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人工世界 ‐ The artificial world

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小説を書いてみました。がんばって書き切りたいと思います。
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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 9

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 9

真っさらな緑の平原と雲一つない空がどこまでも続く。地平線は直線であり、ここが現実世界ではないということを物語っていた。
「プレイヤーはh2100か」
僕はh2100で、同じくh2100と対峙していた。メイだ。
「レンさん、聞こえますか?」
メイから無線が入った。
「聞こえます」
「良かったです。これより訓練を始めます。訓練とは言いましたが試験のようなものでもあります。レンさんの実力を確かめる必要が

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 8

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 8

「聞いても良いですか?」
「なんでしょう」
「ウォーリーはどこへ行ったんですか」
メイは少し考えた。
「緊急召集とおっしゃっていたので、国家防衛本部でしょう。仮想空間防衛隊の隊長ですから、忙しいんです」
案内するって言うからてっきりウォーリーが案内してくれるのものだと思ってたんだけど。それに隊長なら隊長って言ってくれればいいのに。いずれにしても僕は今後ウォーリーの下について働くことになるのか。

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 7

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 7

「……さん、わかりますか?」
僕は硬いベッドの上で起こされた。夢と現実の狭間で、どうしてこの人はわかりきった事を続けざまに訊いてくるのかと憤りながらも、礼節を装って淡々と答えるよう努めていた。
「お名前は?」
「レンです」
「今日の日付は?」
「10月1日」
「ここはどこかわかりますか?」
「それは……わかりません」
「合格です。問題無いですね」
白衣の女の人はそう言うと、部屋から出ていった。

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 6

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 6

h2000は旧型歩兵ロボットだ。体をかがめてはいるが、それでも2メートルくらいある。やっぱりh2100を通して見るよりも大きい。と、銀色の機体を見上げながら思った。
「ちょっ! レン!」
急に腕を引かれ、僕は階段の下に引き戻された。正確に言うとかなりの強さで引っ張られたため階段の上の虚空に飛び出し、なんとか体勢を立て直したが後ろ向きで秘密基地の扉に肘からぶつかった。
「なにすんだよ......」

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 5

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 5

僕は次の獲物を探した。
「いた。」
炎の中で立ち上がり、敵である我々を撃ち抜こうと銃を構えている。しかし全ての弾が熱で暴発した後だ。動作がゆっくりでどこか滑稽だが、それがまたロボットらしさを醸し出している。
「もらった!」
h2000の後ろに回り込み、首にレーザーライフルを当て、引き金を引く。頭部からの信号が途絶えた身体が、制御を失って崩れ落ちる。トラックが燃えた時点で敵は丸腰だ。僕達は無抵抗のh

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 4

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 4

「そっち座って」
ハルトはさっさと定位置のゲーミングソファに着いた。僕も促されるままに席に着く。ヘッドセットをつけながらコントローラーの電源を入れる。急なんだけどなんというか、いつもやっているかのように、ダイブした。
おそらく輸送トラックの中だろう。人型のロボットが白い箱型の空間に詰め込まれている。数は9体。その中でこちらに手を振る個体がいる。ハルトだ。
「ここは?」
声に出すが目の前の箱型の空間

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 3

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 3

完全に秘密基地だ。しかもかなりクオリティが高い。完璧なゲーム環境が揃っている。
「ハルト......これはどういうこと......?」
「俺さ、前に戦場の風Ⅲの大会で優勝したよな?」
戦場の風ⅢはVRヘッドセットを付けて対戦する完全没入型戦場アクションゲームだ。
「僕のチームは2位だったやつね」
「そうそれ! そこで優勝しちまったもんだから目をつけられたのよ。そして今雇われて、こんな基地を使わせて

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 2

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 2

平日の昼だからか、街を歩いているのは定年した高齢者か、小さな子供を連れた母親達であった。遠くでは1歳くらいの子供を何人も乗せたかごを保育士ロボットが押している。散歩中らしい。
「私達は戦い抜きます!」
駅前で何やら声を張り上げている集団がいる。
「AIは、機械です! 生物ですらありません! 牛や豚に人権を与えようとするやつがいるでしょうか!? 牛や豚に与えられない人権を、生物でもない、機械に、与え

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[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 1

[SF小説]人工世界 ‐ The artificial world ‐ 1

「次は3人がかりか」
一人では分が悪いと判断したらしい。だが歴戦の兵士の前では、人数を増やしても同じことであった。両脇、そして後ろからくる敵の位置を足音で確認し、前に飛び出す。両脇からの突きをかわしつつ電柱を掴んで勢いを殺さずに反転、そのまま大車輪のようにして2人の頭部を的確に蹴り飛ばす。もう一回転した反動で3人目の膝の下に滑り込み、足をすくわれて倒れたところにスタンガンでとどめを刺した。
「流石

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