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花まるの解答と、花まるの回答と。

清々しい投稿に出会いました!
noter HEMBP/ヘンさんのつぶやき投稿です。

「わからない漢字はクシュクシュっと書いて誤魔化せばいいんだよ」
幼少の頃、ヘンさんはおばあさまから、そう教えられたそう。
個人的には、そういう「いい塩梅」の家訓は大好きなのですが、
「私も全力で間違えられる人になりたかったな」
とおっしゃるヘンさんのお言葉にもしびれます。

全力で間違える……確かに、この答案からは、そんなパワーがひしひしと伝わってきます。

頭計都とうきょうと
算せきしんせき
茶原のはら
楽しいあたらしい
牛牛ごご

小学二年生の漢字テスト。
わからないところは空欄だっていいのですが、ヘンさんのお子さんは、すべてのマスにちゃんと記入しています。
のみならず、その堂々たる書きっぷり!
ぱっと見、模範解答かとみまがうほどの出来栄えで、ちょんちょん赤で記された、たくさんのチェック印がなかったら……よもやこんなに間違っているとは、誰も氣がつかないかもしれません。

「全力エネルギー」に満ちた素敵な答案用紙をみせてもらったら、ふと、心に浮かんだ言葉があります。
「解答」と「回答」。
似ているようで、少し違う、音の同じふたつの言葉。

「解答」のほうは、正解のある問いに対しての答え。
「回答」のほうは、正解のない問いに対する自分の考え。

だから、漢字テストの答えは、一般的には「解答」ということになるけれど、正解がわからなければ、「回答」しちゃうのも楽しいかもね!
この答案用紙をみていたら、そんな氣持ちになっちゃいました。

「解答」と「回答」の違いを、もう少しコンパクトにわたしの言葉でまとめさせていただくならば、「正しい解答」とは「正解」のこと。「正しい回答」とは「自分で答えを探すこと」。
正解のない「回答」では、「自分で答えを探すこと」そのものが、「正しい回答」。「自分で考えること」そのものが「正しい回答」。
これに基づいて、ヘンさんのお子さんの漢字テストを採点させてもらうなら、「解答」としては、ざっくり30点だけれど、「回答」としては満点です。だって、「自分で考えた」素敵な答えが、しっかり書けていますからね!

つけ加えると、もしもヘンさんのおばあさまが漢字テストを受けたとして、わからない漢字をクシュクシュっと書かれたら。
「解答」として、たとえそれが何点でも、「回答」としては花まるです!
だって、ヘンさんのおばあさまは考えた。
わからない漢字はクシュクシュって書けばいいって、ちゃんと自分で考えた。
だから、「回答」としては花まるなんです。

学校という場所にいると、「解答」を求められることが習慣になってしまって、子どもたちはもとより、そこで育ってきたわたしたちも、「かいとう」ときくと、つい「解答」のほうを思い浮かべるくせがついているような氣がします。
いつでも誰かに「正解」を求められているような──そんな錯覚に陥るのです。

でも、テストではないわたしたちの実際の生活には、ほとんどのことに「正解」がありません。
朝ごはんに何を食べるか、というごくささやかなことでも。
新しい就職先を決めるような一大決心でも。
子どもがその日、学校にいくかどうかでも。
そこに「正解」はありません。
もし「正解」があるような氣がするなら、それは、習慣になってしまった、ただの思い込み。
うっかり「解答」しているつもりになると、いつまでたっても決して答えはみつかりません。

わたしたちの毎日は、誰かがあなたのために用意する、マスだらけの答案用紙でできてはいません。
答えは用意されてはいません。
だから、「解答」より「回答」を。
どうぞそれを、毎日の習慣に。

最後に、自作の詩「もしも、野原に花まるが咲いてたら。」をご紹介させてください。
先週、自分の記事に載せたのと同じものなので、既に読んでくださったみなさんには度々になりますこと、どうぞご容赦くださいね。

実は、この記事を書いている最中に、素敵なサプライズがありました。
noter 3.7さんが、この詩を読んで、そのイメージで創られた自作のお歌をプレゼントしてくださったのです。
3.7さんとは、それまで特におつきあいがなく、突然のお申し出でした。だからなおいっそう、純粋にこの詩を好きだと思ってくださったそのお氣持ちが、本当に嬉しかったです。

そして、贈っていただいた歌を聴いて、また感動。
詩に込めた思いと願いが、美しい映像と音になって、わたしの目の前にひろがりました。
やさしい花まるの世界と子どもたちの笑顔を……プレゼントしていただきました。

詩に続けて、3.7さんが贈ってくださった「花まるの花束を」。どうぞお楽しみください。
(そして、みなさんにお願いです。3.7さんの動画、ヘンさんのつぶやき、どちらもこの記事上でみられるように貼りつけてありますが、どうぞ、おふたりのお部屋にもご訪問くださり、ハートマークにぽちっを。みなさんのお氣持ちを、おふたりにスキで届けてくだされば、わたしもとても幸せです)

美しい歌と野原を届けてくださった3.7さん。
清々しいつぶやきを、快く記事にかしてくださったヘンさん。
おふたりに心からの感謝を。そして花まるを。
本当にありがとうございました。

もしも、野原に花まるが咲いてたら。

ハルジョオンとか、ナズナとか。
スミレとか、タンポポとか。
色とりどりの野花にまじって
もしも、野原に咲いてたら。
花まるが、お花のように咲いてたら。

わたしはそれを大切にもちかえって
おかあさんにプレゼント。
背中にかくした花まるを、
「おかあさんに、これあげる!」
さっと高く
さしだしたら、
おかあさん、なんていうかな。

「あら、まあ」
葉っぱのついた花まるをみて、
おかあさんは目を
花まるみたいにひらくかも。
「花まるうれしい。ありがとう!」
そういって、
子どもみたいにはしゃぐかも。



ひろがる緑のくさはらに、
もしも、花まる咲いてたら。
野原まるごと花まるの
お花畑であったなら。

わたしは両手を大きくひろげ、
お花畑をだきしめる。
それからあたりの花まる摘んで、
大きな大きな花束つくろ。

わたしの野原の
わたしの花まる。
かぞえきれない
赤い花。

そんな花束もってたら、
学校にもいけるかな。
先生の顔をみて、
ちゃんと伝えられるかな。

本当は、花まるがほしかった……って。
おっきな赤いバツではなくて、
花まるがほしかったって。

そうしてわたしの赤い花、
先生にもわたせるかな。
「先生、どうぞ」
にっこり笑って先生に
花まるひとつ、
あげられるかな。


【以下は、3.7さんからのメッセージです】
※動画はnoteの中で楽しんでいただけたら幸いです。記事を紹介して下さることはとても嬉しいです。動画に名前は入っていませんが、くりすたるるさんに贈った作品という想いなどくみとってくださると助かります。


先週、詩を発表したわたしの記事はこちらです。




こちらの記事に、コングラボードが届きました。記事にご協力くださったみなさま、スキをくださったみなさま、本当にありがとうございました!

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