「人間原理」とカント『純粋理性批判』 ――超越論的構成の物理数学的意味
「現にある宇宙の構造の根拠」を「現にこのような人間が存在しているということ」に求める――「宇宙が現にこのようにあるのは、もし宇宙が別様にあったとすれば、私たち/人間が存在して宇宙を観測することはできないためである」という論理としての――「人間原理」は、以上の意味における思考/観測という行為を<超越論的自由>として要請する理性の超越論的理念である。つまり「人間原理」とは、形而上学段階に至った最先端現代物理学がようやくカント『純粋理性批判』の超越論的構成パラダイムに(完全ではないものの)追い付いたという驚くべき事実を示しているのである。
<超越論的自由>という要請のもとでは、<私>-(hyphen)《私》-「私=私たち人間」の三者は、互いに不可分な三位一体 Trinity の働きとして――それを裏打ちする現実性の力の下で――現に生成する。《私》/言語/記憶という三位一体 Trinityの根底には、この<超越論的自由>という要請としての<私>-(hyphen)《私》-「私=私たち人間」の三位一体 Trinityが現に生成しているのである。
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