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SMAPは放送禁止用語となり、作品はロストメディア化する

SMAPは放送禁止用語となり、作品はロストメディア化する

林田健司の曲が好きだ。ファンキーな曲調も、歌詞も良い。
男の可愛げがあるというか、ナンパに失敗してもめげなさそうな感じ、本命に振られたら分かりやすく落ち込みそうな感じが好き。

関ジャニ∞(現・SUPER EIGHT)に提供した『イッツマイソウル』もいいし、ブラックビスケッツの『スタミナ』、アンジュルム『46億年LOVE』(作曲のみ)など、他アーティストへの提供曲もすごく好みだ。

外せないのがS

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メンヘラギャルじゃなくても加藤ミリヤ聴くよ

メンヘラギャルじゃなくても加藤ミリヤ聴くよ

ガラケー時代、加藤ミリヤの『WHY』を着うたにしていた。その当時の心境にマッチしていたからだ。

定番の『Love Forever』や『Last Love』『Aitai』でなくこの曲ってところが、私のジメジメ女っぷりを象徴している。
メールが来るたびに「どうして私じゃダメなのぉ~♪」だもの。

私は加藤ミリヤにすごく詳しいわけではないが、世代的に自然と耳にする機会が多かったので、なんとなくずっと好

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みんな大好き、夢と奇妙と谷山浩子

みんな大好き、夢と奇妙と谷山浩子

夢日記を付けている人はもれなく谷山浩子好きだと思っている。
谷山浩子の曲には、夢をモチーフにしたものがとても多いからだ。

例えば、『Rolling down』や『人形の家』は悪夢そのもの。
タイトルがズバリ『夢』という曲では、幸せで穏やかな夢から醒めた後の虚しさを歌っている(更には「もしかしてこの世自体も夢だったりして・・・・」という恐怖さえも孕んでいる)。
『夢のスープ』に至っては、ほぼファン

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賛否両論?『なんだかセンチメンタルな時の歌』(モーニング娘。'24)への感想と考察

賛否両論?『なんだかセンチメンタルな時の歌』(モーニング娘。'24)への感想と考察

MV動画公開から1ヶ月以上経ってしまったが、この曲は個人的に衝撃だったので、初見時から今に至るまでの感想やなんやを書き留めておく。

初見時の衝撃
7月21日。YouTubeを開くと、モーニング娘。’24の新着MVのサムネが。
『なんだかセンチメンタルな時の歌』。どんな曲だろう?タイトルからは、『ロマンスに目覚める妄想女子の歌』('17)を連想する。

イントロ。なんかいつもと違う。やけにアンニュ

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レベッカの「せんぱい・・・」騒動をトンデモ考察してみる

レベッカの「せんぱい・・・」騒動をトンデモ考察してみる

全然詳しくないくせに、分かったようなことを言ってみるが、ここ四半世紀に起きた、日本人の音楽意識の大きな変化といえば、「裏拍を取れるようになったこと」だと思う。

昭和の歌謡番組の映像を見るとよく分かるが、当時の観客は、ほぼ表拍で手拍子を打っている。
現在でも、『NHKのど自慢』の観客などに見られる現象だ。

新沼謙治の『嫁に来ないか』を例にとってみる。(この曲を選んだことに深い意味はない)

昔の

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globeの暗さと湿っぽさについて考える

globeの暗さと湿っぽさについて考える

(この記事は2021年に書いたFC2ブログを再編集したものです)

車でglobeの『Wanderin’Destiny』を聞いていたら、夫から「暗いっ。湿っぽくてテンション下がるからTRFにして」とクレームが入った。
暗い。湿っぽい・・・・。なんて言い草だろう。

しかし、言われて初めて気づいたが、確かにglobeは暗い。
同じ小室ファミリーのTRFが「イェイイェイ、ウォウウォウ」なのに対して、こ

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親の車で聴いた曲の話

親の車で聴いた曲の話

車酔いの記憶
子どもの頃、家族でドライブする時には、いつも親が好きなB'zのアルバムが流れていた。
私は乗り物酔いしやすい子どもで、30分以上車に乗っていると必ず気分が悪くなっていたのだが、車内で聞くB'zの曲が、その乗り物酔いの感覚とセットで記憶されてしまって、私の中ではすっかりB'z=めまいと吐き気のイメージになってしまった。
特に『BAD COMMUNICATION』がダメだった。大人になっ

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未練・イロモノ・自己嫌悪――鬼龍院翔の歌詞世界

未練・イロモノ・自己嫌悪――鬼龍院翔の歌詞世界

ゴールデンボンバーといえば失恋ソングである。
代表曲『女々しくて』も、括りとしてはコミックソングでなく失恋ソングだ。

他にも未練タラタラな歌詞がやたら多く、どれも名曲揃い。
「失恋が綺麗なものであるはずがない」というのが私の持論なのだが、まさにそういう、カッコ悪い別れを体現している。

『だからバイバイ』には、それがよく現れている。

恨みごとも負け惜しみも隠さず、「あーあ、終わりだ終わり!あば

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