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1755年のリスボン地震の記録「リスボン大地震:世界を変えた巨大災害」

<文学(141歩目)>
1755年に、当時のヨーロッパの中心都市の一つであったポルトガルのリスボンを襲った地震と津波にかかわるノンフィクション。

リスボン大地震:世界を変えた巨大災害
ニコラス・シュラディ (著), 山田 和子 (翻訳)
白水社

「141歩目」は、ニコラス・シュラディさんによる、このノンフィクションは栄華を誇った都市を壊滅させた。しかし、そこからの「復興の事実」を見落とすことができない。

大震災の前では宗教は救いになっていなかった。
地震そのものは、地震国日本には色々な事例あり。
しかし、「復興については参考になる本」でした。

たまたま首都再建にあたったのは国王の命を受けた宰相カルヴァーリョ。先進派下流貴族がひょんなことから、国王の寵愛をうけて独断専行で一気に復興に突き進む物語。

庶民のことを一顧だにしていなかった貴族たちの秩序を一気に破壊して、新秩序を打ち立てていく。

当時のポルトガルの財政は殆ど、ブラジルの金とダイヤモンドによる植民地からの収奪で栄華が維持されていたが、「前例にないことに取り組む事」により、ポルトガルの社会秩序に与えた影響は大きい。

私たちは地震国であることから、次の大震災時にも役立つであろう事例が多くて、ノンフィクションであり、小説であり、参考書としてとても役に立つ本でした。

地震の直後は「秩序」の維持がとても大切です。

また、フランシスコ・ザビエルさんで名前は知っていたイエズス会が、この地震を契機にポルトガルの領土から追放され、財産を国庫に没収されたことも学べました。恥ずかしながら知らなかったです。

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