定しろ。
Rule 3 - no matter what happens, claim victory and never admit defeat.
    何が起きようと、勝利を主張し、決して敗北を認めるな。

攻撃 攻撃 攻撃
非を絶対に認めるな
勝利を主張し続けろ


以前の記事の中で『知事に民意を問う機会が与えられたとしても、再選される可能性はなさそうです。』と他府県民の一人として書きましたが、思慮不足でした。圧勝ではありませんでしたが、昨日投開票された選挙で斎藤元彦前知事は兵庫県知事に再選されました。

西宮市の株式会社 merchu(メルチュ)が広報全般を担当されたそうですが

斎藤元彦氏を支援する目的でのみ県知事選挙に立候補されたアンチNHK党元党首の応援活動も功を奏し

パワーハラスメントや(収賄とは異なる)おねだりを問題視しなかった有権者が大勢いらっしゃったようです。

17日投開票の兵庫県知事選で共同通信社が実施した出口調査を年代別に見ると、無所属の前職斎藤元彦氏は60代以下の全年代で他の候補を上回った。投票で重視したこととして、斎藤氏の失職のきっかけになった疑惑告発文書問題と回答したのは9%にとどまった。

ただ、兵庫県では斎藤元彦知事の前任者まで4代連続、59年間に渡って、内務省・自治省(現在の総務省)から来た副知事が知事に就任するケースが続いていたそうですが、斎藤元彦知事も総務省(旧自治省)のキャリア官僚が(副知事を経ることなく)知事になられたわけですから、県政を改革した実績はあるとしても、以前の知事と大差はないような気もします。(飛び級で知事に就いたことについて、旧自治省OB・総務省OBには暗黙のルールに違反したと解釈されているかもしれません。)

(※ 立花孝志氏と油山真也(添田真也)氏の対談のノーカット版をこの記事の末尾に引用しました。)

(前略)

正義のための「怒り」

「自分たちは真実で、相手の主張はウソだと示すような情報を出し、互いに道徳心をあおり合ったことで怒りが生まれ、社会のうねりになっていた」

兵庫県出身の臨床心理士、赤田太郎・常葉大准教授は、斎藤氏が支持を広げた理由をそう分析する。

斎藤氏の「否定派」は、パワハラ疑惑を告発した県職員が死亡したことについて「斎藤氏が死に追いやった」などと主張した。

一方で、疑惑を否定する「擁護派」は、県職員の私的な情報を拡散しながら「はめられた」「パワハラ疑惑はでっちあげだった」と言い切った。

正義のための怒りは「義憤」とも呼ばれる。

赤田准教授は、義憤は他の感情に比べてネット上で拡散しやすいとの研究結果があるとし、斎藤氏の支持に大きな役割を果たしたとみる。

また、新聞やテレビなどのメディアの報道が、知事選告示の前後で異なった点も影響しているという。

斎藤氏を巡るニュースは、失職した9月までと比べ、候補者の公平性を担保する意図もあり、10月31日の知事選告示後は大幅に減った。

これが「不都合を隠している」「SNSの情報こそ真実だ」との言説をさらに後押しした。

人は一旦「真実だ」と信じ込むと、自分の正しさや願望を強化する情報に目がいき、それ以外の情報を軽視する「確証バイアス」が働くとされる。赤田准教授は「出所がよくわからない真偽不明な情報でも、肯定的に捉えてしまうようになる」と指摘する。

選挙中は、斎藤氏を批判するSNSやニュースのコメント欄に批判で応酬するケースが目立った。演説会場では支持者同士のもみ合いも起きており、赤田准教授は、相手を拒否する傾向が激化したとみる。

応援したくなる3要素

また、赤田准教授は失職前から斎藤氏を応援したくなる三つの要素があったとみる。

一つは知事就任3年を前にした7月、斎藤氏が、知事報酬の削減や公用車の変更など「選挙時の公約で一定達成、着手できたものは98・8%」と述べた数字だ。

斎藤氏は「どちらかというと、着手したといった定性的な達成状況」との認識を示し、実現できなかった公約もあったが、SNSでは数字が「公約実現率」として拡散した。

こういった情報は、知事としての資質に「優れている」との認識につながりやすいうえ「パワハラ疑惑は捏造(ねつぞう)」との認知に傾くきっかけになったと分析する。

二つ目は、告発文書の内容を検証する県議会の調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤氏が糾弾される場面が繰り返し報道されたことだ。

集団による「いじめ」と同じ構図として捉えた人が一定数おり、斎藤氏は「傷つけられた人」との共感を生んだ。

最も大きかったのは、斎藤氏に見られた「一貫性」だ。

議会は百条委で疑惑の真相解明を続ける一方で、斎藤氏に辞職を要求した。

斎藤氏は一貫して自身の正当性を主張。県政の混乱を招いた点は認めながらも「県政を前に進めたい」と頭を下げ続けた。

「見方によっては、斎藤氏は筋が通っている。筋立てが通ると、人はそのストーリーを信じやすい」というわけだ。

また、今回は明らかに劣勢の人が一生懸命頑張る姿に感動し、応援したくなる「アンダードッグ効果」も作用し、斎藤氏への思いが急激に膨らんだ可能性もあるという。

(後略)

向い風が追い風に変わったきっかけの一つは、県による詮議(?)の過程で自らの(複数の)不倫(アンチNHK党元党首は不同意性交罪の疑い濃厚と発信)が表面化することが渡瀬康英氏(元兵庫県西播磨県民局長)が自ら命を絶たれた本当の理由であったという(裏が取れていない)情報でした。

兵庫県知事選挙へ行こう!
文書問題調査特別委員会議事順序

ゴシップ記事を書き連ねる二流・三流の週刊誌も含め、従来のマスメディアは複数の情報源に当たった上でニュースを報道しますが、インターネット上では、今回も(選挙活動を通じて)かなりの金額の広告・配信収入を得たと伝えられる @chnhk6055 他の YouTuber や実名・匿名の個人が自由に無責任に文章や画像や動画を投稿しています。

そのような情報の大半は無視されますが、例えば、庶民の目には既得権益の権化として映る政界・官界・財界・学界・芸能界・マスメディア他のエスタブリッシュメントが事実を隠蔽しようとしているといった陰謀論が重なると(収益稼ぎの複写投稿も含めて)急速に拡散して、事実であると信じられるようになり、実名少数 対 匿名多数・匿名多数 対 匿名多数の一種の情報戦の様相を呈します。

放送法

第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。

一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

2 放送事業者は、テレビジョン放送による国内放送等の放送番組の編集に当たつては、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を視覚障害者に対して説明するための音声その他の音響を聴くことができる放送番組及び音声その他の音響を聴覚障害者に対して説明するための文字又は図形を見ることができる放送番組をできる限り多く設けるようにしなければならない。

また、このような情報がインターネット上で急速に拡散する背景にはフィルターバブル現象があります。以前の記事でもふれましたが

例えば、MAGA信奉者はトランプ新大統領に好意的な新聞・雑誌を購読しテレビを視聴する一方、インターネット上でもトランプ新大統領を支持する文章・写真・動画ばかりプッシュされるので益々熱心に信奉するようになります。

尚、アメリカにおいても国民の過半数に愛され二期・8年間大統領を務めたビル・クリントン元大統領は、結局、大統領官邸での不倫で弾劾されることはありませんでしたが、玉木雄一郎(国民民主党)党首の不倫が看過される一方で、(不同意性交罪には当たらず不倫であると仮定して)渡瀬康英元県民局長の不倫が非難される現状については違和感を覚えます。

ダブルスタンダード~マルチプルスタンダードを使い分けながら生きることは、日本に限らず(国籍・民族・宗教を問わず)人類共通の特性であるのかもしれません。


"If you lost your fortune today, what would you do tomorrow?"

"Maybe I'd run for President, I don't know."


(2024年)11月22日(金)~28日(木)の1週間限定 TOHOシネマズ日比谷、kino cinéma新宿で緊急先行上映が決定!


さて(都内で今週金曜日から1週間だけ先行上映されますが)日本では来年1月17日に公開される『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』の予告編の中で、トランプ新大統領と斎藤元彦新兵庫県知事に共通しているかもしれない前者の行動規範に目が留まったので(この記事の冒頭に続いて繰り返し)引用します。

How do you always win?

There are rules.

Rule 1 - attack, attack, attack.
    攻めろ、攻めろ、攻めろ。
Rule 2 - admit nothing, deny everything.
    何も認めるな、全てを否定しろ。
Rule 3 - no matter what happens, claim victory and never admit defeat.
    何が起きようと、勝利を主張し、決して敗北を認めるな。

攻撃 攻撃 攻撃
非を絶対に認めるな
勝利を主張し続けろ

末尾になりましたが、兵庫県政に平穏な日々が訪れることを祈念します。


Donald Trump “getting into his Cadillac to begin a day of real estate deals,” was the original caption of this 1976 photograph.Credit Chester Higgins Jr./The New York Times

齋藤元彦兵庫県知事の違法行為等について(令和6年3月12日現在)


(前略)

もっともその頃、有力政治家が芸者の旦那になり、金銭の面倒を見ながら特別な関係を結ぶことは珍しくなく、彼らの「下半身」を書かないのがメディア側の不文律でもあった。当時の編集長でジャーナリストの鳥越俊太郎氏はこう話す。

「政治家が女性と不倫し、肉体関係を持ったとしてもそれだけなら報道しない。宇野氏は彼女をホテルニューオータニに電話で呼び出し、国会を抜け出して会っていた。性交渉の対価としてカネを払っていた。これは『買春行為』であり、許されないと判断しました。」

バブル末期、経済大国ニッポンの男たちによる「買春ツアー」が国際的批判を浴びていた。スクープは宰相の器をただすと同時に、日本社会が引きずる〝グレーゾーン〟に黒白をつけるべきか否か――と読者自身に問う意味も持っていた。

(後略)



立花孝志氏と油山真也(添田真也)氏の対談のノーカット版

前編

後編



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