知らなかった真実のアメリカ「地下で生きた男」
<文学(94歩目)>
なかなかたどり着けなかったリチャード・ライトさんの作品から"black lives matter運動"を考える。
地下で生きた男
リチャード・ライト (著), 上岡 伸雄 (編集, 翻訳)
作品社
「94歩目」は、偶然手に取らなければ、おそらく知ることなく過ぎていた世界。
先日中に書かれた作品ですが、ながらく全文は日の目を見ていなかった。これが80年を経て読めることになったことに感謝です。
敬虔なキリスト教徒であり、真面目に働く黒人青年が、ふとしたきっかけで犯してもいない犯罪の犯人に「自白により」させられる。
ここから物語が始まる。一度、ひかれたレールから降りてみると見えてくる風景が80年を経てもとてもイタイ。
この中で、リチャード・ライトさんは「熱心なキリスト教徒」の問題点にも触れていく。
「統治のための宗教」であることに気づき、主人公の目からアメリカ社会の原点に触れていく。
驚くほどの精度で描いている。偶然読んだのですが、素晴らしい作品です。
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